河野太郎総務大臣が判子の廃止に続き収入印紙類も撤廃できないかと仰っている。収入印紙があるから割印が必要になってくるわけで、そのモトを絶ってしまおうという意図だと理解しました。収入印紙は切手や紙幣と同様、極めて高度な精密印刷物です。最新の偽造防止対策が施されているので1枚あたり数円~数十円の製作コストがかかっているはずですから、印紙自体をやめてしまうというのは卓見だと思います。
そうした社会の必然的な流れに対して既得権益にしがみつきたい業界団体の反対が起きます。しかし、いくら反対したところで業界団体のためだけに世の中が立ち止まってくれるわけではありません。環境の変化に柔軟に対応して自ら変わっていく創意工夫を望みます。

そこで表題の通り「アート領収書」の提案です。私は郵趣のかたわら領収書も集めています。世の中の大半はコスト重視の感熱紙の味気ないレシートばかりです。ところが、今でも格式にこだわった手書きの領収書は生きています。以下は平成27年に鹿児島に行った時の領収書です。とりあえず片っ端から領収書をお願いした中で、意味があるもののみを旅行の記録がわりに残しました。文房具店で一般販売されている高品位製品からオリジナルデザインのものまでさまざまです。こうして並べてみると、やはりオリジナル品は見栄えがします。そうです、これをさらに一歩進めて「アート領収書」に進化させ、さらにアート志向の高い判子を組み合わせましょう。そうです、判子はこれからはアートとホビーの世界に歩みを進めて生き残るべきなのです。決して廃れることのみを恐れる必要などありません。


このアート領収書もこれだけで販売すればよろしい。レジ袋ですら有料のご時世です、100円でも200円でもきちんとお金を取るかわりに高品位なデザインを施し、加えてアート志向の高い判子を押すのです。はがきサイズなりなんなりフォーマットを揃え、これを商店街やチェーン店各店で展開すればそれだけで必ず買い求めるコレクターが現れます。面倒であれば判子も最初から印刷しておけばよいのです。ただし、別にアート判子を用意しておけば、季節の折々にスタンプラリーに応用することもできます。少なくともここに領収書の魅力に気がついたコレクターが一人います。
冒頭の画像は仮に私の領収書デザインをCG合成してみました。戦前戦後にかけてアメリカのサンフランシスコで釣具と古美術の自営業をやっていた曽祖父・椙山伊三郎へのオマージュです。最後は日本に帰って没した愛国心を北斎の赤富士で表しています。また、判子は大学時代の中国人留学生の友人が彫ってくれた本物の芸術品です。また、丑年生まれにちなんで雪舟の牛の絵の一部も飾りに加えました。最低でもこのくらいやれば集めたいと思う人は現れますよ、きっと。
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