Mail & Postal Arts/メールアート

August 02, 2020

展覧会におけるパブリックドメインの拡張を

 美術館、博物館はもちろんのこと、市町村営の民俗資料館なども大好きで山口県内はしらみつぶしに訪問しています。一度行ったところでも年に一回は再訪して変化を確認するなどしています。しかし、私のような物好きは非常に稀らしく、どこでも閑古鳥が鳴いています。いろいろ工夫しているけれど入館者が増えないとお嘆きの施設がほとんどだと思います。しかし、それを予算の少なさに求めてはいけません。全くの筋違いです。表題のように、せっかくのコンテンツを生かし切れていないのが根本原因だと思います。

<写真撮影OKの拡大を>

 参観者は最初から目的を持って来館します。たまたま通りかかって入ってみた、なんていう人は全体の1%もいないでしょう。せっかく見に来たのに用意されているのは出典資料の一覧表だけ。写真撮影も禁止。ほとんどの場合それが標準であり、施設側はそのことにまったく疑問を持っていないこと自体が問題です。目的を持って来た人に写真は撮るな、資料はない、となったら一体誰が2度と来ると思います?。施設側が想像している以上に不満が大きいことに気づいていただきたいです。

 武漢中共肺炎こと新型コロナウイルス禍の怪我の功名か、入場前に住所氏名等を筆記させることが一気に一般化しました。その書面にフラッシュは使わないこと、商用利用はしないこと等を加え、身分証明書番号も明記させたうえで「写真撮影可」を標準とすべきです。

 展示物の著作権者に対して撮影許諾を取るのは施設側の責任であり当然の業務範囲です。IT技術で多数箇所との同時交渉も容易なはずです。どうしてもOKが頂けない展示物に関してのみ「撮影はご遠慮ください」表示をすれば良いのです。

<ダウンロード方式による資料配布の導入を>

 実例として私のMail & Postal Art作品整理リーフをご覧いただきます。いつか展示することもあろうかと思い、整理リーフと全く同じ画像と解説文をfacebook内にアップロードしています。ポイントは右上のQRコードです。これをQRコード読み取りアプリでスキャンすると、その資料ページにアクセスすることができます。つまり、展示の際に作品の脇にQRコードを添えておけば説明パネルが一切不要になる仕組みです。これなら特段の予算措置は不要です。(注意:現時点では非公開ページに指定してあるので閲覧はできません)

 このようにして展示会場の説明パネル、記念講演会のレジュメなどの一切をネットからダウンロードできるように整備していただきたいです。著作権の関係で不可の箇所のみモザイクをかける等の対応も容易なはずです。

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<むしろ不正撮影防止対策にもなります>

 この方式をぜひ取り入れていただきたいのが下関市烏山民俗資料館です。こちらの企画展は非常にクオリティーが高く、毎回川棚まで行っています。そして必ず手ぶらで帰らされる不満も毎回味あわされています。廃絶してしまった長門地区の地回り歌舞伎、川棚温泉地域の観光産業の発展など、手元に置いて活用したいコンテンツなのに一律撮影禁止です。遠路はるばる訪ねて行っても記憶以外何も残りません。

 いちばん簡単な方法として説明パネルのデータを上記QRコード方式でダウンロードできるようにしていただきたいです。展覧会用に作ったデータをそのまま使うだけで済みます。PDFデータであれば複製、上書き、印刷不可などの制限もかけられますし、そうすることで不正な写真撮影もむしろ根絶されるでしょう。

下関市烏山民俗資料館

 IT機器が発達した今、いくら撮影禁止と言っても本気でやろうと思えば簡単に突破されます。一律禁止を改め条件付きで許可する、資料も容易に入手できる体制にすることで参観意欲を喚起し結果的に参加者数が増えるように導く。これこそ公立施設たるべきふさわしい公金の使い方だと考えます。しかもそのための追加予算はゼロで済みます。積極的で合理的な「できない&やらない理由」は見当たらないと思うのですが。

 

 

 

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May 23, 2020

展覧会の延期・中止の記録収集

 武漢中共肺炎こと新型コロナウイルス禍による延期や中止を余儀なくされた美術展を中心にフライヤーやポスター・チラシ類も収集しています。昨日は山口情報芸術センター(YCAM)に行って採集してきました。私は延期・中止のネット情報をダウンロードして収集物と一緒にファイリングしています。よりディープな方は延期・中止の発表日、本来の開催初日、実際に開催された延期日の記念押印をされてもよろしいのではないかと思います。

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 採集した中でとりわけ目を引いたのが北九州市のCCAギャラリーで開催中のジャスフィ・ツェン「部屋から届く物語」展です。これはコロナ禍の今だからこそより意味がある一種のインスタレーションです。サイトには以下のように説明されています。今も私たち自身が電子メールで作品作りに参加できます。オススメです。

◆参照:http://cca-kitakyushu.org/gallery/20200518_project_zheng/

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「部屋から届く物語」は、全ての人が共有するこの厳しい時間の中で、個人的な記録を世界中の人から集め、アーカイブを作ります。集められた文章は、物理的なコピーとして、地域、言語、寄稿者によって分類され、アーカイブに蓄積されます。何度も寄稿できるように、寄稿者はそれぞれ専用のフォルダーを持ちます。

全ての記録は、臨時休館中のギャラリーの中で保管され、展示されるため、誰も実際に見ることも触ることもできず、ただギャラリーの中に存在するのです。投稿される文章が蓄積されることで、展覧会期間中、展示内容は変化し、成長していきます。

参加を希望される方へ

自分の日常について記録をとってください
それをできるだけ頻繁に、好きな言語で書いてください
書いたものをEメールで送ってください
(椙山注:メアドは上記サイトを参照ください)

今から8月までの間、いつでも参加していただけます。送っていただいた文章は、毎週アーカイヴに保存されます。アーカイヴの進行状況も毎週記録され、共有していきます。

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その他の採集品を含めた詳細はfacebookにアップロードしています。どなたでもアクセス&閲覧できますのでどうぞご覧ください(ここをクリック)。

 

 

 

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January 28, 2020

ポスコン?!2020表彰式に行ってきました

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 昨年、思いもよらず審査員特別賞をいただいた秋吉台国際芸術村のアートイベント「ポスコン?!2019」。そのお礼の意味で今年は一人の出品枠いっぱいの3作品を出品しました。賞には一切こだわらず、盛り上げ役・お賑やかしのつもりでありましたが、ありがたいことに1点が入選になりました。去る1月26日(日)の表彰式にも出席し、いただいてきたのがこの賞状です。
 会場に置いてあった同村の記念スタンプを右上に押し、さらに最初の営業日にあたる翌27日(月)には地元局の秋吉郵便局で局長さん直々に風景印を押していただきました。

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 表彰式のショットを2枚ご覧いただきます。左の写真は挨拶される八木村長さんと審査に加わられた4名のアーティストの皆さんです。右の写真は表彰式10分前頃で、続々と集まって来られた保護者と児童生徒の皆さんです。老若男女を問わず、手軽にアートを作り楽しもうという好ましい雰囲気で溢れています。
 村長さんのご挨拶の中で、応募者は北海道から沖縄まで全国津々浦々、応募数も1,000点を超えている旨がご紹介されました。

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 当日配布された資料から、左は表紙に掲載されたグランプリにあたるポスコン賞の紹介です。受賞者は小学生以下の男の子でした。一度見たら忘れられないインプレッションを覚えます。良い作品ですね。
 右は裏表紙で入選者の名前が並んでいます。私もMail & Postal Artist活動の時に名乗る「槇陶岳」の名前と作品番号139番と記載されています(赤矢印部分)。

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 私の3作品の写真です。作品番号139番の上に入選のマーキングが小さく写っています。なお、一緒に写っているベルリックは私のアバターです(笑)。いろいろな所に一緒に出かけ、私の代わりにセルフィーに写ってもらうのが役目です。

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 以下は出品作品のご紹介です。従来と同じMail & Postal Art作品です。12月29日までに3作品が完成したので、翌日の30日に真っ先に地元の鋳銭司郵便局さんに持ち込み日付印を押していただきました。この139番が入選しました。

 シール切手最大の欠点は何だかおわかりでしょうか。郵便切手として使われるのはほんのわずかな部分に過ぎず、製作物の8~9割がゴミになってしまうことです。シール切手はたいへん便利ではあるものの、エコロジーと全く相反するものです。これは日本だけに限らず全世界の郵政当局の悩みの種になっています。
 それでも切手デザイナーさんたちはこのシート地、余白をも含めた全体を綿密にデザインされています。私はそんな捨てられてしまう部分を使ってMail & Postal Art作品にすることで新たな価値を創り出そうというコンセプトで製作しています。もちろん、そんなこととは関係なく、純粋に色彩と構成の空間を感じていただくだけでも十分であります。

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 3連作の2番目は除夜の鐘、防府天満宮をイメージし、赤色で画面構成しました。なので当然ながら防府郵便局の大晦日の日付印を押していただきました。貼付した年賀63円切手にカラーマークが付いているのはたまたま手に入ったのでアクセントを付ける意味で切らずに使いました。

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 3連作の最後は新春のイメージで淡いグリーンで画面構成しました。近在で元旦に郵便窓口が開いているのは山口中央郵便局しかありませんから選択の余地はありません。この3連作で令和元年から2年へのサドルを意図しました。

 表彰式の際、一言述べる機会がありました。そこで、私は職業デザイナーですが、同時にメール・アート作品作りの活動をしていること。しかし、歴史が浅く同志も少ないために知名度が低いこと。賞云々には関係なく、とにかく数少ない発表の場をこれからも続けていただきたい旨を村長さんの目を見てお願いしました。

[オマケ]
 27日(月)、せっかくなので美祢市内あちこちを回ってきました。その最後に美祢郵便局にたどり着きました。ところがなんだか様子がおかしい。ざわざわしています。なんと、郵便窓口の端末機こと「郵便窓口端末機II型」が故障なのだとか。
 朝の開局と同時に起動し、お昼休みにいったん終了します。午後に人員交代とともに端末機を再起動させようとしたらダウンしたまま起動せず。この時にはわかりませんでしたけれど、締め作業に係るシステムに不具合があったそうで全国規模で障害が発生していたとのことでした。
 窓口端末ネットワークシステムのダウンなんて初耳です。知人の現職さんたちに聞いても皆さん初めての経験だったらしく、どなたも数時間の残業をせざるを得なかったそうです。本稿執筆時点ではどのマスコミも報じていません。日本郵便さんのプレスリリースも出ていません。
 美祢局では手書きの領収書を手渡されました。臨時出張所でいただくあの黄色い縁取りのやつです。たまたま行き合わせただけではありますが、これもまた郵趣の神様の思し召しだと考えることにします。

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November 14, 2019

メールアートの絵はがき

 某所でポストカードを漁っていましたら3枚組でたったの50円で掘り出しました。ふつうの郵便物のほかにハンガーそしてニワトリ、バッタ、手袋の形に切り抜いた紙(厚紙?)に切手を貼って送った実逓便を題材として取り上げています。メールアート自体が日本ではまだまだ知られていないと言うのに、それを題材にした絵はがきとはびっくりです。
 宛名面の郵便番号枠が7桁なので、7桁郵便番号制度がスタートした1998年(平成10年)2月2日以降の日本製であることは明らかですけれど、製造者名も何もないので詳細は全く不明です。わからないながらも興味深い事例なので特にご紹介しておきます。

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 実は私もいくつかのメールアート作品製作プロジェクトを同時進行中です。今公表できるのはこれ、角6封筒をベースに日用品のラベル類、紙モノの端材、スタンプ類をコラージュした「日常の記録」です。
 角6封筒をベースにしたのは、ボストークアルバムリーフ、A4判リーフともにすっきり収まるので収納や展示に合理的だからです。5~10通の封筒を常に帯同し、アドリブでコラージュしています。自分の感性で仕上がったなと感じた段階で行く先々最寄りの郵便局で引受消印して自分宛に送っています。さしあたって100通を目標にしているので「Project-0100」(プロジェクトぜろいちまるまる)と名付けました。いずれ全作品をご覧いただく機会を作りたいと思っています。

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June 27, 2019

高級感のある横向き郵政はがきを切望

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 1枚70円の国際はがき(外信はがき)の紙質と淡いベージュの色味がたいへん良いので記念押印台紙がわりに重宝しています。今年10月に予定通り消費税が10%に上がると国内はがき料金も現行の62円から63円になります。そうなると国際はがき料金との差はわずか7円まで圧縮されます。市販品でも和紙の高級な私製はがき用紙はありますが、それに別途切手を貼るくらいなら、最初から国際はがきを使った方が手間がかからない分割安感があります。郵便番号枠もないので郵趣家にとっては押印スペースもその分広く記念押印にはもってこいです。

 いっそこのことお値段は70円くらいしてもいいので、国際はがき並の紙質で横向きの郵政はがき(官製はがき)を発行していただきたいです。今の時代、郵政はがきに縦向きしかないこと自体が不便です。これは何も郵趣に限りませんで、若い世代は横向きの方が便利に感じるはずです。第2種郵便単独では大赤字だというのも意外とそれが敬遠されている原因のひとつかもしれませんよ。

 

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May 08, 2019

徳仁、令和、弥栄

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 私、椙山オリジナルの令和改元ミッションが今日完結しました。ファンタスティック・スタンプクラブ(FSC)会員さんにはもれなくこのカードが届きます。到着まで少々お待ちください。切手と消印の組み合わせの意味は以下の通りです。

(1)平成最後の特殊切手「ハッピーグリーティング62円切手に平成最後の営業日。山口・徳佐31.4.26 12−18。

(2)慶事用62円切手に令和最初の営業日。防府仁井令1.5.7 8–12。

(3)令和最初の特殊切手グリーティング(シンプル)82円切手に山口・美和局の風景印。美和 1.5.8。

<コンセプト>
徳佐と仁井令で「徳仁」
仁井令と美和で「令和」
美和局の風景印に描かれているのは「弥栄」大橋

 「令」の字を含む郵便局は、現時点では防府仁井令局ただ1局のみなので山口県内郵便局だけで、と言うより山口県内郵便局でしか作成・完結できない記念カードです。

[ご案内]
 かねてよりご案内していますように、ファンタスティック・スタンプクラブ(FSC)に入会していただきますと、時折このような記念カード類が私椙山の気まぐれで送られてきます。
 facebook内に会員限定の会議室を設けており、一般公開に先立って有益な情報をアップロードしているほか、会員同士による有益な情報交換の場としてすでに積極運用されています。令和改元時の記念カバー作成のアイデア、ヒントも多数寄せられていました。
 誰が読んでいるかわからないHYPER Philatelistブログには書けないことも多々ありますので、ぜひFSCにご入会ください。まずfacebookのアカウントを取り、椙山哲太郎あてにお友だち申請と同時に入会希望のメッセージを送ってください。折り返し詳細をご返事します。

 年会費は8,000円ですが公益財団法人日本郵趣協会の普通会員以上の方は全額免除します。ただし、WEB会員は対象外です。

 

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May 04, 2019

自分オリジナルの令和改元郵趣品

 スタンプショウ2019会場内の浅草郵便局臨時出張所に押印ボランティアスタッフとして詰めていました。会期中の3日間で史上最高の25,000人以上もの入場者があり、いずれの部署も初体験の規模に奮闘しました。自分は押印する側ですからとても行列に並ぶ余裕などありません。収友に預けたり、バックヤードで郵頼処理しているスタッフに押印を頼んだりと苦心してご覧いただけるものができました。人と同じことをするのが嫌いなので、製作の方針は極力「自分オリジナルの令和改元」です。

(1) 山口・防府仁井令局と宮内庁内局のコラボ
 去る4月1日、令和の「令」の字が付く日本で唯一の防府仁井令(ほうふにいりょう)局の風景印を記念押印しました。その経緯はすでにご報告した通りです。その押印台紙に宮内庁内局風景印で令和初日印を追加押印しました。この押印台紙は10枚しか作っていません。しかも、手元に残したのはこの1枚だけ。同様品は他にありません。

◆日本で唯一「令」の付く郵便局

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(2) 技能認定書/押印技能1級
 4月30日の夕刻、スタンプショウ2019交流会があり、その席上で認定書をいただきました。その日付が4月30日。これに5月1日の宮内庁内局風景印を押印して平成令和のサドルにしました。平成最終日に押印技能1級の認定をいただいたのはなによりのメモリアルになりました。

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(3) フリースタイル切手展2019表彰状
 作品「父を送る」に倉地選考委員賞をいただきました。表彰式があったのが5月1日。業務が逼迫していたので自分の表彰が終わると許可を得てその場を離れて臨時出張所にトンボ返り&宮内庁内局風景印を押印しました(なので受賞者の集合写真に私は入っていません)。令和初日に表彰とは記憶に残るありがたい出来事でした。

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(4) 令和の典拠
 阪口安弘さんに天理大学のチラシを事前にご恵送いただいていました。これに5月1日の宮内庁内局風景印を押印しました。同じチラシを持ち込まれた方が数名いらっしゃいましたけれど3人を上回ってはいないと思います。

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(5) 貝淵純子デザイナー直筆サイン入りカード
 押印業務で身動きできない私のことを哀れんでか谷之口勇さんが恵んでくださいました(笑)。直筆サイン物大好きな自分にはお宝そのものです。なお、フィラテリー展の小型印は、申請時にはまだ新元号が決定していなかったことを示す意味あるデザインになっています。

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(6) 皇居のパンフレット
 事前に大沢秀雄さんから送って頂いていた皇居のパンフレットに天皇陛下在位30年記念切手を貼って記念押印しました。同じ日付では芸がないので日本語版と英語版で日付を変えました。

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(7) 500フィラ券
 ボランティア・スタッフの謝礼の一部がフィラで支払われました。これもよくあることながら発券日が4月30日と5月1日。そりゃあ記念品にするでしょう。

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(8) ホテルスタンプとのコラボ・カード
 たまたま泊まった浅草セントラルホテルにホテルスタンプがあるのを発見。帝都大東京における国際観光都市浅草に、まさか昭和の名残が現存していたとは!。しかも雷門にスカイツリーという直球ど真ん中のベタな図案(笑)。手持ちの予備はがきに急きょ押印し、浅草局の風景印で平成最終印を押しました。

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(9) Hさんありがとう!
 フリースタイル切手展出品作品「父を送る」を見て感動されたHさんがご恵送くださいました。滅多にアルバムリーフ作品を作らない私ですが、こういうご縁があるなら年一くらいはやってみようかなと思い始めています。神田局 1.5.1の引受時刻証明便0-8印です。ありがとうございました。

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(10) Margin No.5~8/Mail & Postal Art作品
 シール切手の耳紙を使ったコラージュ・プロジェクト「Margin」(耳紙の意)シリーズです。左下は柴田公子さんからご提供いただいた耳紙を使い、3月に実逓投函して作ったシリーズ最初の試作品です。パーツを細切れにし、カラートーンをあえて統一しないようにしたもので、あだ名は「ミックスピザ」(笑)。同時に作った作品Margin No.4は柴田さんの元に送らせていただいています。
 大判はがきを使ったものの、いまひとつ納得ができませんでした。そこで同一規格品を4枚田型に組み合わせることでひとつの作品空間を形成することにしました。パーツは同じく細切れでブルートーンに変えたもの、大きめのパーツで淡いトーンとミックストーンと変化をつけました。追加の3枚はいずれも平成最終印、令和初日印の記念押印です。

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(11) Mother’s April/Mail & Postal Art作品
 父は亡くなる1ヶ月前まで健在でしたので郵趣作品「父を送る」にまとめることができました。しかし、母は寝たきり生活のため自分ではもう字も書けません。なので父とは違ったアプローチを考えました。
 母は週2回の訪問入浴サービスを受けています。その際、入浴前後のバイタル測定値とともに観察記録メモを残してくださいます。これを捨てずにMail & Postal Art作品作りの素材として利用することにしました。一月分をA4判用紙に並べて貼り、右上に当該月最終日の郵便印を押してもらっています。左上の余白はいずれタイトルなり説明文を入れます。今年1月から始めて12月まで12枚でひとつの作品を形成する計画です。平成から令和に切り替わる時期の母の生活記録です。

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(12) オマケ
 日本・フィンランド外交関係樹立100周年記念 ムーミン切手展の小型印は、その使用開始初日からムーミンの「ン」の字の一画目の写りが芳しくありません。意識して強めに押印していましたが「ムーミノ」としか読めない印影がほとんどです。「フィンランド」の2つの「ン」は鮮明なのが対照的です。印顆を見た限りでは特に彫りが浅いようにも見えず、なんとも不思議な現象でした。

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March 09, 2019

アートとしての実逓便

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 日本郵便も民営化したのだから民間輸送会社便を低く見るのはあたらない。それこそ官尊民卑の発想でよろしくない。また、切手貼りの郵便物が全郵便物量の1%以下になった今、いつまでも切手貼りにこだわっていては現在の郵便の実像は理解できない。・・・と自分の郵趣観もここ10年ほどの間に大きく変わりました。なのでヤマト運輸の宅急便もこうして切り抜いてコレクションに加えています。もちろん追跡結果もプリントアウトし、データベースにインプットして有益な資料化もすすめています。

 そうして多くの送票を見ているうちに気が付きました。送票カットそれ自体になんだか美を感じるぞと。例えて言うなら、無造作にシールがべたべた貼られた旅行用カバンの”無造作の美・無作為の美・無意識の美”に通ずるものがあると思います。もちろん、郵趣家ですから日本郵便をはじめとする世界各国の郵便事業者による切手が貼ってあって消印も鮮明なのが最上級と思います。ですが、そうでないものもメールアート品として考えればまた違って見えます。

 いつもならアルバムリーフにきれいに収まるように長方形にカットするところです。ですがわざとランダムにカットしてみました。たったそれだけのことで表情ががらりと変わりました。願わくばせっかくいい味出しているクール便シール、指定日配達シールもちょっと斜めに貼って欲しかった(笑)。水平垂直にぴしっと貼ってしまうのは律儀な日本人の性格が出ていますね。

 送票カットを額に入れたらそれっぽく見えると思います。それを大きなパネルにたくさんコラージュしても面白そう・・・アイデアが広がります。


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January 28, 2019

審査員特別賞を受賞しました

2019012801 毎年暮に開催されています秋吉台国際芸術村の<ポスコン?!2019>で審査員特別賞を受賞しました。まったくの望外のできごとで私自身がいちばん驚いています。
 作品は2月11日(月・祝)まで秋吉台国際芸術村ギャラリーで展示されています。ぜひご覧ください。

参照:ポスコン?! 2019

 もともと郵趣(切手収集)をはじめとして各種紙モノ収集の癖があるのは皆さまよくご存知の通り。身の回りにあるいわゆる”紙屑”をスクラップする行為で、それ自身が芸術とは言えなくても芸術的だとは薄々感じていました。そこに昨年春、軽井沢ニューアートミュージアム様が日本で初めて、メールアートの文献を発刊されました。今まで自分がやってきたことも、視点を変え、理論を正しくすれば芸術に昇華できる可能性があることを知りました。

 その手始めにたまたまポスコンを選んだのでした。郵送での応募に加え、後で作品を返却していただけるというので、我がメールアート作品第1号にちょうど良いと気楽に考えたにすぎませんでした。幼児からご老人まで参加できる気軽な催事と思っていましたら、蓋を開けてみると応募総数1,649点、12名もの専門家・アーティストによる選抜展でした。げっ、ガチじゃん!

 1月27日(日)13:00から授賞式がありました。案の定、回りは小学生以下のおこちゃまとその親御さんだらけ。表彰順だからと前から3列目に座らされた57歳おじさんの俺でした。アウェー感満載!(笑)
 ちょうど芸術村で滞在製作中の6名のアーティストさんたちに選んでいただいたのが審査員特別賞でした。私はシンガポールのジョエル・チン氏に選ばれました。氏じきじきに賞品を手渡していただき、がっちり握手させてもいただきました。ありがとうございました。
 しかも、当日いただいたプリントの講評は完璧でした。製作者の私の意図を100%汲み取っていただけました。一言一句この通りです。ここまで理解していただけたらもう何も言うことはありません。来年以降も賞にかかわらず盛り上げ役として作品を送らせていただこうと思います。

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 これまで職業デザイナーでしたので(諸般の事情で)コンテスト応募には興味がありませんでした。なので、この受賞は天啓のように感じています。今後はメールアート (Postal & Philatelic Mail Art) 製作を中心にしたアーティスト活動にも取り組んでいこうと思います。よって2019年1月28日(月)、ここにアーティスト宣言をいたします。

[記念カードと表彰状]
 授賞式は日曜日でしたので、翌28日(月)に秋吉郵便局の風景印で記念カードの作成・発送と表彰状への記念押印をお願いしました。中野剛一局長様のご厚意に深く感謝いたします。

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 なおメールアートの本については既に私のブログでも取り上げています。興味のある方は下記過去記事を参照ください。

参照:メールアートの本


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May 26, 2018

メールアートの本

2018052501 軽井沢ニューアートミュージアムさまが今年2018年4月14日に発行された一冊です。タイトルは”Book for Mail Art"で日本語では副題の通り”メールアートの本”です。

 私たち郵趣家や郵便愛好家は趣味、楽しみとしてさまざまな郵便を送り合います。ですが、視点を変えれば現代アートとしての側面も兼ね備えています。私自身がデザイナー(工業デザイナー)なので、そのことはうすうす気付いてはいたものの、頭の中で体系だてて理解していたわけではありませんでした。

 本書は日本で最初のメールアートの文献です。メールアートの始まりから発達過程、SNSを使った新たな展開、そして用語の解説など、基本となるべきことがらが一冊に濃縮されています。

 これまでは郵趣的な発想から一度使った封筒を再差出したり、遊びとして切手以外のシールやマスキングテープを使ったり、あるいは消しゴムはんこを押したりといった行為が、行為それ自体をアートとして捉え直すことが可能であることがたいへんによくわかりました。

 著作権の制約がありますので表紙のみの図版紹介に留めますけれど、絵手紙、笑い文字、切手工作、スタンプ押しなど、郵便を使ったあらゆるアプローチに関わっておられる方は必読と思います。強力にお勧めします。

◆こちらで購入することができます
 Karuizawa New Art Museum - メールアートの本

※”インスタレーション”など若干の現代アート用語が出てきます。初めての方はちょっと驚かれるでしょうがそんなに難解なものではありません、すぐに慣れます。それでもお悩みの方は私に聞いてください。


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