実在しない虹切手

June 26, 2013

日本学術会議50周年(1999)

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 特に難しいことを考えずに気楽な図案別収集(トピカル)として虹の切手も集めています。数ある虹切手の中でもユニークな例をご紹介します。それが日本学術会議50周年記念切手です。
 日本学術会議は日本の科学者の代表機関として1949年(昭24)に設立されました。切手に描かれた虹は、日本学術会議が7つの部(※)から構成されていることを表現しています。
 そこで原画を担当された著名なイラストレーター安野光雅さんです。普通なら地面が水平で虹の方が円弧を描いているように見えます。これを逆の視点で眺めたらどのように空間が構成されるかということを実際に描いて見せてくださいました。つまり虹の方を水平とすると地面の方が円弧を描くのだと。そのテーマ名は「不思議な虹の世界」です。なるほど!。
 色の並び順がデタラメであるなどといった実在しない虹図案は多いのですが、水平の虹は他で同類を見たことがありません。真面目な学術切手であって決して安易な濫発モノではない点も素晴らしいですね。
 さらに、このNCCカバーのカシェもシャレてると思われませんか?。切手が水平ならカシェは縦に虹を描いています。カシェ原画を担当されたのは山本一憲さんです。数多くの初日カバーを担当されていますので山本さんのこともぜひ覚えておいてください。

※7つの部は以下の通り
(1)文学、哲学、教育学・心理学・社会学、史学
(2)法律学、政治学
(3)経済学、商学・経営学
(4)理学
(5)工学
(6)農学
(7)医学、歯学、薬学

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June 25, 2008

幸運のダブル・レインボー

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 今日のお昼に郵便局に立ち寄りました。なにげに窓口で尋ねましたら日本ブラジル交流年を見せてくれました。報道発表の時は気付かなかったのですが、イグアスの滝にかかっている虹はふたつ、幸運のダブル・レインボーなんですね。
 実際のシーンを撮影した写真なのか、コンピュータ・グラフィックス(CG)による合成かはわかりませんし、それを問題にする気もありませんが、ダブル・レインボー図案の切手は初めて見ました。つまり「知る人ぞ知るラッキー図案切手」という新たな伝説が生まれたのです、と大袈裟に断言したい気分です。切手デザイナーさんはこのことに気付いておられたのでしょうか。

・シート全体図はこちら
・イグアスの滝はこちら

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November 23, 2007

真顔で呆れられたぜっ!

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 夏から続いたレリーフ2件、モニュメント1件のオブジェ設置工事が終わり、ようやく落ち着きました。昔から本業モードのアート・モードになっていると、何故か切手関係に気が回らなくなるタチです。帰宅して切手を眺めてもあんまりリラックスできないんですよねえ。脳みその使用部位が近いのかな?。

 さて、久しぶりのブログ更新ということで、今年もっとも馬鹿にされたアイテムをご紹介しましょう。パインスタンプさんが記念・特殊切手の初日押印C.T.O.類をリーフ売りされていました。この官製マキシマムカードはいかにも邪魔っぽくリーフ売りの最後にホッチキス止めしてありました。明らかに不要品然として光り輝いていたわけですな。ところが私はこれが欲しい、これ以外こそ要らないので、バラ売りしてくれとお願いしました。
 案の定、店主のMさんは「それこそオマケなのにー!」と本気で馬鹿にしてくれました(笑)。私が欲しがる理由がわからないと。ま、そりゃそうだ。
 原画作者はアンパンマンで超有名なやなせたかし氏。本当の虹は内側から紫藍青緑黄橙赤(シランセイリョクオウトウセキ)ですが、そこはそれ、氏の眼力・筆力でもって4色に簡略化して表現されています。これをエラーだの図案ミスだのと騒ぎ立てるのは低能としか言いようがありません。
 しかして、切手、マキシマムカード、特印のいずれもが実在しない虹、つまりトリプルの特徴を備えているとなるとHYPER Philatelistの私が見逃すわけがありません。とりわけ特印はトビ色1色なので、2パターンの帯表現で4色を表現するという小手先仕事創意工夫に仕事師魂を感じます。
 真面目な印刷の話をしますと、切手はグラビア印刷、マキシマムカードはオフセット印刷なので、本当のことを言えば色調は必ず合いません。印刷方式も紙も異なるので似た色にはなっても全く同じにはなりません。にも関わらず、この図案の肝(キモ)はまごうかたなき4色の虹です。できる限り色調を揃えよう、そのために他の部分のカラートーンが多少違ってしまっても、という意志がはっきりわかります。結果、虹色は本当によく似せてあります。切手と同時に視野に入るものなので、ちょっとの違いも目につきやすいのがマキシマムカードであり、製造サイドは素人が考えるよりもはるかに厳しい仕事を強いられるものなのです。

 もちろん、これからも「実在しない虹切手」は、私の収集上重要なポジションを占めることでしょう。なぜなら、その方が話が面白いから(なぁ〜んだ!)。パインスタンプ店主Mさんの呆れ返った顔をまた見たいしね。あ、そうそう、このマキシマムカードは50円にまけてくれました。ははは、額割れやがなー(笑)

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