日本学術会議50周年(1999)
特に難しいことを考えずに気楽な図案別収集(トピカル)として虹の切手も集めています。数ある虹切手の中でもユニークな例をご紹介します。それが日本学術会議50周年記念切手です。
日本学術会議は日本の科学者の代表機関として1949年(昭24)に設立されました。切手に描かれた虹は、日本学術会議が7つの部(※)から構成されていることを表現しています。
そこで原画を担当された著名なイラストレーター安野光雅さんです。普通なら地面が水平で虹の方が円弧を描いているように見えます。これを逆の視点で眺めたらどのように空間が構成されるかということを実際に描いて見せてくださいました。つまり虹の方を水平とすると地面の方が円弧を描くのだと。そのテーマ名は「不思議な虹の世界」です。なるほど!。
色の並び順がデタラメであるなどといった実在しない虹図案は多いのですが、水平の虹は他で同類を見たことがありません。真面目な学術切手であって決して安易な濫発モノではない点も素晴らしいですね。
さらに、このNCCカバーのカシェもシャレてると思われませんか?。切手が水平ならカシェは縦に虹を描いています。カシェ原画を担当されたのは山本一憲さんです。数多くの初日カバーを担当されていますので山本さんのこともぜひ覚えておいてください。
※7つの部は以下の通り
(1)文学、哲学、教育学・心理学・社会学、史学
(2)法律学、政治学
(3)経済学、商学・経営学
(4)理学
(5)工学
(6)農学
(7)医学、歯学、薬学
Recent Comments