April 11, 2008

プラド美術館/ピカソ 小型シート

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 今月の郵趣誌、スタンプマガジン誌には面白切手がいろいろピックアップされていて楽しめました。そのうち、実際に購入したアイテムをいくつかご紹介します。
 これはサントメプリンシペが2007年に発行したピカソをテーマにした小型シートです。切手に採用されているのは「扇をもつ女(あるいは舞踏会の夜)」(1908)です。これが裏焼きの図案ミスということだけではなく、正方形の印面に無理矢理納めるために画像を変倍した結果、上下に潰れたプロポーションになってしまっているお笑い切手でもあります。下の元画像と比較してみてください。

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 そして話はこれで終りではありません。そもそも、「扇をもつ女」はロシアのエルミタージュ美術館、地の「ゲルニカ」はスペインのソフィア王妃芸術センターの収蔵作品です。ゲルニカこそ一時、プラド美術館別館に納められてはいましたが、やはり小型シート自体の主題にするのはムリっちゅーもんでしょう。
 というわけで、なかなか奥深い(笑)図案ミス切手ではないかと思われるのだが。

※興味のある方はこちらへどうぞ

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April 06, 2008

信じ難い図案ミス

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 3月下旬から非常にシリアスな仕事に取り組んでいた関係で、ブログ更新がすっかり滞ってしまいました。月が開けた4月1日に無事に完成検査合格・引き渡しが済み、ほっとしたのも束の間、再び難題解決のために様々な条件で試作を重ねる毎日でした。それもなんとか解決のメドがたち、ほんとにほんとのお休み気分モードになりました。
 昨日は完成品の写真撮影のために長門、萩と回り、そのついでに「北斎 -シーボルトの見た日本-」展を見に山口県立萩美術館・浦上記念館にも立ち寄りました。その後、若干の隠密行動を経て帰宅しました。
 さて、仕事モードから解放された直後、およそ信じ難い図案ミス切手の情報が寄せられました。上図がそれです。名称は「第3回経済協力機構郵政会議」で、2007年9月22日に発行されたパキスタン切手ですが、翌10月12日に販売停止・回収されたそうです。実売期間わずか20日です。
 同一図案による参加各国の共同発行で、現時点ではイランとカザフスタンの発行を確認しています。ところがパキスタンは一体何をどう取り違えたのか、

(1)自国名表記がない。
(2)「イランイスラム共和国」と表記されている。
(3)自国額面Rs.10の他に余計なイランの額面「650Rials」の表記もある。

という大失態を晒しています。また、本来なら会議が開催された2006年に発行されて然るべきもので、イランもカザフスタンも同年内に発行済です。しかし、パキスタンだけがなぜか2007年にずれ込み(インプリントは"2006"になっています)、しかも事情を理解していないとイラン切手としか思えないほどの滅茶苦茶ぶりです。原画を流用するにしても自国名を間違える(修正し忘れ?&誰もチェックしていなかった?)なんてブザマは、間違いなく世の地図切手、国旗切手の中でも超弩級の図案ミス切手であると断定できましょう。

(追記)
 逆説的に考えてみますと、これほどのトンチンカン切手なのに20日間も売ってたなんてある意味凄いですね。侮り難し!パキスタン!(笑)

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January 20, 2008

生化学者ガーティー・コリ

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 来る3月6日に発行予定のアメリカ切手「アメリカの科学者」4種連刷のうち、生化学者ガーティー・コリを描く41セント切手に図案ミスが発見されたそうです。化学切手にはよくある(らしい)化学式の間違いで、これを指摘したのは同国の専門誌Chemical & Engineering Newsだそうです。
 さっそく検索したところ、2007年12月17日号にその記事があるらしいことまではわかったのですが、残難ながら同誌のメンバーでないと閲覧できないために当然ながら門前払いを喰らってしまいました。もっとも、閲覧できたところで化学式の何がどうしてこうなってるからマチガヒとか、そんなコアなことがらが理解できるわけもなく、どなたか詳しい方の追跡調査をお願いしたく存じます。
 興味深いのはアメリカ郵政公社も図案ミスを認めたものの、図案修正をしますとはまったく言っていないことです。このまま発行される可能性が高いので注目しましょう。発行時の比較のために、報道発表時の図案を上に掲げておきます。
 なお、ガーティー・コリ氏は食物がエネルギーに変換される仕組みを解明した方で、いわば誰かさんのようなデブ(私のことだが)の治療方法の確立におおいに寄与したということです。もちろんノーベル賞も受賞されています。

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January 17, 2008

仏恥義理! Hands-down!

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 図版を見ての通りです。バングラデシュがやっちゃったようです、ぶっちぎりを。おそらく2004年7月に発生したバングラデシュ大洪水の被害者救済切手だと思われます。1番切手に何か問題があったのでしょう、切手印刷後に気付いて切断して一般販売されました。発行日はよくわからないのですが、おそらく2007年9月頃ではないかと言われているようです。発行日もそうですが、1番切手の何が問題だったのかも現在は不明です。
 問題があったために切手印刷後に切断されて販売された例、別の言い方をすれば完全シートが存在しない例というのは他にもあります。エジプトが1983年に発行した「世界遺産会議」3種横連刷がそうです。シートを見る機会があったらぜひご覧になってください。
 それにしても、これは一種の事故みたいなものですから非常に稀な例であることは間違いありません。ご存知の通り、バングラデシュは世界最貧国のひとつなので物価が非常に安いです。しかも発行されたばかりですから、今から当分の間なら高くても数百円レベルで入手できるかと思います。興味のある方は外国切手を扱う切手商さんにおたずねください。

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January 13, 2008

シューマッハ・セット

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 郵趣サービス社さんでミハエル・シューマッハの未発行切手を販売していた(???)ので買わせていただきました。三つ折りホルダー表紙に「Post.at」と明記してあるので、まさかと思ってオーストリア郵政オンラインショップで確認しましたら・・・・・ありました。販売された正規の切手と未発行切手2種をセットにしてオ郵政自身が売ってました(笑)。なんじゃこりゃあー!。
 新切手ニュース関係のサイトでシューマッハ切手に図案ミスがあるとか読んだ記憶がうっすらとあります。当初、オーストリア政府印刷所がグラビア印刷で70万枚製造した図案にミスがありました(上図左)。ワールド・タイトル獲得年を間違えているもので、最初の獲得年である1994が抜けていて、なおかつ不要な1996が入っています。こうして実売しているところから察するに、製造完了後に図案ミスに気づいたのでしょう。
 一方、実際に販売された「正規版」(上図右)はワールド・タイトル獲得年が「1994, 1995, 2000, 2001, 2002, 2003, 2004」の正しい表記になっています。また、これ以外にも肖像の白髪などを修正して若く見えるように加工していること、胸部分にアレンジされた観客を削除する等がなされています。こちらも同じ70万枚の製造ですが、オランダのエンスケデ社によるオフセット印刷はメリハリが効いていて政府製グラビアよりもシャープな仕上がりとなっています。
 額面抹消斜線もないので、確実に郵便に使うことができると思います。オーストリアだのドイツだの、あのへんの郵趣家連中なら確実に使用例を作っているハズ。いずれ近いうちにイイダバシくんが実逓カバーを見つけてくれることでしょう!。
 それにしても図案ミスの未発行券を売りに出すなんて、日本の常識ではありえませんね。シューマッハの販売許可も得てのことでしょうが、うむむ、信ジラレナーイ!。

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(ホルダー表紙)

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December 15, 2007

たぶん・・・正しい

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 スタンプマガジン2008年1月号が到着しました。毎号楽しみにしているのですが、一ヵ所だけ、うーん、これは???と思われる記事がありました。24ページのボスニア・ヘルツェゴビナ発行の「空手」切手のことです。選手がグローブをしているので惜しいっ!との記事(図案ミスという意味ね)ですが、いやいやこれはこれで正しい図案だと解釈できますよ、というのが私の説です。そもそも空手でもグローブは装着するのです。
 下に中央図案の拡大図を示しました。向かって左の選手は赤、右の選手は青のグローブをしていますね。さらに右の選手の右手をご覧ください。グローブの青色ではなく手の平側の肌色が描かれています。これにより拳全体を覆うボクシング式のグローブではなく、空手やK-1などで使われているオープン・フィンガー・グローブだろうと類推できます。オープン・フィンガー・グローブについては以前に本ブログでもご紹介しましたので参照してください(詳しくはここ)。ですから、この図案はたぶん・・・正しいものと思います。

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July 22, 2007

月はどっちに出ている

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(↑図をクリックすると大きな画像がポップアップで開きます)

 7月12日付の記事「MOON」で提示しました月面写真の謎について、きってコレクションblogのHIDENさんが「ハクトウワシは月世界の夢を見るか?(前編)」でほぼ解明してくださいました。どうもありがとうございました。
 たいへんためになる考察だと思いますので、HYPER Philatelist blogでも要旨を掲載させていただきます。さらに興味深い推理もあり、そちらもじゅうぶんありえそうな話で面白いですよ。興味のある方は「ハクトウワシは月世界の夢を見るか?(後編)」もご覧ください。

 さて、HIDENさんの分析を順に図示しますと
1 オリジナル写真を
2 左右反転し
3 右に寄せると
4 切手とほぼ同じ画像が得られる
・・・・・ことから、月面の側面写真を左右反転(裏焼き)しているのであろうとのことです。フィルムを左右反転した段階で裏焼きミスと言って差し支えないと思います。が、しかし、これが本当にミスなのかと問われると、私個人の見解は、むしろ意図的な画像操作の匂いを感じます。ワシのくちばしが月の海(暗色部)に重なって際立つようにレイアウトされており、職業柄、こんなにうまい具合にハマる画像には限りなく作為性を感じます(善し悪しの問題ではなく)。元の写真はNASAが1973年に実際に撮影したものを提供したことまでわかっています。提供した側なら、切手が発行された段階で「違う!」と速攻でわかるはずです。
 1983年8月14日に発行され、郵便料金の値上げによる販売停止が1985年8月末で、月面写真の問題が初めて郵趣雑誌類に掲載されたのが販売停止後の同年末(日本では翌年初頭)です。あくまでもデザイン上の都合に過ぎないので、しかるべき時期に公表することを約束するかわりにそれまで内緒にして欲しい・・・みたいな密約が、USPSとNASAの間であっても不思議ではないと思います。いかがでしょう?。

◆Postage Stamps
 ちょい古い&長い映像ですが平易な英語でわかりやすい内容です。たぶん教育番組なのでしょう。今ではぼぽ完璧にパソコンを駆使してのデザイン作業がメインですから、製図板の上で作業をしているあたりも興味深いです。コイル切手の製造場面などは特に有益です。日本もこういう映像を発表して欲しいですね。

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July 12, 2007

MOON

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 JPSポーランド郵趣部会会報「ポーランド郵趣」No.93が届きました。その誌面で不意に私の名が載っていたのでおやおや?!と思いました。なんでも、ベルギーに世界中の図案ミス切手を調べて3,500もリストアップした猛者がいらっしゃるとか。これだけの数があるなら『「変り種切手」を集めておられる椙山さん、今度はコレでいかが?』と軽く振られておりました。あはは!。
 主幹の山本勉さんは、このあたりの目利きもさすがですねえ。そうです、ボストークアルバムでまだ1冊分しかないので、大っぴらに喧伝はしておりませんが、図案ミス切手も既にきっちり収集テーマに入っています。そのベルギーのEmmanuel Delperdangeさんとやらの文献が既にあるとは有益な情報です。さっそくGETして収集をさらに進めたいと思います。

 郵趣1986年1月号P.65に図案ミス切手に関する興味深いコラムが掲載されています。$9.35ハクトウワシ図案の速達切手に図案ミスがあるというのです。アメリカ切手収集家ではなくとも、およそ郵趣家であれば誰でも知っているほどの超メジャー切手に図案ミスがあったなんてトンデモナイ事態です。
 1983年に発行され、1985年の郵便料金改正にともない同年8月末で販売停止となったその後になって図案エラーが指摘されているとか。問題は月の部分。オリジナルはアメリカ航空宇宙局(NASA)提供の写真だが、記事では「写真の使用でエラーとくれば、もうフィルムの裏返ししかない」という言い回しになっています。これはちょいとまずいです。これでは推定の域を出ない曖昧な文章です。あるべきものを消してしまう、逆に描き加えることも可能なのでフィルム(画像)のエラーは他にも様々にあり、「裏返ししかない」なんてことは決してありませんので。
 しかし、こんな記事があったことすらも記憶になく、自分の目で確かめようといろいろ調べてみました。月の写真は1973年に撮影されたものまではわかりましたが、その正しい画像が(今のところ)見つからず、パソコン上で画像を模擬的に裏焼き(反転)し、実際に画像を見比べて確かめるところまで至ってはいません。宇宙関係に詳しい方がいらっしゃいましたら、事の真偽をぜひご教示いただけないものでしょうか。

◆月と言えば・・・・・やはりこの曲でしょう

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October 20, 2005

6本指のレフティ切手

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 母方の祖父が左利きだった関係で、特定の作業は左手でないとうまくこなせないなど、私にも若干のDNAが伝わっています。そんな軽い理由で、左手を描いた切手こと"レフティ切手"にも興味を持っています。実際のコレクションについてはHIDENさんが大家でいらっしゃるので「きってレフティ」を参照してください。
 そんなレフティな私たちも驚く切手が世に出ました。チュニジアが発行した「世界禁煙デー(World No Tobacco Day)」に描かれている、タバコを薦める誘惑の左手(紫色の手)がなんと6本指!。たぶん図案ミスだろうと思うのですが、こんな大胆なミスにも関わらず発行中止になったとか回収された等々の話は聞き及んでいません。ひょっとすると、かのチュニジアでは6本指に何か隠喩でもあるのでしょうか?。なお、発行日は5月31日。オフセット印刷による20万枚発行です。
 ちなみに6本指のレフティ切手はこれが初めてではありません。モナコが1947年5月9日に発行した「アメリカ切手100年切手展」の中の50c切手が世界初です(下図参照)。切手収集家としても知られるルーズベルト大統領がコレクションを鑑賞しているシーンを描いたもので、切手を持った左手の指が6本に見える超有名な図案ミス切手です(もっとも、ピンセットを使わず素手で切手に触っている絵自体が既におかしい)。原画はフランスのマリアンヌ切手を描いたことで有名なガンドン。彫刻師はまた別人で、原画の段階で間違っていたのか、彫刻師のミスかは現在に至ってもなお判明していません。

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(右は6本指部分の拡大図)

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