グッド・デザイン切手

September 16, 2019

郵便料金改定のチラシ

2019091601

 寄贈品の中からひょっこり出てきたチラシです。サイズは縦14.00cm×横17.85cmです。表面は当時のモダンデザインで、1銭5厘はがきに5厘切手を加貼するイメージで郵便料金値上げを暗示しているようです。この昭和12年4月1日からはがきは乃木2銭、封書は東郷4銭の時代になります。こうした傍系資料も大切にしたいですね。不要品寄贈で送っていただいて幸いでした。亡失を防ぐことができました。

 なお、裏面に「東京・共同印刷株式会社印刷」と小さく製造銘が印刷されています。

2019091602

 

| | Comments (0)

September 11, 2019

いくらなんでも早すぎませんか?

2019091101

 せっかくかわいい動物図案で統一されたすばらしいラインナップだったのに、たった4年でもう絶版だなんて。日本郵便のお偉いさん方たちはデザイナーの気持ちを1ミリも理解してないのでは?。
 デザイナーは裏方です。表立って意見を言うことはありません。それだけにあまりにも粗雑に過ぎる扱いに嫌気がさして、有能な人ほど突然辞めてしまうものです。たいへん心配です。

参照:キャプチャー画像出典元

 

 

| | Comments (2)

July 25, 2019

待ってました、シンプル63円切手

 10月1日からの新料金に対応したグリーティング・シンプル3種が報道発表されました。第1種基本料金額面84円のほかに初めて第2種63円、第1種重量便94円も登場です。個人的にははがき料金用を熱望していたのでたいへん嬉しいです。主張控えめなデザインなので日常的にオールマイティーに近い使い方ができそうです。もちろん、郵趣家としては消印映えしそうなので記念押印にも多用したいと思います。

2019072503

 郵趣会の会報を見ると、いまだに50面シートに対する批判があります。同じ郵趣家として恥ずかしくてたまりません。大村益次郎さんではないですが「あんたは切手を知らん!」と喝破したくなります。

 日本は切手の種類が少ない国であるという基本認識をまず持っていただきたい。現在では大きく分けて特殊切手と普通切手の2種類しかありません。ふるさと切手やグリーティング切手などもありますが、使い方に特徴や制限があるわけではないので、ふるさとは特殊、グリーティングは普通の亜種のようなものです。
 ところが2017年から発行が始まったグリーティング・シンプル82円は、日本で初めてと言えるビジネス用切手です。会社名が入った素っ気ない社用封筒使用例こそが適正使用例であり、それゆえに2枚以上の多数貼り使用例が非常に少ないことにも気付かなければなりません。数あるグリーティング切手のひとつとしか理解していないとしたら大きな誤りです。

 ビジネス用切手は1980年代のオランダに数多く見られます。額面数字をアレンジしただけのシンプルなデザインは日本のそれとほぼ同じ思想が伺えます。と言うより、日本の方がそれら先例を研究された上での発行なのだろうと理解しています。50面の大判シートも然りです。代表例としてオランダが2005年に発行した2種をご覧に入れます。

2019072504

 世界の潮流としてビジネス郵便の方向性は以下の3通りが観察されます。

(1)切手をやめる・・・バーコード等のデジタルコード印刷で代替。
(2)料金証紙化・・・メータースタンプ、フラマ、Post & Go。
(3)ビジネス切手の発行

 (3)はすっかり少数派で、残念ながらほとんどの国では(1)への移行が進んでいます。日本のグリーティング・シンプルは”遅く現れた新人”でありながら、世界のビジネス切手の終焉を物語る最後の証人になるかもしれません。
 日本切手しか知らないと、こうした世界の動きや未来予想ができません。どこでもいいですからせめて1ヶ国(または地域)の外国切手収集を強くお薦めしている理由です。

 おしまいにカナダのコイル切手の実例をご覧いただきます。ビジネス用に作られた5,000枚ロールです。資格を与えられた企業しか購入できない”太巻き切手”です。日本のたったの50面シートなんざ問題外(笑)

2019072505

◆参照:グリーティング(シンプル84円、63円、94円)

 

| | Comments (0)

July 16, 2019

にじいろのさかなのひみつ

2019071501

 北九州市立美術館分館に見に行ってきました。切手原画の展覧会は極力行くことにしているからです。
 にじいろのさかなは、作者のマーカス・フィスター氏の母国スイスで2種の絵入りはがき(料額印面付き絵はがき)が2001年に発行されています。うろこにはホログラム箔が押されているので変り種切手の一環として入手しています。同一図案の切手も同時発行されているのですが、絵本同様に箔押し加工されているのは絵入りはがきの方だけ。当時は技術的・コスト的にも切手への加工は難しかったのかもしれません。

2019071502

 郵趣家の目線ではホログラム箔押しと言うと偽造防止と装飾の2つの目的を考えます。展覧会ではマーカス氏自身による解説映像がリピート上映されており、箔の持つ本当の意味を知ることができました。本展覧会における最大の収穫(学び)でした。なお、マーカス氏は「箔」とのみ仰っていて「ホログラム箔」とは発言されていませんでした。そのことを尊重し、マーカス氏の発言内容については「箔」とのみ表記します。

 大事なものをみんなで分かち合う、プレゼントすることを象徴する表現を模索されていました。宝物やコインのような誰にでも意味が伝わるシンボルです。その時に「箔」と巡り合ったのだそうです。虹色に光り輝くうろこの誕生です。それを絵本の出版社に提案したら即決。ところがそれをどのようにして製作するか?、コストは?という大きな壁が立ちはだかりました。最終的に箔押しをするならやろう、そうでなければこの話はなかったことにしよう、という二者択一を迫られることに。その結果はご存知の通り。透明フィルムに黒で印をつけて指示、印刷屋さんがそれをもとに版を作り、熱で箔を貼り付けるという具体的な工程まで説明されました。日本でも民生品にもよく使われているホットスタンプ方式です。

 マーカス氏の解説映像を見る前に原画を見る順路設定でした。その原画にも箔があったので不思議でした。解説映像ではきちんとそのことも説明されていました。私の疑問の通りで、もともと原画に箔はなかったそうです。ところが一般の人たちは印刷工程など知る由もなく展覧会では大不評。そこで手作業で箔を切り、スプレー糊で原画に後貼りしたそうです。

 つまり、にじいろのさかなにおける箔押し加工は、作者にとっても見る側にとっても作品のコンセプトそのものでありました。

2019071503

 ミュージアムショップでポストカードを3種購入しました。左から「にじいろのさかな」「こわくないよ」「まけるのもだいじだよ 表紙」です。講談社さんじきじきの製作品ながら、やはりというべきか箔押し加工は無理だったようで、いずれも白とグレイのインクで箔押しが表現されていました(きらりと光る光彩付きです)。

2019071504

 マーカス氏自身がお気に入りだと紹介されていたのが下から鯨を見上げた絵。海面の上から降り注ぐ太陽の光も好ましいと。なので参観記念にその絵が収められている「にじいろの さかなと おおくじら」の一冊を購入してきました。

 おしまいになりましたが、日本語版の翻訳者は谷川俊太郎さんであることも特に申し添えておきたいと思います。

◆刊行25周年記念 にじいろのさかな原画展 ーマーカス・フィスターの世界ー

 

 

| | Comments (0)

August 22, 2018

ムーミンワールドの記念印付きはがき

2018082101

 公務ご出張中の落合専務理事からご恵送いただきました。お忙しい中恐縮です。
 フィンランドはご存知作者トーベ・ヤンソンの母国、ムーミンの生まれ故郷です。島ひとつがまるごとムーミンのテーマパークになっているナーンタリの記念郵便印が押されて届きました。はがきも現地で求められたのでありましょう、図案の一部にラメを混ぜた樹脂印刷がなされ、光の角度によってキラキラ光ります。
 貼ってあるのは同国直近のムーミン切手「ムーミンと仲間たち」セルフ糊式切手帳(2017)の1枚です。全世界あて無額面切手で現行では€1.40相当です。記念印は切手にかけて1回、さらに余白にもう1回で計2回押されています。記念印の図案をはっきり見せるのが目的のようで、これが可能な国は他にもハンガリー等で見受けられます。ただし、日本の押印規程では2回押印(空押し)は認められていませんのでご注意を。
 この他にタンペレ市のムーミン博物館でも専用の記念印が常用されていますので、興味のある方はぜひ現地に行かれてみてください。
 なお、母国フィンランド以外で世界最初に純ムーミン図案切手発行が許されたのが日本郵便です。なので日本はムーミン切手収集をするにはたいへん恵まれた環境であることも覚えておいてください。

2018082102


| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 13, 2018

切手デザイナー・吉川亜有美さん

2018061302

 郵便局の無料広報誌「Letter Park」6月号の表紙は、本日発行のグリーティング切手(ライフ・花)です。表紙をめくった2ページ目には、この切手をデザインされた吉川亜有美さんのインタビュー記事が載っています。切手デザイナーとして採用されてこれが初のデビュー作だそうです。おめでとうございます。
 制約がある中でいかにして表現するかが公共デザイン共通の命題です。どなたも・・・もちろん自分も・・・その枠組みの中で奮闘しています。それを不自由とは思わず、創意工夫で今までの日本切手にはない新しい風を吹き込んでください。いずれの日にかトークショーなどでお話を伺う機会もあろうかと思います。その節には、今日発売のグリーティング切手の初日カバーに記念の直筆サインをお願いしたいと思います。
 期待しています、がんばってください。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 02, 2018

プロジェクション・マッピング

 6月になりました。青葉の季節とは半年ずれてますが美しいプロジェクション・マッピングの切手をご覧いただきます。オーストラリアが昨2017年のクリスマス切手として発行したものです。詳細な裏取りはしていませんが、本格的なプロジェクション・マッピング切手として世界初ではないかと思います。

2018060101

 切手が発行された頃、ちょうど実家のリフォーム工事の真っ最中でした。工事が終わって独立した切手室も出来、溜まりに溜まった新発行外国切手の整理にようやく着手です。その最初の切手ということでご紹介しました。マキシマム・カードがまた素晴らしい出来でしょ。

2018060102


| | Comments (0) | TrackBack (0)

December 05, 2017

すごくかっこいい切手カレンダーが来たんですけど

2017120501 40年以上の収集歴がある私でも、郵便局長さんから表題のような電話をいただいたのはこれが初めてです。実物の表紙を見てクラっときました。かっこいいやんかー!。切手をひとつのグラフィックアート作品として扱っています。飾りのないシンプルな額縁フレームに納め、さらにプロのカメラマンに撮影してもらってますね。

 A4判縦向きで上下に見開くスタイル。ダイアリー数字や説明文のフォントも洗練されていてMacintoshな私には大好物であります(笑)。銘は日本郵便株式会社、右上に日本郵政グループのロゴ、右下にも郵便局ロゴが入っています。発行部数など詳細は不明ですが、お声をかけていただいた局長さんによると「あまり多くの数は来ていない」そうです。ツテのある方はぜひ入手なさってください。

2017120502

 私はもったいなくて使えません。A4サイズのクリアフォルダーに入れてコレクションにします。
 また、在京の収友の皆さん、講演会などを利用して当該切手デザイナーさんたちのサインを入れていただくことをお勧めします。さらにそれに記念押印して”郵趣品化”しましょう!。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

November 09, 2017

BLOODHOUND SSC

2017110901

 今年の9月22日に発行されたばかり、自動車の速度記録更新のために作られた専用自動車ブラッドハウンドSSCの小型シートを個人輸入しました。発行はおなじみイギリス領マン島です。
 この小型シートはいろいろ興味深いポイントがあります。まず、切手のように見える4枚ですけど、(1)(2)の2枚だけが切手で残りの2枚はタブです。左端のコックピットの写真なんかすっげーカッコいいと思うんですが残念ながら切手ではありません。なんで切手にしないのかはわかりません。しかも切手の2種も不思議です。国名と額面がこんなに小さいのでぱっと見では切手だとわかりません。デザイン重視だろうとは想像できますが、ちょっと度が過ぎます。

2017110902

 さらに(1)はぜひ実物でお試しいただきたいことがあります。真っ黒に塗りつぶされている車体部分は示温インク(サーモクロミックインク)が使われていて、指先で温めると透明になり、インクの下の図案が見えるという仕掛けが施されています。切手を指で直接触るのはご法度ですから、ビニール袋越しに触れてみてください。黒色がすーっと透明に変化する様が体験できます。

 示温インクが最初に使われたのはイギリス切手「気象」小型シートで2001年の発行でした。以後、少しずつ世界中に広まりましたけれど、現時点でも約30件しか実用化されていない数少ない変り種切手です。ストーブに近づけるようにして高温に晒さないと変化しないもの、急激に反応が収まってしまうものなど、機能の面ではかなりばらつきがありました。本券は指先程度でも容易に透明化し、反応状態も数分間に渡って長続きするなどかなり良くなっています。じきに日本の郵趣市場でも出回ると思いますのでぜひ1シートをお手元に。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

June 26, 2017

美しきコビトカバ切手

2017062601

 1913年に生きた個体が捕獲されるまではカバの奇形だ、いやこれはカバではなくブタだろう、とまともに取り扱われることすらなかったのがコビトカバです。体長150-175cm、体重180-275kgで通常のカバの1/3ほどしかありません。たまたま生息域と戦乱地が重なっていた不幸も災いして野生の生息数もはっきりしていません。今ではジャイアントパンダ、オカピと並ぶ世界三大珍獣のひとつだそうです。
 さりながら飼育しやすいことから日本の上野動物園などでも容易に見られます。特徴的な丸っこい頭部などのかわいいポイントをどうぞ愛でてやってください。

 そんな数奇な運命が心に残り、動物切手コレクターでもないのにコビトカバの切手には常々注意していました。今では20種以上の発行が確認されますけれど、私のイチオシはコートジボワール(アイボリーコースト/象牙海岸共和国)が1979年に発行したこの1枚です。フランスの切手デザイナーVeret Lemarinier氏(1944〜)のイラストレーションが他を圧倒する美しさです。
 コビトカバ切手発行の直後にも3種の野生動物切手が発行されています。それらもたいへん素晴らしい出来なので特にご紹介します。5Fローンアンテロープ、20Fコシキダイカー、60Fツチブタです。いずれもデ・ラ・ルー社によるグラビア印刷です。

2017062602

 Veret Lemarinier氏、実は日本切手も手がけられています。2003年の日本の第2次世界遺産シリーズ第11集『「平和」切手デザインコンクール』で当選した「La Paix(平和)」の原画は氏の作品です。一般応募で見事当選されました。

2017062603

| | Comments (0) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

AR拡張現実 IT技術の活用 Mail & Postal Arts/メールアート Pスタンプ・フレーム切手等 お気楽話 お知らせ お笑い郵趣 くっだらねー話 なんでも郵趣品化運動 まいうー ゆうペーン・切手帳 エラー エンボス・デボス グッド・デザイン切手 サッカーW杯 シルク切手 ジャポニカ ゾロ目・連番 デコーダー デジタルコード トピックス ナンバーワン ハマってます! ビニール製切手 ホログラム マイクロ印刷 マンガ切手 レアな国々 レフティ(左利き、サウスポー) 三角切手 事故郵便 他人の空似切手 付箋・証示印 似てない肖像切手 偏光視覚切手 偽造・模造 六角形切手 共通切手・同居型シート 円形切手 円盤切手 初日カバー・記念カバー 同姓同名 図案ミス 墨汁一滴(日常之徒然) 変り種切手 変則目打 変形シート 変形郵便 外国製日本切手 多数・多種貼り 実在しない虹切手 山口県 暮らしと郵便 未発行・販売中止 権利・差別 永久保証 永久図案 災害郵趣 無額面 特殊印刷 特殊詐欺対策 現代史 環境郵趣 異物混入・添付 盛り上げ印刷 監獄郵趣 直筆サイン入り 示温インク 私製加刷 私設郵便 穴開き切手 立体・3D切手 箔押し切手 表面コーティング(ニス塗り) 誕生日 誤送 輸送手段 連続・分割図案 郵便を出そう 郵便印 郵政民営化 郵趣イベント 郵趣文献 金箔切手 香り付き 鹿児島県