August 14, 2007

発行中止

070814

 お墓参りから帰宅したところ、Iさんから質問のメールが入っていました。某A社から購入したとのことですが、素性がわからないので教えて欲しいとのこと。実は、私も同じものを持っておりますよ(^O^)

 "中国足球"の文字がありますが中国切手ではありません。目打は施されていますが、国名も額面も入っていませんのでまるで宣伝シールか何かのようです。この正体は、北朝鮮が発行寸前まで用意していた「ワールドカップ・サッカー2002記念切手(の完成一歩手前の円形変形シート)」です。ここまで準備しておき(たぶん中国に製造を依頼していた)これに国名と額面を加刷式に刷り重ねて発行しようと計画していたものです。上段2種(1,2番切手)が各40ウォン、中段4種(3〜6番切手)が各20ウォン、下段(7,8番切手)が各30ウォンの計220ウォンとなる予定だったそうです。それがなぜ中止になったと言いますと、北朝鮮は1996年頃から既に韓国に対して共同開催の提案をしていたのですが、結果はみなさんよくご存知の通り日韓の共同開催でした。これに北朝鮮が割り込めるような風向きではなく、実際のところ、韓国も本気でそんなことを考えてはおらず(要は無視)、韓朝共同開催の芽が潰えたのに伴い、本件も発行中止となってしまったのです。
 計画されていた時期は、シートの円周に組み合わせグループが列記されていることから、抽選会のあった2001年12月1日よりも後であることはわかりますが、それ以上の日程の確定はできていません(大会は2002年5月31日から開催)。
 ここでは中国代表チームが登場していますけれど、これと全く同じフォーマットで全参加国のシートを発行しようと考えていたのではないかと想像しています。

 そんな発行中止アイテムがなんで世の中に出回っているのか、ですが、ありていに言いますと横流しされたものだからです。日本みたいに管理がガチガチに厳しい国の方が少数派で、切手でなければただのラベル、シールだからマニアに売っても別にいいじゃん!ってな感覚でしょう。紙質が良いこと、オフセット印刷のスクリーンメッシュ(網点)が中程度に細かいこと、そして最も重要なポイントですが、横流しが日常茶飯事、の3点から北朝鮮が中国に依頼して作ってもらったもの&中国で横流しされたもの、と書いたわけです。
 発行中止と決まってゴミと化した時、廃棄処分の過程で管理が行き届かなくなったレベルで、人気のある自国代表チームのシートのみ持ち出したやつがいたのでしょう。そうでなければ市場に出回るわけがないし、かの大陸では類似事件は非常に多く、いまさら遠回しに言ったところで隠す理由もないのでハッキリ書きました。

【発行前の完全回収について】
 日本でもありましたね、誤字脱字や写真の裏焼きなどの理由で配給済切手の発行前の全回収が。日本郵政くらいの大規模な組織になると完全回収なんて絶対に無理。ふとどきな動機だけではなく単純に事務的に限界があるのです。実際に回収漏れが発見されていますし、それらは超レアアイテムとなり、地下水脈的マーケットで取引されるのです。動機はどうであれ、欲しい人がいるのにモノがなことでさらに不健全な事態に陥るのです。どんなへ理屈をこねようとも、これが無視できない現実です。
 ですから、私は致命的なミスに気付いても発行前には一切言いませんし、発行後も十分な量が行き渡るまでは黙っています。切手の図案ミスなんて、要は発行母体のメンツを損なう以外に何ら実害はありません。郵便に使う上ではもちろん何の支障もないし、最後は誰かが責任をかぶって「ごめんね」と言えば終わる程度のことです。誰一人として生命や財産が損なわれることはないのですから、ことさらに大袈裟に扱う必要はないのです。
 郵政民営化後は今まで以上に図案ミスが頻発することでしょう。それでもなお、否、それだからこそ、それと気付いたからといってご注進に及び、結局は闇市場を活性化させるだけのような愚はゆめゆめ行ってはなりません。いかなミスでも大量に出回り、なおかつ時間も経ってしまえば、それが最も被害が少ないのです。そんな例はカナダやアメリカなど、いくらでも実例はあります。

 完全回収できるなどと考えるのはただの空想ではなく明らかな犯罪である。

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June 10, 2006

"オーストラリアのサッカー"切手小型シート

060610

 いよいよ始まりましたね。んー、このブログを見ている人なぞ皆無で、ほとんどの人はテレビにかじりつきでしょうか。

 この円形小型シートは、オーストラリアが先月発行したばかりの「オーストラリアのサッカー」です。オーストラリア郵政ホームページの説明によると" The stamp issue includes the first circular debossed miniature sheet produced by Australia Post."とあり、オーストラリア切手初の円形デボス加工の小型シートであるということです。
 切手の世界では古くから裏面から型押しをして切手表面に凹凸模様を出すエンボス(emboss)加工がよく知られています。それとは逆に、切手表面から型押しすることをデボス(deboss)加工と言います。エンボスでは効果的な凹凸模様が得にくい厚い切手用紙の場合や、くっきりした段差を表現したい時にデボスが適しているそうです。と、知ったかぶりをして書いていますけれど、正直、私も良く知りませんし、オーストラリア切手初にしてイコール世界初と言えるかどうかもわかりません。
 そもそも、出来上がった切手を目の前にしてエンボスかデボスかの違いがわかるわけでもありません。切手用紙の表裏や雄雌型の上下位置のセッティングを間違えた等の理由で、凹凸模様が逆になったエラーとかあるのでしょうか?。そういうアイテムが実在するのであれば考慮しますが、現時点では切手の表裏どちらかから型押しするかの違いを、切手の製造面分類の項目のひとつとして格付けすべきかどうか?。

 なお、毎度のことながら権利関係の制約のために使えないのでしょう、シート地のサッカーボールのデザインは今大会で使われているものとは異なり、日本でも一般的によく見かける白黒亀甲模様になっています。というより、この模様自体、日本で商品化されたデザインなのでよく見かけて当然ですね。その筋でいくと、これもジャポニカ切手か?と思わないでもないのですが、私の考える広義のジャポニカ切手の範囲は広過ぎる・おかしい、と注意されたばかりですのでこのへんでやめておきましょう。詳しくは各自で調べて判断してくださいな。

 それにしてもエクアドルーポーランド戦の上川主審さんは素晴らしかったっすね!。

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