ご報告:切手下敷き(その1 昭和編)
整理とデータベース化をコツコツ続けている切手下敷きについて、目処が立った昭和時代のスタンダードのフォーマットについてのみ簡単にご報告します。
ほとんどの郵趣家さんにとってはご不要品でしょう。捨てることなくどうぞご寄贈をお願いいたします。送料くらいは当方で負担させていただきますので何卒よろしくお願いいたします。
<スタンダードは (仮称) 昭和型>
B5判・横長で角はR加工。表面に前年の特殊切手一覧図、反対面には掲載切手リスト、翌年の発行計画一覧など。いちばんよく見慣れているので意外な気がしますが、実はこのフォーマットは昭和時代で終わっています。平成元年からふるさと切手の発行が始まるなどして切手の種類が爆発的に増えてしまったのが絶滅原因ではなかろうかと想像しています。
<昭和52年から63年まで確認>
昭和型は昭和52年から63年までの12種を入手しました。
始まりについて。昭和51年は郵便料金が値上げ(封書20円→50年)されたので、PRするにはうってつけの年のはずですが見当たりません。もし発行されていたら52年4月以降の製作発行と思われます。
終わりについて。昭和天皇の崩御が1月7日でしたから昭和64年用は存在しないと思われますし実際に見当たりません。平成2年になってから「平成元年に発行された特殊切手」と題した切手下敷きはありましたが、そのフォーマットは昭和型ではありません。
<製造銘は2種>
ほとんどは「郵政省」と表記されていますが、重複を恐れず数を集めていましたら「(財)全日本郵便切手普及協会」銘が散見されました。郵模法の許可番号も近く、同じ製造元が銘と郵模法番号のみ差し替えて作ったものだと思われます。
個人的な想像に過ぎませんが、おそらく全郵普銘は全部の年に存在する可能性があると思います。
<昭和53年版に初めて「ふみの日」表記が入る>
ふみの日キャンペーン自体は昭和51年度に北海道郵政局管内で始まっていますが昭和53年までは低調に過ぎる状況でした。労働運動がピークを迎えていた頃で、お手紙キャンペーンなどのんびりやってられる余裕はなかったのでしょう。
その風向きが変わったのが昭和54年。郵趣1月号で日本郵趣協会の中島健蔵会長がふみの日キャンペーンに賛同を表明。引き続き3月2日には後藤茂衆議院議員がふみの日キャンペーンの宣伝不足の指摘と特殊切手の発行を提案。答弁した白浜仁吉郵政大臣は前向きの検討を約束。これを受けて同年7月23日に初めてのふみの日切手2種が発行されるに至りました。
郵模法の許可こそ53年11月に取得しているものの、以上の経緯を踏まえ、さらに発行予定表にふみの日が入っていること等を考慮すると、この下敷きは54年4月以降の製造と推定されます。
<日本音楽著作権協会の許諾番号>
日本の歌シリーズの関係で、昭和54年と55年版のみ日本音楽著作権協会の許諾番号が入っています。切手下敷きも言われてみれば権利関係が関わってきても不思議ではありませんが、ほとんどの人は気づいていないと思います。なお、許諾番号は両年とも同じで7811873号です。
<テレホンサービス>
古くからの郵趣家には懐かしい。昭和58年版から新切手のテレホンサービスの案内文が入りました。以後これは昭和型最後の昭和63年版まで欠かさず表記されています。
<昭和型以外のフォーマット>
昭和型の他に平成時代にも引き継がれた縦長のフォーマットもあります。入手できたのは昭和59、61、63年版の3年だけで資料数が絶対的に足りません。昭和時代の縦長フォーマット版収集へのご協力を特にお願いする次第です。
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