グリーティング・シンプルを『ビジネス切手』に
グリーティング・シンプル切手の種類も増えてきたので、そろそろグリーティング切手の括りから独立させて「ビジネス切手」に昇格させるべき時期が来たと思います。日本郵便さんの分類は今後もグリーティング切手の一部という位置付けでも構いませんが、郵趣家サイド独自の分類としてそうした方がはるかに有意義です。
日本切手にしか目が向いていない郵趣家は、前世紀には既にオランダやベルギー等でビジネス切手が発行されていたことを知りません。それゆえグリーティング切手としては違和感と不満感しか持てないようです。事実、すべてセルフ糊式だしシート構成も50面で分割購入も不可で明らかに切手の性格が異なります。およそグリーティング性はどこに?。はっきりビジネス (専用) 切手と謳った方が売る側・買う側とも納得できるでしょう。
何よりその使われ方が独特です。官公庁や企業など個人以外のまとめ買い&使用がほとんどです。自然な使用例を丹念に見ていくと適正1枚貼りがほとんどで、2枚以上の多数貼りや混貼そして特殊取扱が本当に少ない。これほど面白味がない切手も珍しいだけに、逆に郵趣家のやる気を起こさせる存在でもあります。
図版右の特定記録郵便は返信用封筒同封が条件だったので、作り物が嫌いな自分もこの時ばかりは多数貼りを意識してシンプル切手3枚貼りにしたほどです。
地元の収集協力者さんから来信郵便物を買い取りさせていただいています。また、JPS防府支部で山口県内各地の社会福祉協議会さんが集めた使用済切手も引き取らせて頂いています。そうした実際の使用動向を見ますと、郵趣家が思っている以上にシンプル切手は使われています。ベテラン郵趣家ほどその現実とのギャップに気付いていないようです。それを正す意味でもせめてカタログ上だけでも独立した分類を立てることが急務だと考えます。
なお、シンプル切手のデザインが良くないと感じている人は、申し訳ないですが美的センスがないと自覚してください。諸外国と比べてもはるかにグッド・デザインです。元デザイナーの私が言うのですから間違いありません。プロのアーティスト・デザイナーでシンプル切手をダメと言う人は皆無だと思いますよ。
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