郵便を出そう

April 11, 2012

多局印カバーの楽しみ

 懐かしい郵趣文献をYahooオークションで入手しました。かつて記念カバー、多局印カバーならここ!と言われた「カバー研究」誌No.39「特集 山口線SL復活」号です。
 改めて説明するまでもなく、山口線の観光用SLの運行は今も続いています。その復活運行初日である昭和54年(1979)8月1日、私は山口県にはおりませんでした。この年の春に高校を卒業して上京していましたので、わずか4ヶ月時差のすれ違いでした。当時は特殊切手・SLシリーズも郵趣家の手元に豊富に残されていたので、実にさまざまな記念カバーが作られました。委細は当該号をご覧ください。(ここをクリック
 小型印など当時の押印物は後日入手しました。誌面を見ますと記念乗車券、記念煙草や記念瓶ビール(のラベル)なども発行されています。記念煙草なんて今ではとても考えられませんが、当時は何の疑問もありませんでした。それらをカバー上に貼り合わせたものも作られていますけれど「コンビネーション・カバー」とか「コラボ・カバー」といった言葉はまったく見当たりません。そうです、その用語自体も存在していませんでした。言葉だけではありませんよ、携帯電話もパソコンもなく自動車だってマニュアル車しかない時代です。ムダに冗長な印象も受ける押印記録も、そんな時代背景を考えていただければまた違った受け止め方ができると思います。

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 このような記念カバー、多局印カバー作りは昭和50年代までがピークだったように思います。上は昭和49年用年賀小型シートを貼った自作FDCです。広島県の竹原局、大竹局と回り、最後は福岡県の太宰府局まで行って風景印を押してあります。当時は高速道路網もまだ完成していません。どうやって移動したのか、やっぱり興味が湧いてきますね。そして何と言ってもこのカシェです。ガリ版の重ね刷りによる多色印刷です。当時既にこんな職人レベルの耕版・印刷技術を持った郵趣家がいたのですよ!。
 カバー研究誌も新刊を見なくなり愛好者さんたちも高齢化で激減。もともときれいなカシェを描く能力、多色印刷を刷りこなせるガリ版技術がないとなかなかできなかった自作カバー作り。昭和60年代にかのプリントゴッコが大ヒットしたものの、往時のような愛好者増をもたらすことはありませんでした。これは記念特殊切手の額面が20円から50円、62円そして80円へと高額になり、発行件数もじわじわと増えていったことが原因ではないかと思います。
 昭和から平成に切り替わった1990年代には既に自分はアップルのMacintoshコンピュータを使い始めていました。平成10年代に入ると他社PCもグラフィック能力が向上したのを反映し、素人ながらプロと見紛うできばえのカシェを早く大量に作ることができるようになりました。今では従来の切手収集家ではない人々の記念押印・引受消印が相当数増えているようです。かの人たちは組織化されているわけではないので愛好者数の増加数までは把握できていないものの、一般に普及しているという点で、ある意味望ましい形ではないかと思います。
 このあたりのデザイン・プリントツールの発展と自作カバーの移り変わりを4月の第4回ファンタスティック・スタンプクラブ(FSC)例会でまとめてお話ししても面白いかもしれません。

2012041101 日本以外を見てみましょう。第二次世界大戦が終わり民間航空路が伸長して行くのにさほど時間はかかりませんでした。左はヨーロッパ大陸の代表例でフランスのものを取り上げました。1946年から1947年にかけて、折り畳んで封かん紙で閉じるという方法でアメリカ、ベルギーなどへと回送しつつ押印してもらっています。終戦翌年でもうこんな遊びをしているのですから郵趣先進国は違いますね。開き図をクリックすると大きな画像が開きますのでご覧になってください。

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2012041103 あるいはまたこれはアメリカ、1948年の例です。アメリカン・エア・メイル・ソサイエティなる団体が作成したものです。前記と異なって状態が非常に良いことから、このままむき出しの形で実逓送付されたものではないように思います。そもそもスタート時点のマイアミの消印1948.1.13以外は全部捨て印(空押し)ですし、ちょっと普通ではないですね。巡回地を見ていくと当時の西側ばかり。ひょっとしてこれはアメリカ軍人またはOBの手によるものではないかと思いつきました。軍関係者なら民間航空会社を使わず軍用機で移動することができます。世界各国の米軍基地を巡るように押印して回ったのかもしれないと想像しています。右端には東京中央郵便局の1948.3.5の欧文櫛型印(金属印・C欄NIPPON表示)も見えます。これもクリックすると大きな画像が開きます。

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 最後に日本からの迷子郵便例を示します。これは意図したものではなく、完全に事故、ハプニングの類です。原因はどうあれ、さまざまなディスティネーションが見られる郵便消印の集りは郵趣家のマインドを刺激しますね。一生懸命解読してくれた記事も付いています。ぜひ読むだけでも追跡してみてください。

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April 02, 2012

上から読んでも下から読んでも「カバー馬鹿」

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 昨日のエイプリルフール企画では実にたくさんの方がひっかかってくださってありがとうございました。この私がパラオに移住なぞコンマ1秒で大うそとわかりそうなものですが、ころんころん騙されてくださり本気で仕込んだ甲斐がありました。古巣のJPS調布支部に至ってはお祝いの決議までしていただいたようでたいへん感激しています。

 で、そのおばかつながりで記念カバーをひとつ。いつも何かとおばかな郵趣アイテムを世話してくれるイタバシくんからです。オクラホマ州のHOLLIS空港の供用開始記念カバーです。この空港、なんと町営です。地元商工会議所の会頭や郵便局長の直筆サインもばっちり。これのHOLLIS局の1966.10.29の消印が押されています。
 1960年代までのアメリカは、切手も消印もどこかボテッとした印象があり妙に垢抜けない感じがするんですが、こと記念カバー作りに関してはおばかを超越した徹底さがお見事です。わが山口県でも今年2012年中に岩国錦帯橋空港の開港が控えていますが、記念カバーを作ろうという話も噂も煙も立っていません。
 何かと言えば封筒に細工をして切手を貼り記念に日付印を押したがる、この根性は見習わなくてはなりません。常に白封筒と切手は持ち歩くべきでありましょう。そうです・・・・

 上から読んでも下から読んでも「カバー馬鹿」たらん

 なお、意味がわからなくなりがちなので、できるだけ由緒書きカードを作ってカバーの中に入れておきましょう。

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March 28, 2012

白いポスト

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 古くからの収友、千葉県の若林正浩さんからバースデーカードをご恵送いただきました。3月23日が51回目の誕生日で、その日に第15回千葉切手展と千葉郵趣人の集いが開催されることに合わせて小型印が使用されたからです。貼付切手も詳しく見てみましょう。花シリーズのつばき10円切手は1961年(昭36)3月発行で私の誕生月、ふみの日41円2種は誕生日の23日を意味し、カモシカ8円と八郎潟干拓記念10円はともに干支の丑年にちなみ、なおかつ28回国体記念10円は小型印の図案に掛けていて、それで定形外料金120円ぴったりという離れ業です。これはちょっと想像を超えたすごさですね。
 カードは銚子電鉄を描く千葉版フォルムカードです。これには若干の説明が必要ですね。そこには犬吠埼灯台が描かれ、電車の行き先表示板には「銚子←→外川」の文言も見えます。実は銚子の町興しとして丸型郵便ポストの設置活動が行われています。2011年12月15日の銚子電鉄外川駅構内設置が第1弾で第2弾が観光地の犬吠埼灯台でした。銚子海上保安部に提案されたところ、保安部長さんから「白亜の犬吠埼灯台です。白いポストになりませんか?」と逆提案がなされ、白いポストが誕生することになりました。切手展と白いポストとは直接の関係はありませんが、切手展会場にパネル展示がなされ、紅白のポストも仲良く並んで展示されました。なかなか奥が深い!。
 フォルムカードはこんなメモリアルカードとしての活用法も、否それこそがふさわしいように思えます。みなさんもいかがですか?。

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(追記)
 第28回国体の切手には小さく犬吠埼灯台が描かれています。「第16回郵趣人の集い」小型印のデザインは、この国体切手と昭和26年頃銚子郵便局で使用された広告印「海は招く観光銚子」(犬吠埼灯台と波)です。また、「第15回千葉切手展」小型印のデザインは、銚子郵便局の最初の風景入り日付印(犬吠埼灯台と醤油ダルに松)とふるさと心の風景1集「小さな電車」(銚子電鉄)を描いています。

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March 25, 2012

最少8×4.5cm

2012032501 Facebookで可愛らしい絵封筒が話題になりました。こんな遊び心満載の封筒で届いたらすぐにお金を払っちゃう!なんてね(よく見ると請求書在中のハンコあり)。もちろん、これはれっきとしたメールアート。創ったのはイラストレーターのニシダシンヤさん。氏のホームページには楽しい絵封筒の数々が掲載されていますのでぜひご覧ください。(ここをクリック!

 Facebookではまた、こんなに自由に描いていいの?、実際に郵便で送ることができるの?という話題も出ました。デザイナーにしてフィラテリストたる私としては、ここははっきりお示しせねばなるまいと直感したのでした。
 答えはOKです。実際に郵便で差し出すことも可能です。わがHYPER Philatelistは郵趣ブログですからその直近の歴史からご説明したいと思います。今をさかのぼること28年前、1984年(昭59)4月1日に大きな規制緩和が行われたのが始まりです。(下の画像をクリックすると大きな画像がポップアップします)

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 当時の郵趣速報紙の当該記事を封筒表面に実際に印刷しているものです。詳しくはポップアップ画像をじっくり読んでいただくとして、要旨を簡単にまとめますと、封筒の場合、宛名記載部分を最少8×4.5cmさえ確保してあれば封筒の表面を自由に使えることになりました。それまで自由に使えたのは封筒の表面下部1/3と裏面だけでした。この封筒も8×4.5cmの宛名記載部分を確保してあるのでOKです。消印は和文機械印・柳井59.4.9。規制緩和直後の郵趣家便です。(現金封筒や航空書簡に類似したふちどりは従前通りダメです)
 なお、はがきもそれまでの表面下部1/2以内の規則は残りましたが、受取人の住所氏名郵便番号が明確に判別できるならばこの限りではないとの規定が加わったことで事実上の自由化となりました。(外国郵便はがきは従前通り1/2以下です)
 今でこそ全面印刷した家電量販店等差し出しの派手なDMが郵送されてきますけれど、元を辿ればこれがすべての始まりです。当時、そんな派手派手封筒を探しましたけれど、余りにも大幅な規制緩和だったせいで逆に怖じ気づいたのか、企業の方はなかなか適応できなかったように記憶しています。待っていても手に入らない、ならば自分たちで作ろう!となったのが下です。昔懐かしい明星の表紙を切り出し、二つに折って封筒に仕立ててあります。この眼差しだけでジャッキー・チェンだとわかった貴女はステキです!(笑)
 消印は櫛型印・柳井59.11.28。当時は半信半疑でばかばかしい気もしていましたが、いやいやどうして、やっぱり作っておいて正解だったと思い直しています。

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 「宛名記載欄最少サイズ8×4.5cm」どうかこれだけをしっかり丸暗記し遵守してください。そのうえで自由で楽しい絵封筒を描いて送り合って楽しんでください。
 なお、封筒の大きさや厚さ重さが極端に変わると、定形郵便物が定形外郵便物となって郵便料金が高くなります。大き過ぎるだけでなく小さ過ぎても定形外扱いになりますから注意が必要です。封筒を自作される方は日本郵便の「定形郵便物・定形外郵便物のサイズ・重さについて」を参照してください。

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March 04, 2012

東京スカイツリー竣工

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2012030402 おなじみ山内和彦さんから2月29日のうるう日にちなんだ郵趣記念品をご恵送いただきました。従前からうるう日の竣工が広く報道されていたせいでしょう、まさに王道な居ずまいを漂わせています。歴代のうるう日アイテムの中でも出色の存在感です。検索ワードにヒットするよう、山内さんからのメッセージも以下に掲載しておきます。いつもありがとうございます。そしてまた他の皆さんからも数便頂戴していますが全員は掲載できず申し訳ありません。

 『本日、東京スカイツリーの竣工を記念して東京タワー、富士山と写った絵はがきをお送りします。現在、スカイツリーにちなんだ消印はなく、いずれ風景印、郵便局名に登場することでしょう。1958年完成の東京タワーからの距離は8.2km。実に54年目にして高さ日本一の交代です。ともに東京観光の目玉として発展するのを期待したいと思います。』
(2012.2.29 山内和彦)


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February 08, 2012

4年に一度

2012020802 札幌の湯浅英樹さんから北海道ならではの記念カバー(私製はがき)が届きました。上は札幌オリンピック40周年記念で、開催初日の1972年2月3日からちょうど40年目にあたる2月3日の札幌南支店の風景印が押されています。下は毎年恒例でご恵送いただいているもので第63回さっぽろ雪まつりです。雪まつりのフレーム切手に札幌中央郵便局の2月6日付の小型印(初日印)が押されています。
 湯浅さんは非常に完成度の高いデザインを駆使されるのでカシェも美しいし完成品全体の仕上がりも見事なものです。いずれ湯浅カバー(はがき)の名で後世まで呼び親しまれるものになることと思います。

 感心してばかりではいけません。今年は4年に一度のオリンピック・イヤーなので今月2月には29日があります。平日の水曜日ですから皆さんも何か記念カバーを作ってみませんか?。準備期間はじゅうぶんありますよ。ちょっとググっただけでこんなネタがありました。

(1)東京スカイツリー完成
 2月29日に完成と報道されました。こののち、テナントさんの内装工事や従業員教育などが行われ、来る5月22日にいよいよ開業です。東京スカイツリーを追尾している方、この日ははずせないでしょう。

(2)ニンニク・デー
 ご存知、餃子の王将さんが4年に一度開催されます。当日はニンニクにちなんだ229円割引券を配布されるそうですから、記念カバーのカシェ代わりに貼るとか色々応用できそうですよ。

(3)第38回足摺椿まつり(最終日)
 土佐清水市のお祭りです。この日が最終日です。足摺岬と言えば切手もある、風景印もあると郵趣材料に何らの不足はありませんね。

 それ以外にも「円満離婚の日」だそうです!。それとは逆に英語圏ではLeap dayと呼んで、この日だけは女性からのプロポーズに対して男性が断れない日だそうです。それをカリカチュアにした古い絵はがきもebayでよく売り立てられていますね。
 みなさんそれぞれのお住まいの地域でも調べてみてはいかがでしょうか。ちょっとした記念日だったり博物館、美術館等の初日や最終日、地域イベント予定日だったりしますよ。国内外ツアーの出発日だったら、それこそ行く先々での記念押印のスタート日として楽しいトラベル・カバーが作れます。そこまで凝らなくとも例えば多局印カバーに挑戦するならこういう奇特日に決行するのも一興です。
 もちろん、ついでに1通余分に作ってご恵送いただければ本ブログで発表しますよ。

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February 04, 2012

いいのか、これで?

2012020401 今朝到着したばかりのほやほやです。差出人は書いてありませんが私にはわかります、はい、陽気なお父さんこと山内和彦さんです。いつもありがとうございます。
 報道発表資料によりますと、この2月1日から使用開始した青森黒石郵便局の新しい風景印(変形印)です。ゆるキャラ「つゆヤキソバン」を中心に、「雪だるま」「中野もみじ山」「よされ踊り」「黒石こけし」「温湯温泉郷」等、黒石の観光資源を題材としたキャラクターで統一性を演出したもの。デザインは黒石やきそば応援団ブラスト(代表 宮崎晴二)・・・だそうです。私のサブ収集テーマの温泉も絡んでますね。ここまでくだけた図案は小型印ならともかく風景印ではかなり珍しいです。
 ゆるキャラ好きな方が増えています。郵趣関係も集めようという方はいらっしゃいますか?。今ならまだ最初期アイテムからの追跡が可能でしょう。


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January 30, 2012

郵便を出そう(7)

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 東京都内の気になるスポットを奥さんと仲良く巡ってきた谷之口勇くんから届きました。博物館、美術館から民間のレジャー施設などに至るまで、官民を問わず記念スタンプがあれば、それと郵便印とコラボレーションした郵趣記念品作りも面白いのではないかと提案させていただいた矢先にさっそく実行のようです。長谷川町子美術館に最寄り局の世田谷桜新町局の消印です。
 野暮は承知で、切手もサザエ、カツオ、ワカメそれとフネ(これは本人談、ちょっと苦しい)それにサザエさんシールも。これ、なかなかいいんじゃないですか。郵趣的な予備知識もほぼ不要でわかりやすい。同館で何かイベントがある時に応用できそうです。
 そんな谷之口くんが郵趣誌2012年2月号から「一番切手に魅せられて・・・」という新連載をスタートさせました。そちらもぜひご覧ください。

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January 03, 2012

郵便を出そう(6)

2012010301 昨年暮にパインスタンプさんからいただいた雑品パックには左のようなコラボ物もたくさんありました。左はなら・シルクロード博の絵入りはがきに同小型印と会場内臨時出張所のシルクロード郵便局の私印のトリプル・コラボです(昭62.4.23)。右はグラバー邸の絵はがきに長崎中央郵便局の風景印と国鉄長崎駅(当時)のDJ印ことDISCOVER JAPAN印のトリプル・コラボです(昭48.12.22)。後者のDJ印との組み合わせは比較的に多く見受けられます。
 これらは分類・定義上は郵趣品の中でも郵趣記念品もしくは郵趣関連記念品とすべきもので、一般に郵趣的価値が低いものとされています。もちろん、自分もそれに異存はありません。こういった意図的に作られたものは一般に郵趣家便とも呼ばれ、こうして雑品扱いになりがちです。しかし、そんな駄物の中から輝きを見出すのがHYPER Philatelistの本懐であります。
 この手のアイテムが散在している状態では実相が見えません。常々申し上げていますように、量が蓄積してくると突然量そのものが意味を持ち始めます。それもコレクションの持つ不思議な一面です。今の時代で言えば、住んでいる都道府県に限って鉄道の駅スタンプや道の駅スタンプを最寄り局の風景印とコラボしてコンプリートするなんてのが普通に発想できます。難読局が多い鹿児島や沖縄、北海道などは読みがわかる欧文印でというひねり技もアリだと思います。観光地が多い地方では、今また復活傾向のある「顔はめ」をカシェにするなんてのもいいんじゃないですか?。そんな普通に楽しく面白いことをこむつかしい郵趣論を振りかざして卑しめるのはどうも性に合いません。面白ければ面白いということ自体に面白いという価値があるではありませんか!。
 不当に虐げられてきたため、郵便印以外の私製スタンプは、申し訳なさげにはがき裏面などにひっそりと押されることが多いように思います。下のふたつの私印もはがき表面に押されていれば、鹿児島にゆかりのある人たちはさぞかしおっ!と思ったことでしょう。そうです、意外な場所にも記念スタンプ、観光スタンプの類は存在します。そんなシークレットなハンコ類を発見・発掘するのも郵趣の集印手法が応用できるのです。そう、何も郵趣にこだわらなくてもいいのです。郵趣以外の鉄道やその他のコレクターさんたちにとって、また別の価値が発生してくるのですから。

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左:指宿市にある長崎鼻パーキングガーデン。私印なのに2色が押せる豪華印。今もあるでしょうか?(昭50)
右:松下美術館の事務印。台はがきも松下美術館のエコーはがき。普通の事務印でもこの華やかさ!。記念印がなかった時もこの手があります。(昭61)

 なお、以下は私の個人的な印象なんですが、切手が貼ってないと味気がない気がするので、やはり切手を貼った私製はがき、封筒もしくは切手を加貼した郵便はがきがいいように思います。ただし、直接関係のない記念・特殊切手を無意味に貼るくらいなら普通切手や慶事用切手などの方が好ましいようにも感じます。そこら辺は各人の感性によるものと思います。

 今年も「郵便を出そう!」ではありませんか。

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December 11, 2011

夏みかん県ならどうか

 先週、一部のマスコミで話題になっていた「うどん県」ネタです。ちょっと長いですがマスコミ各社の要旨をまとめると以下のようになります。

 2011年10月、香川県三豊市出身の俳優要潤さんが「うどん県」の副知事に就任した。同年12月6日、東京・虎ノ門にある日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)を訪れ、「うどん県」の宛名で郵便やゆうパックを届けてもらえるよう要望した。要さんは、県が今秋からスタートさせた「うどん県。それだけじゃない香川県」キャンペーンの中で、副知事役を熱演。その後、県に「うどん県の宛名で郵便を届けたい」という声が多く寄せられたため、この日の要望となった。
 “副知事”就任後、初めての対外活動となる要さん。対応した日本郵便の勝野成治常務は「応援したいが、あまりお勧めできない」と渋い返事だったが、7桁の郵便番号を正確に書けば市町村名まで省略できると聞いた要さんは、「きちんと書けば届けていただけるんですね」と粘り、最後は勝野常務から「届くように頑張るが…」との言質を取りつけた。
 要望後、要さんは「手ごわかったが、うまくいった。これからも副知事として古里に貢献したい」と満足げに語った。キャンペーン開始後、県には「うどん県」と宛名書きされた郵便が届いているという。また、「うどん県」の宛名で要副知事への年賀状も受け付けている。(出典:四国新聞社ほか)

 アイデアとしては面白いけれども、日本郵便の立場としてはこれを余裕を持って受け入れることはできないだろうし、極めて日本的なことではありますが、下打合せもなしにいきなり要望されても冗談で応えることもできないでしょう。事前に関係各位の"ちょっとした工夫"があれば良かったですね。

11121101 しかし、郵便番号7桁制度を導入したのは1998年2月2日で既に13年も前のことになります。導入当初から95パーセントを超える非常に高い記載率であり、その現象もまたいかにも日本らしい律儀さだと感心したものです。その当初こそ自動読み取り区分機の設置が一部に限られていましたが、さすがに10年を経た今「住所も今まで通り全部書いて」的なことはもう言い募るべきではないでしょう。そもそも、7桁制度導入時のメリットとして、それさえ書いておけば都道府県・市町村・大字までを省略できますよと強調したのは日本郵便の側です。今ではそのことを忘れている人が多いようですが、実際に「郵便番号7桁+番地数字」だけで届きます。左のように自分宛にもよく使っています。
 ですから、住所ではなく肩書きとして宛名人の付近に「うどん県」等と記するくらいはどうなんですかね?。全国的に誰でもわかるものであれば、実務上でもさほど支障があるとも思えないのですが。ちなみにわが山口県でいくつか考えてみると、こんな感じでしょうか。

○…ほぼ認識されうる
・秋吉台県
・錦帯橋県
・おいでませ県
・長州藩

△…ちょっと微妙
・夏みかん県
・ふく県(ふぐではなく「ふく」)
・ちょるる県
・のんた県

×…んー、無理かな
・オレンジ・ガードレール県
・瓦そば県
・赤屋根瓦県
・幸せます県

 個人的にはやっぱ、長州藩かな。

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