
いろいろなテーマを定めて(思いついて)はちょろちょろ集めていますが、テーマ自体が増えてきたせいもあってか、同好の志はいないんじゃないか?みたいなコアな対象もあります。そのひとつが「分割図案」です。上掲のように左右または上下方向に図案が分割され、ペア以上のストリップで反復される図案全体が見えるというものです。こんなグラフィック上の遊びも視覚トリックの一種で面白く感じるのですが、興味を持って頂けるのは何人いるかな?な世界です。でも、日本切手にもありますので探してみてください。
して、上掲の横3連ですが、よーっく見たら厳密な意味での分割図案切手ではないですね。印面向かって左が女の子、右が男の子なんですね。あしゅら男爵か!?とツッコミを入れてください。
という次第で、HYPER Philatelist的には分割図案"もどき"切手という不思議な分類になります。その正体はタイの普通切手/愛の結束(2008年発行)という真面目なものです。そうです、不真面目なのは私の方でございました。
さて、郵趣4月号もお手元に届いた頃だと思います。同2月号の巻頭カラー特集「世界切手印刷事情」の反応が載る号なのでちょっぴりドキドキしました。当たり前かもしれませんが、さしあたって批判的なトーンはなくほっとしました。
特殊印刷は国ごとに個々の事例で扱われることはあっても、全世界を横断する視野で語られたことはほとんど無かったと言っていいと思います。しかし、仏カルトール社、蘭エンスケデ社、英ウォルソル社など、全世界を股にかけて切手印刷を受注する多国籍企業の成長が著しく、もはや国単位で考えていては全貌を理解することができない環境になりました。全世界のすべての新切手をできる限りウオッチングし、製造元とそこで使われた技術の共通項を見いだしていかねばなりません。ですが、いまだに鎖国郵趣の風土が根強い日本では最も敬遠されてしまいます。無謀にもそれに取り組んでいる私が、私なりに構築した特殊印刷切手収集のイメージが、果たして理解され共感を得ることができたのだろうかと、ま、たまには真面目に考えちょったわけです。
次の郵趣6月号の記事原稿も先ほど書き上げました。今回もかなり凝ったテーマをひとつ含めています。ぜひ読後の感想も聞かせてください。
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