円形切手

September 14, 2022

おしゃべりめーると音響関係郵便商品あれこれ

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 滅多にヤフオクは利用しないのですが、たまたま見つけました。音声装置付き便箋「おしゃべりめーる」と言い、1996年3月21日にお祝い用2種と一般用1種の計3種が発売されました。当時の価格はいずれも@1,500円もしました。しかし、全く売れなかったために2000年3月31日で販売終了しました。今となっては超弩級のレアアイテムです。そのうちの2種を無競争で落札できたのでラッキーでした。
 未開封だったおかげで20年以上も昔の品ながら電池が生きていました。せっかくなので動画を撮影しましたのでぜひご覧ください。

おしゃべりめーる起動時の音声

 実は1990年代からいずれ音声を搭載した郵便商品が世に出るだろうと思っていました。なので、おしゃべりメールのことも紙版HYPER Philatelist第5号 (2000年3月20日) にばっちり載せています。テクノロジーの進歩を見通しての予感でした。
 実際に音声を再生するだけの郵便商品は図のように各種あります。これらも人気がなくて切手商さんの店頭で雑品扱いされているものばかりです。

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 再生だけでなく録音機能まで搭載している郵便商品といえば、1957年から始まった「声の郵便」が有名です。これは郵便局員さんがお客さんのところまで出向いて録音し、それを専用封筒に納めて郵送するという涙ぐましいものでした。当時はまだ戦後の傷あとをひきずっていた時代ですので、遠く離れた親戚や親しい友人などに肉声を伝える意義もあったものと思います。
 当時はけっこう売れた人気商品だったようですがこれも今では貴重品です。時々レコード盤が出てくることはあるものの、送付に用いた実逓郵便物はまず残されていません。生きているうちに1通は入手したいものです。
 図は当時無料配布されていた広報紙「山口郵便局ニュース」の記事と広告のスクラップです。

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 1960年代に入ると裏面にソノシートを貼り付けた私製はがきを見かけるようになります。中央部分にターンテーブル用の穴が空いているのが特徴です。第1種ではなく第2種扱いで容認されていたことも興味深いです。
 なお、これ画像だけでもわかる人にはわかるでしょう、貼ってあるのは7円発光切手です。これも雑品の中から掘り出したもので、消印は葛飾郵便局の和文機械印で昭和44年1月2日の年賀状です。ちょっとした自慢品です。

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 主にソノシートを使った切手やCDやDVDをセットにしたステーショナリーは各種あります。その中でも筆頭はブータン王国のレコード切手であることは異論はないと思います。今回はこれまで未発表の10CH (セット中最低額面) 混貼のインドあて実逓便 (1977.4.22) と9NU (セット中最高額面) のFDCをご覧いただきます。

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 最近はパチもんのレコード切手まで出ています(笑)。図は「ベートーベン誕生250年」記念小型シートです (スペイン・2020)。中央の丸いラベル部分だけが切手です。交響曲第5番「運命」(マドリード・フェスティバルオーケストラによる演奏) のレコード盤ということでしたが、現物を見る限りただの丸い厚紙(笑)。レコードの溝らしきものは全く見当たらない”なんちゃってレコード切手”です。なんだよこれ、責任者出てこい!🤣

(追記訂正)
 一見して溝が切ってあるようには見えなかったのですが、なんと!再生できるそうです。びっくりしました。音質は良いとはいえませんが、実際に再生した様子を撮影した動画を荒牧裕一さんにお教えいただきました。興味のある方はここをクリック

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 テクノロジーの進歩は想像とはだいぶ違う方向に進化しました。切手そのものに録音・再生機能を持たせるのではなく、QRコードなどデジタルコードを搭載し、それを読ませて専用サイトに誘導するスタイルが主流になりました。そのサイトを介して音声・画像そして動画を共有するようになりました。やはり未来のことはなかなかわかりませんね。
 なお、音響関係の郵便切手や郵便商品はメジャーでないだけで世界各国に存在しています。図は自作の郵趣データベースからのスクショです。アルゼンチンでは1939年の時点で既にレコードを郵送するための郵便「FONOPOSTAL」があり、その専用切手まで発行されていました。このジャンルも世界標準の眼差しで俯瞰するべきですね。

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 「おしゃべりめーる」はもし同類品が他になければ、1957年の「声の郵便」に次ぐ日本で2番目の”録音機能を搭載した”音響関係郵便商品と言えます。

 

 

 

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January 22, 2021

2021(令3)年用 年賀小型シート

 山内和彦さん、堀本稔さんのご両名から初日実逓カバーをご恵送いただきました。お礼が少々遅くなりまして申し訳ありません。

 Facebookに書きましたように、同日早朝に鹿児島の叔父が老衰で亡くなりました。年賀小型シートでは初のセルフ糊式にして円形切手というトピックとともに、たいへん印象深い切手になりました。ありがとうございました。

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October 31, 2018

世界の童話シリーズ第2集「はらぺこあおむし」

[20181130追記]
実物を確認しました。穴開けのスリットが入っていたのはシール部分だけでした。日本最初の穴開き切手第1号の栄誉は持ち越しとなりました。

 11月30日に発行される世界の童話シリーズ第2集は、エリック・カールの絵本でお馴染み「はらぺこあおむし」がテーマです。絵本と同じく実際に穴があいているとインフォメーションされています。

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2018103103 2006年、イギリスが「児童書の挿絵」8種を発行しました。このうち42p1種に在英日本人作家きたむらさとし氏の作品Comic Adventures of Boots(ブーツのぼうけん/2002)が取り上げられていたことで話題になりましたが、68pには今回と同じく「はらぺこあおむし」が採用されていました。この時も絵本と同じく虫食い穴をイメージさせる穴が2ヶ所にあけられていました。
 イギリスは裏糊式切手、こんどの日本切手はセルフ糊式切手です。穴形状はもちろんのこと、製造方法の違いなどもおおいに期待しているところです。

 なお、「児童書の挿絵」はイギリスとアメリカの共同発行でした。それぞれ8種を発行した中で「はらぺこあおむし」と「メイシーちゃんのABC」の2種が共通図案でした。ただし、穴あけ加工が施されていたのはイギリスのみでした。両国のコンビネーションFDCもご紹介しておきますので穴の有無もどうぞご確認ください。

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 また、日本切手でデザインとして穴があけられた最初は平成29年用年賀小型シートです。シート地に花びらの形などがAPS目打方式であけられています。もし、切手の料額印面そのものに穴があけられていたら「はらぺこあおむし」が日本切手第1号となります。切手以外の部分だけの穴あきだったとしても第2号になります。

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December 23, 2013

アメリカ最初の全世界あて永久保証切手

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 あまり大っぴらに言えませんがよほどのことがない限りアメリカの新切手は買いません。日米間の郵便物量は非常に多いので、じっくり待ち構えていればいつのまにか実逓カバーが入手できてしまうからです。案の定これもイタバシくんが恵んでくれました。我ながら実に横着な収集態度ですな。
 これは永久保証切手の中でもGlobal Forever(グローバル・フォーエバー)と呼ばれる無額面・円形・シール式の切手です。1オンス(約28g)までの全世界あての書状・はがきに適用されます。2013年1月28日発行で、発売時の価格は1枚$1.10、約115円でした。今後、郵便料金が値上りしても値上げ分の差額を加貼する必要はありません。だから”Forever”なのです。

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 アメリカではこれが最初ですけれど、世界的に見ればフランスに続いて2ヶ国目になります。せっかくですからそれもご説明しておきます。世界最初の全世界あて永久保証切手はフランスが2009年5月19日に発行した「フランスの名所」切手帳です。国際郵便用(書状20gまで€0.85)の無額面・永久保証切手8枚を納めるセルフ糊式切手帳です。採用されたのはメゾン・デ・タヌール、アゼ・ル・リドー城、ノートルダム大聖堂(パリのセーヌ河岸は世界遺産・1991)、ボルドーのブドウ園、プロムナード・デ・ザングレ、モン・サン・ミシェル(世界遺産・1979、2007)、エッフェル塔、サン・ポール・ド・バンスです。特に注目なのは裏表紙に日本語の説明文が入れられたことでした。その文面は

郵便切手シート(8枚入り)・この切手1枚でフランスから世界中に20gまでの書状を送ることができます・有効期限はありません・

 画期的なことではありますが、句点「。」と中黒「・」を取り違えていること、そもそもこの形状は切手帳であって郵便切手シートとは呼ばないこと、その2点のミスが惜しまれます。
 また、2011年にもボジャールのマリアンヌ図案で発行されています。それは、こちらのページの1番切手、紫色の無額面でMonde=世界あて書状20gまでです。売価は€0.89でした。現在はまたオランド大統領に変わりましたので近いうちにOlivier CiappaとDavid Kawenaデザインの新しいマリアンヌ切手が発行されるものと思います。

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September 08, 2011

「シュトルーベの三角点アーチ観測地点群」切手貼りはがき

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 勤務のためにフィンランド滞在中の木村正裕さんから2011年8月28日付の2通一組となるはがきが届きました。郵趣誌8月号でもとりあげました「シュトルーベの三角点アーチ観測地点群」切手貼りです。
 円形切手の中に同国の地図型切手が入れ子になっています。スリットが施されているので地図型だけを抜き取ることができます。中も外も第2種郵便用の等級表示があるのでそれぞれ別個に郵便使用可能です。注目すべきは地図左下に小さく見える白い島、これがオーランドです(赤矢印)。律儀にスリットが入っているので、これのみ抜き取ることができることを実際に証明してくださいました。実物はタテヨコ3ミリもない小さなセルフ糊式の紙片です。うっかり落としでもしたらたちまち見失ってしまいかねません。おそらく切手収集用ピンセットで丁寧に作業してくださったものとお察しします。加貼用低額面0.05ユーロ(5セント)丸十字切手の貼り合わせのセンスも抜群です!。ありがとうございました。

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May 30, 2010

国宝・ウィーン博物館の至宝(2次)

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 新切手のうち年間10点にも満たないごく数点のみマキシマムカード(以下MCと略)で購入する場合があります。通常は未使用切手で事足ります。コレクションに変化が欲しい場合は時々公式FDC、さらにこれぞと思う素晴らしい出来の時に限ってMCとなります。切手のデザインはもちろんのこと、MCとのマッチングも優れていなければならずまさに少数精鋭。切手図案をほぼそのまま拡大するMCゆえ、むやみに集めていると野暮ったくセンスのないアキュームレーションになってしまう気がするので、我ながらO型・長男にしては似合わない神経を使っています。
 図は2010年で初そして今のところ唯一購入したアイテムです。リヒテンシュタインが発行した表題の切手で、絵の部分の緻密さもさることながら、円形切手の周囲(マージン部分)の紋様までもがみっちり描き込まれています。この圧倒的な"切手の美"はMCで大きく見るに値します。オーストリア政府印刷局の製造で、同国初の円形切手でもあります。
 1950〜60年代は日常生活の中に美しい多色刷りの印刷物が乏しく、それゆえ切手の持つ美しさが目立つのは納得がいきます。しかし、現在のように白黒印刷の方が少数となると、単なるカラー表現では説得力がありません。本例のように伝統絵画に取材した題材の方がより表現力を持つというのは考えさせられます。

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 なお、発行日は2010年6月7日なんですが予約をしていたらあっさり先週届きました。リヒテンシュタインでは発行日前にお客さんに渡しても別に問題じゃないんでしょう、たぶん。

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March 30, 2009

極地保護切手(フィンランド)

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 今日、フィンランドから極地保護切手が届きました。さすが本家本元、いやあ、ホントにかっこいいです。第1種用(=0.80ユーロ)の円形切手が上下に2枚納められていて、上のアイスクリスタルはブルー、下のそれはシルバーの箔押しで、それでいてケバケバしい印象がまったく感じられない爽やかさ。素晴らしい作品です。
 また、せっかくなので公式FDCも注文しました。見ての通りこれもまたかっこいい。シート地とカシェが連続した流氷の海原のように見えます。細かい部分を見ると、絵柄は実際には連続してはいないのですが、そんな風に思わせるのが巧いです。この流氷模様は、カバー裏面にも印刷されているあたりも面白い演出です。こういうのを見せつけられてしまうと、しつこいようですが、やっぱり日本の極地保護切手のデザインは"おばか"にしか見えませんよ。この歴然たる差はいかんともしがたいです。
 かつての切手デザイン大国と言われたオランダはエンスケデ社で持ってるようなもので往時の勢いはなく、格式を誇ったオーストリアは若作りし過ぎ、スイスは半歩時代遅れ、フランスは滅茶苦茶と、今世紀に入ってからの変化はめまぐるしい限りです。そしてフィンランド切手のデザインの良さは、他の追随を許さないレベルに達しています。もはや従来の切手収集における美意識やグッド・デザインの基準を変えざるをえないところまできているように感じます。そう、たとえて言うならフィンランドは"劇的"です。

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