郵趣文献

August 17, 2015

山口県に関する郵趣品収集にご協力ください

2015081701

 最近は郵趣イベントに行きますと先輩郵趣家さんたちの遺品がとみに目につくようになってきました。きちんと切手商さんに売られてさえいれば、回り回って私のところにやってきてくれる可能性が高まります。そうやってかつて西日本有数の郵趣振興地であった下関市在住の先輩がたの品々を蓄積しています。普通はゴミとして捨てられてしまいがちな切手展の出品目録とか寄せ書きなども、なかば義務感を持って継承しています。
 図のタトウもそうやって入手したタトウ(押印台紙)です。もともとは二つ折りのようですが、内側の無地面はそのままで、なぜか裏表紙に切手を貼って発行初日の秋吉局風景印が押されています。銘から察するにこのタトウは郵政関係ではなく秋芳町(現美祢市)が製作・配布した可能性が感じられます。しかし、手がかりがないものですから今は詳しいことが全くわかりません。
 できることなら収集家本人がご存命のうちに説明文を添えて分譲していただけるとたいへん幸せます。自分は特に風景印、小型印といった赤印関係を精力的に集めています。それ以外の消印はすでに大家がいらっしゃるので、私はおこぼれ、隙間の部分をやっていこうと思っています。よろしくお願いいたします。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

April 18, 2015

新刊案内・日本切手の凹版彫刻者たち

 公益財団法人・日本郵趣協会から表題新刊書の案内書が郵送されてきました。私自身が正会員でもありますしこれは必ず買います。買わねばならない一冊だと思います。

2015041801

2015041802 日本国際切手展PHILANIPPON2011の時に左の「日本紙幣肖像の凹版彫刻者たち」(財団法人・印刷局朝暘会)を購入しました。紙幣も切手もかつての大蔵省印刷局こと現国立印刷局でそのほとんどが製造されていましたから共通点は非常に多いです。この中で驚愕したのが大山助一さんという彫刻師の存在です。キヨッソーネから凹版彫刻技法を学び、なんとアメリカ財務省で研修し、一旦帰国した後にアメリカン・バンクノート社に採用されています。そこではアメリカ国内の銀行各社の小切手からコスタリカやメキシコなど中南米諸国の銀行券彫刻まで行っています。とりわけ女性像の美しさは超絶的です(下図参照)。かつて我が日本国に、かのスラニアを凌駕するレベルの凹版彫刻師がいたことを初めて知ったのでした。
 帰国後は主に紙幣の肖像彫刻に力を発揮されています。その関係で郵趣関係で大山さんのことを知っている人はかなり少なかろうと思われます。ですからこの度の切手本も購入し、紙幣と切手の両方の文献を買い揃え、見比べたいと思っています。著者はともに植村峻さんです。

2015041803

|

February 07, 2014

郵趣2月号

Oshikiri

 今月の郵趣2月号は良かったわー。自分が連載記事書いてるからってだけじゃなくて。特にカラーページの「日本切手の凹版彫刻者たち」第25回押切勝造(下)は読み応え、見応えがありました。

 現行の一万円札、千円札(見本券)が図版に見えますね。この人物彫刻をしたのが押切さん。今の人は知らないでしょうが、当時大蔵大臣だった渡辺美智雄さんが「熟練技術者がいるうちにデザインを替えることにした」と仰っていたニュース映像をよく覚えています。そう、みんなの党の渡辺さんのお父さんね。
 お札を目の前でよく眺めてください。できたら拡大鏡でじっくりと。点と線の強弱だけで肖像が構成されているのがわかります。これ、ぜんぶ押切さんが手作業で原寸大の原版を彫刻されたものです。機械彫刻ではありません。しかも印刷用なので実際は左右反転の鏡像での作業です。
 ヨーロッパではデューラー以来、凹版彫刻(版画)そのものが芸術として認知されています。残念なことに日本ではその伝統がないのですが、見れば見るほどマイスター仕事であることはおわかりいただけるでしょう。

 ページをめくると世界的に有名な切手彫刻師、故スラニアさんの作品「グレース公妃」(モナコ1993発行)の拡大写真がばーん!と掲載されています。ビジュアル重視の編集方針になったことが端的にわかります。切手収集家たるもの郵趣誌を購読した方が絶対いい。絶対なんてふつうは言うべきではない言葉ですが、この場合は「絶対」だと断言していいと思います。私の記事はついでに読んでもらえればいいですから。

■参照:メランコリア・1514

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 19, 2014

新刊案内・切手女子のかわいい収集BOOK

Kitte_jyoshi01 フリーライターでなでしこ切手倶楽部主宰者のばばちえさんの新刊書が届きました。切手のかわいらしさや美しさに気付いてはいるものの、今からコレクターになるにはちょっと敷居が高いかな?と二の足を踏んでいらっしゃる皆さん、決してそんなご心配には及びません。絶賛子育て中の貴女も、自分の間合いで生活に潤いをもたらすことができます。そんなめくるめく切手ワールドへようこそ!。
 これまでも女性による切手ガイドはありましたが、どこか雑貨コレクションの一部かのような扱いが否めませんでした。私のようなプロパー郵趣家にとってはそれらに新鮮味は感じるけれども、150年以上も続くフィラテリーの滋味がうまく表現し切れていないとも感じていました。ところが、著者のばばさんは2013年スタンプショウの第14回トピカル切手展で銀銅賞を受賞された実績をお持ちの本格派です。女性が切手に感じる好意や取り組みの面白さについて、やはり女性自身が述べてくださることに勝るものはなく、その意味でばばさんこそが適任であったのだなと実感しました。「切手女子のためのはじめての教科書です!」というキャッチフレーズはまさにその通りです。美しい編集デザインでカラー図版も多く文章も平易です。財布に優しい価格もうれしいですね。

 全体構成は以下のようになっています。
(1)きれいでかわいい切手たち
(2)切手との出合い方、買い求め方
(3)かんたん!見やすい!
 切手の取り扱いマニュアル
(4)切手の遊び方はいろいろある!
(5)海外で切手を探してみよう!
(6)切手で世界を旅しよう!
 さらに「かわいい切手って、どこで売っているの?」といった目的別索引も付いているのでどのページからも読み始めることができます。今流行りの風景印について知りたい人も、ダイレクトに当該ページを開くことができるようになっています。このあたりの細かい配慮はさすがです。
 あえて個人的なことを書かせてもらえば、郵便学者の内藤陽介さん、切手の博物館学芸員の田辺龍太くん、風景印の古沢保くん、旭スタンプの柳橋ゆきのおばちゃん、アオヤマスタンプの青山さん、フィラテリア篠原の篠原さん、切手市場管理人の高崎真一くんなど、たくさんのおともだちが登場(協力)しているのが何よりも嬉しいですね。イラストに至っては嘉藤雅子さんが担当されていらっしゃる!。フィラテリーを通して、皆の思いがこの一冊に結実しているような感動すら覚えるのです。アマゾンでも取り扱いを開始しています。ぜひ一冊お買い求めください。

Kitte_jyoshi02

 切手デザイナーの中丸ひとみさんも登場されています。以前、本ブログでも記しましたように私は中丸さんのデザインが大好きです(ここをクリック)。私自身がデザイナーではありますが工業デザインと言う特殊なジャンルです。このブログを読んでくださっている方はどなたも一度は私のデザインした製品を目にしていらっしゃると思いますが、私の作とはどなたも気付いておられないと思います。それは、なにより無名性が尊ばれることと同時に、時代が経過しても流行遅れになりにくい普遍性が求められているからです。
 切手のデザインも公共デザインの一種なので、本来は同じように無名性と普遍性が大事なのですが、それでもなお「中丸ひとみのデザインである」ことが、わかる人にはわかるのです。それこそが個性というもので、そのレベルに達するともはや一種の名人(マイスター)芸です。彼女と同時代に生き、彼女のデザインにリアルタイムに接することができることの幸運をよく理解していただきたいと切望します。

Kitte_jyoshi03

 お友だちの中からおひとりをピックアップしましょう。消しゴムはんこ作家の青雀堂ボリさんです(ここをクリック)。彼女とはfacebookでも仲良くさせていただいているだけでなく、はんこを押した色々な作品(ポストカードなど)を送りあう同志でもあります。いつものフィラテリーに彼女ならではの消しゴムはんこが加わるだけでオリジナルな郵趣品にして手作り作品にと昇華します。ここが大事。
 ただ漫然と切手を集めるだけでなく、自分で収集品を作り出すことができるのもまたフィラテリーの傑出した特長のひとつです。彼女の他にイラストが得意な人は自らカシェを描き、カメラが得意な人は自分で撮影した写真を組み合わせてカードを作り、旅行が好きな人は自分の足で風景印を押してみたり、それこそひとりひとりみんな違ったフィラテリーの世界を展開することができます。これこそが頭の固い切手男子にはなかなか難しい部分でして、切手女子ならではの有望なアプローチです。本書にはそんな作るためのいろいろも紹介されています。

Kitte_jyoshi04

 戦後から高度経済成長が始まる昭和30年代までは、今とは違って色彩の乏しい日常だったと思います。印刷も塗装も素材加工の面でも未熟で、実際に多様な色彩を表現することができなかったのです。その時代においては多色刷りの切手はさぞかし光り輝く紙の宝石のように思われたことでしょう。
 現在では世の中に色彩も喧噪も溢れ返っていて切手の輝きは世間に埋没しているかのようです。しかし、切手の世界でもテクノロジーの進歩は起きています。要は切手の美しさに気付かないだけなのです。日常生活の中にも確実に美はあり、それを発見し感動する心を忘れないようにすべきなのです。切手はそのもっとも代表的な文明の成果のひとつであると断言します。
 切手女子のみなさんのまなざしが、日常生活にも、フィラテリーの世界にも、ともにより良い豊かさをもたらしてくださることを願ってやみません。

| | TrackBack (0)

November 28, 2013

高索辰正さん

Takanawa01 facebookでの話題です。かつてのジュニア向け切手誌の月刊「スタンプクラブ」にコーヒーとたばこの切手を専門に集めておられた高索(たかなわ)さんの連載記事の話が出ました。そこにたまたま参加されていた宇都宮市のSさん「私は高索の姪です」とのびっくり発言。世間は狭いというかfacebookの威力をこれほど痛感したことはありませんでした。

 本日、高索さんの奥様が1990年に発行された追悼集「書斎から」をSさんじきじきにご恵送いただきました。ページを開いてみますと、40-50代の郵趣家が切手少年だったあの頃、毎月読んでいたスタンプクラブの誌面が現れました。私たちの世代も最早若手とは言えなくなりました。それどころか当時の高索さんと同じ年齢になろうかとしています。
 また「書斎から」にはJAPEX'75に初出品された時のスナップもありました。我々郵趣家も初めて目にする写真です。
 さらに定年退職されてすぐに病のために亡くなられていたことも記されていてたいへん残念な思いがいたします。しかし、高索さんの播かれた種が、私たち後進の者たちの中にしっかり受け継がれていることを感じます。

Takanawa02

Takanawa03

| | Comments (0) | TrackBack (0)

April 23, 2013

世界切手国名事典

8181 正式な書名は「ビジュアル 世界切手国名事典 ヨーロッパ・アメリカ編」と言います。昨日、著者の板橋祐己くんから図版・資料協力者の一人として贈呈本が送られてきました。
 少し前にセントビンセントについて質問を受けたことがあり、電話で概略を説明したことがありました。その時は、まさかこんな豪華な一冊になるとは予想もしていなかったので相当驚きました。また、セントビンセントとその小島名義の切手発行システムについて、よくもまあざっくり切り込んだ記述をしたものだ、という意味でも驚きました。
 セントビンセントでさえこのレベルなのですから、他の国や地域も期待値以上のコンテンツです。なにより切手図版のセレクションのセンスがいい。初心者が見てわかりやすいだけでなく、ベテランでさえも「この切手を使うか」とニヤリとさせられます。つまり最も重要なことは、切手のグラフィックス本だと言えることです。見ているだけで楽しい。
 そして文章は平易で簡潔です。もちろん、これだけですべて説明できるわけもありませんが、ここからスタートすれば良いのだと考えてください。
 幅広い層への訴求力があるので、各自一冊を購入されるだけでなく、地元の図書館に購入希望を出してください。これほど視覚に訴える郵趣良書は滅多にありませんので、たとえ小中学生であっても喜ばれるはずです。
 また、板橋くんによると大学生協でも取り扱いたいとの要望があるそうです。さもありなん。大学生の方はぜひ、各大学の生協売店でも確認してみてください(割引価格で購入できる可能性があります)。

 さしあたって、4月27〜29日のスタンプショウ会場で先行販売される他、28日(日)13:00-14:00に板橋くん自身による講演会も予定されています(詳細はこちら)。
 また、会場に行けない方はスタマガネットの予約申込を利用してください(詳細はこちら)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 14, 2012

祝・調布郵趣がついに電子書籍化

2012081401

 JPS調布支部の会報「調布郵趣」が試行の末にこの8月号にあたる346号から完全電子書籍化されました。pdf形式によるデータ配布という標準的な方式です。1ページずつバラの状態で配布されたものそのままでもかまいませんが、私はフリーソフトで1冊に連結して外付ハードディスクに保管しています。
 例会参加者が発表のために持参したアルバムリーフの画像部分とは別に、編集時に見出し部分を新たにタイピングしてくれているのでpdf化した後もテキスト検索がアクティブなのがありがたいです。紙媒体の最大の欠点は、場所を取るウンヌンよりも、必要な時に必要な記事を即時に検索できないことで、その懸念がなくなったことは非常に大きいです。いずれ1年分を連結する予定ですから、検索も1年丸ごと全部を対象に探し出すことができます。これが資料としての価値をより高めています。
 私はさらに一歩踏み込んでiPadでいつでもどこでも閲覧できるようにしています。これも電子書籍化の大きなメリットです。

2012081402
 ストレージサービスのDropbox(ドロップボックス)にデータを入れてiPadと同期させます。iBooksで閲覧するように指定しますとこうして表紙が左上に現れます。他にも郵趣誌の担当連載記事のゲラや既に電子書籍化されて久しいJPS英国切手部会報も3号分入っています。

2012081403
 指先で表紙をタップし一覧表示にするとこのように全ページがずらっと並びます。最初から順番に読んでもいいですし、読みたいところから先に見ることも可能です。

2012081404
 そして読みたいページをぐっと拡大して見ることができます。申し遅れましたがもちろんフルカラーです。これは老眼の身には文句なくありがたい機能です。

 最初は慣れないことでしょうがだからといって避けていては未来はありません。すぐに勘が身に付きますから一刻も早く電子書籍に移行しましょう。
 正直なところ私はもう紙媒体の方が苦手です。単行本を頂いても主要部分をスキャンして電子データ化した後は処分しています。捨てるのは申し訳ないので郵趣会の催事用にプレゼントとして寄付しています。決して不要になったから廃棄しているわけではありませんので理解してください。

 そういう時代なんです。

(余談)
 iPadでNHKラジオの全放送を無料で聴取できます。全国のFM放送も聞くことができます(こちらは有料)。郵趣書籍を読みながらずっとラジオも聴き、さらにあれこれ作業していますよ。楽しい〜!。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

September 03, 2011

新刊案内:日露戦争と昭和の戦争(1904-1945)

11090301 オープン切手展では常連の、というより同展が始まった2000年以来皆勤出品で知られる樋口豊さんの作品集が完成しました。本書では日本の戦争に係わる「日露500日戦争」、昭和の戦争「銃後」、「太平洋戦争」の3作品が採録されている関係で、自家出版では大冊の部類に属する215ページという分厚さ。非郵趣材料を50%まで使えることから視覚的にもたいへんやさしく、215ページを読了するのにさほどの時間も辛苦も伴いません。
 戦争は昔から日本郵趣の重要なテーマのひとつです。当時の軍事郵便だけでも往時の様子がタイムカプセルのように追体験できる特徴があります。これらを切手展作品としてどのように成立させるかという点においても、数多のフィラテリストたちが取り組んできました。それは伝統郵趣的、テーマチク的、あるいはまた政治的にもバランスをとるのが非常に難しいからです。作品に使われている様々な郵趣および非郵趣材料は同じでも、作品として何を語らせるかにおいて、樋口作品はひとつのスタンダードを開いたように私は感じます。軍事関係の知識が乏しい人々も、とにかくご覧になってください、途中で放り出すようなことにはなりませんよ、とお勧めします。
 個人的には日露戦争の理解の仕方に共感を覚えます。全世界がまだ帝国主義の時代にあって、当時、アジアで呻吟していた弱小ニッポン国の描き方を好ましく思いました。それから後の昭和の戦争時代になると、およそ同じ国とは思えないような変化が実際の作品材料のいちいちにも現れています。郵趣を嗜んでいらっしゃらない方々はずいぶんと驚かれることと思います。
 特に樋口作品は絵はがきの使い方が非常に巧いです。いかに大量に見、吟味してピックアップしているかがよくわかります。絵はがきを鑑賞するだけでも全体のストーリーがほぼ把握できますので、そんな鑑賞方法も楽しめるでしょう。
 オープン切手展ならではのリーフページをひとつだけご紹介しておきます。これがなぜ「ならでは」なのかは実際に本書を手に取って読み取ってください。1冊1,500円(送料込)です。メアドの公開等も事前許可を得ていますので、樋口さんに直接メールでお問い合わせください。

 樋口 豊 yhiguchi@mrh.biglobe.ne.jp

11090302


| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 29, 2011

朝鮮郵便史

11052901

 これが2冊目の朝鮮郵便史の郵趣文献になります。1冊目は言わずと知れた故水原明窓さんの遺作「朝鮮近代郵便史」で、そして昨日,この井上本を郵便局で受け取ってきました。
 一昨日,ポストに入っていた不在配達票に記された送り主は鳴美さん。同社とのおつきあいは特にはなく,ごく最近になってツイッターをフォローさせてもらった程度のことしかありませんでしたので、一体何ごとかといぶかしく思いました。防府郵便局のゆうゆう窓口で受け取ったその場で開封。ありゃま、井上和幸くんだったか!。そう言えば、スターオークション15号にも出版案内が載ってましたね(冷汗)。
 著者自身が書いていますように,朝鮮半島における近代郵便制度の成立は世界でも稀に見る特殊性があります。韓国独自の郵便制度は1884年(明17)に開始されたものの、わずか2週間後のクーデターであっけなく中止。1895年に再開されたものの1905年に日韓通信合同,1910年には国自体も日韓併合となりました。と、ここまでは普通の郵趣家なら一般常識として知っていることがらです。しかし、貴重な実逓カバー,はがき類を全編フルカラーで見ることができる機会はまずないでしょう。ぜひ、本書を手に取り、ただ眺めてみるだけでもよいのです。どこかの浮かれ者がハイパーなんちゃらとか言うてます切手集めとは違い,これこそがフィラテリーの神髄です。全リーフ英文ですが平易な記述なのでどなたでも読めると思います。また、日本語による解説も第2部として巻末に掲載されています。
 しかも表紙になった「元山津の白抜十字カバー」は、思わず「おお、これかあ!」とまじまじと拝みました。故水原さんが朝鮮近代郵便史に載せたいと希望しつつも事情があって果たせなかったもの、と解説されていますが、えー、自分もその事情は存じています。P.162に記された井上くんと水原さんの交流をリアルタイムで見聞きしておりましたので。いずれ、そんなことどもも懐かしい思い出話として語られる日が来るでしょう。それ以外のことも含めて、思い出話の一端が記されているのがP.164。なるほど、そういうわけでスギヤマ某にも献本が送られたのかと判明します。郵趣はとにかく何があってもやめないで続けることですね。今回,改めてよくわかりました。
 本書の入手に関しては、本ブログの右側にありますリンク欄の「日本郵便文化振興機構(JIPP)」へ飛んでいただき、そこからメールでお問い合わせください。定価は6,500円です。

【HYPER Philatelistらしいオマケ】
 懐かしい思い出話ついでにHYPER Philatelistならではの著者の秘密を語ることにします。下記のうち架空の話がひとつだけあります。さあ、どれでしょうか。

1.中学時代に最初にやったクラブ活動は器械体操。
2.小学時代は80kg近い体格で「桜ヶ丘」のしこ名で子供相撲でぶいぶいゆわせていた。
3.スギヤマが最初に経験した胃カメラは井上くんのお父上による検診。

(正解は本人に聞いてください。いや、やっぱり聞かない方がいいかな?)

| | Comments (1) | TrackBack (0)

February 09, 2011

笠井順八翁が誘致の小野田の郵便局・その変遷

11020903

 たまには山口県庁にも行ってみるものです。書籍売り場で図の文献を発見しました。「笠井順八翁が誘致の小野田の郵便局・その変遷」です。笠井順八とは日本最初のセメント工業を興した人で、後の小野田セメントの創業者です。著者は山陽小野田市の文化財審議会委員を勤めておられる河野豊彦氏。刊行は平成22年9月1日。お察しの通り郵趣文献ではなく郷土史の小冊子です。
 小野田地区だけの郵便局と言うと小野田,高千帆、小野田本山,小野田西之浜,小野田本通南,小野田旭町,小野田有帆など簡易局を合わせても10局。これらの局について明治以降の新聞を総覧し、電話番号の変遷も加え、3年もの歳月を費やして刊行されたものです。かくもミニマムな対象とはおよそ郵趣家の発想では考えられない視点ですね。ですから実逓カバーだの消印だのはなし。逆に郵趣文献では省略されがちな丸形ポストの写真が掲載されていたりします。
 面白かったのは小野田の郵便番号が756なので、平成7年5月6日の連番記念押印カードが、なんとカラー図版で掲載されていたことです。こういうのが一般の人には珍しいんだ!と価値観の違いを楽しませてもらいました。単なる記念品ですから普通は郵趣家は無視ですもんね。
 しかし、自分が住んでいるごくごく狭い地域の郵便局の歴史についてきちんと調べて資料化・文献化するのは郵趣家にとっての義務でもありましょうね。とかく消印だのカバーだのという方面に目がゆくのは仕方ないにせよ,この本のように可能な限り時代を遡って新聞を総チェックし、台風等の罹災関係と郵便局との関わりなども記録するといった、逆に郵趣家に抜けている視点の必要性も理解できました。やはり郷土史家の視点は参考になります。
 山口県庁1Fの書籍売り場で1,000円で絶賛発売中です。お要り用の方には取り次ぎしますのでメール連絡をください。

11020904

| | Comments (0) | TrackBack (0)

その他のカテゴリー

AR拡張現実 | Pスタンプ・フレーム切手等 | お気楽話 | お知らせ | お笑い郵趣 | くっだらねー話 | まいうー | エラー | エンボス・デボス | グッド・デザイン切手 | サッカーW杯 | シルク切手 | ジャポニカ | ゾロ目・連番 | デコーダー | デジタルコード | トピックス | ナンバーワン | ハマってます! | ビニール製切手 | ホログラム | マイクロ印刷 | マンガ切手 | レアな国々 | レフティ(左利き、サウスポー) | 三角切手 | 事故郵便 | 他人の空似切手 | 似てない肖像切手 | 偏光視覚切手 | 偽造・模造 | 六角形切手 | 共通切手・同居型シート | 円形切手 | 円盤切手 | 初日カバー・記念カバー | 同姓同名 | 図案ミス | 墨汁一滴(日常之徒然) | 変り種切手 | 変則目打 | 変形シート | 変形郵便 | 外国製日本切手 | 多数・多種貼り | 実在しない虹切手 | 山口県 | 未発行・販売中止 | 模造 | 権利・差別 | 永久保証 | 永久図案 | 災害郵趣 | 無額面 | 特殊印刷 | 現代史 | 環境郵趣 | 異物混入・添付 | 盛り上げ印刷 | 監獄郵趣 | 直筆サイン入り | 示温インク | 私設郵便 | 穴開き切手 | 立体・3D切手 | 箔押し切手 | 表面コーティング(ニス塗り) | 証示印 | 誕生日 | 誤送 | 輸送手段 | 連続・分割図案 | 郵便を出そう | 郵便印 | 郵政民営化 | 郵趣におけるコンピュータ活用 | 郵趣イベント | 郵趣文献 | 金箔切手 | 香り付き | 鹿児島県