永久保証

May 31, 2017

日本も法改正して永久保証切手を発行しよう

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 明日6月1日からはがき料金が52円から62円へと10円値上げされます。そのためだけに新しく62円切手やはがきが去る5月15日に一斉に発行されました。忙しかったのでしょうか、往復はがきでは「郵便往復はがき」と表記すべきところ「往復」の2文字が抜けていたというケアレスミスまで発生してしまいました。
 さらに明日から52円普通切手の販売は中止です。売れ残りの回収と煮潰してのリサイクル費用だけでいったい何千万円になるのでしょうか。

 そこでアメリカ、カナダ、イギリス、フィンランド、シンガポールをはじめ、数多くの国や地域が採用している”永久保証切手"を発行できるように日本も法改正をと思います。それだと新切手の発行も旧切手の回収も必要ないからです。
 その一例として、今年アメリカが発行したはがき料金用の永久保証切手をご覧に入れます。印面には現行料金の34cという料額はなく単にPOSTCARDとのみ表記されています。これははがきを1枚差し出す料金ではなく権利があることを示しています。仮に郵便料金が値上がりしても差額分の切手を加貼する必要はありません。なぜなら”権利”を買ったからです。

 例えばの話、日本で52円料金時代に永久保証切手を1枚あたり52円で販売したとします。これが明日から値上がりしてもこのまま使えるので、買いだめしていたお客さんは10円トクするわけです。もちろん、料金値下げがあったら逆に損しますけれど、あくまでもはがきを差し出す権利を買っただけですから払い戻しはありません。

 慣れていないから難しそうに思えますが、本来、郵便切手は有価証券とはいえ郵便物を差し出す以外の用途はないので、むしろ金額より権利を示した方が合理的です。そうでなくては世界中にこれほどまでに永久保証切手が広がるわけがありません。

 アメリカでは永久保証切手のことをフォーエバー・スタンプ(Forever Stamps)と呼び、2007年から実用化されています。今ではアメリカの記念切手はすべて永久保証切手に切り替わりました。
 アメリカから最近届いた郵便があればよくご覧ください。古い切手以外は切手に額面数字が入っていません。

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February 05, 2017

ディーワーリー切手

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 以前、当ブログでもポリティカル・コレクトネスの欺瞞について述べたことがあります(記事はここ)。切手においてはどんな伝統・宗教・文化にも偏らない共通図案で・・・というのはもはや不可能というより無意味だと結論が出ています。10人全員を納得させようとしてただの一人も満足させられないようなデザインでは売れないことが、販売不振という形ではっきり示されてしまうからです。
 それに対してひとつの結論を出したのがアメリカです。図版左上からクリスマス、年賀、下段左からユダヤ教のハヌカー、アフリカ系アメリカ人のクワンザ、イスラムのイードの各切手です。
 つまり、それぞれの伝統・宗教・文化ごとに切手を発行するのがもっとも平等ということです。そして2016年10月、ヒンドゥー教のディーワーリー切手がラインナップに加わりました(下)。これが多民族国家・移民国家のアメリカが選択した切手発行方針です。

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April 15, 2015

LOVE YOUR PET

 来る5月2日、カナダがこんなキュートなペット切手を発行します。ネコ図案3種、イヌ図案2種の計5種です。5種を2セット納めるペーンが50万冊、5種を1セット納める小型シートが15万シート発行されます。小型シートを全面貼りした公式FDCも13,000通作成されます。かわいいですね、よくできてますね。

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December 23, 2013

アメリカ最初の全世界あて永久保証切手

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 あまり大っぴらに言えませんがよほどのことがない限りアメリカの新切手は買いません。日米間の郵便物量は非常に多いので、じっくり待ち構えていればいつのまにか実逓カバーが入手できてしまうからです。案の定これもイタバシくんが恵んでくれました。我ながら実に横着な収集態度ですな。
 これは永久保証切手の中でもGlobal Forever(グローバル・フォーエバー)と呼ばれる無額面・円形・シール式の切手です。1オンス(約28g)までの全世界あての書状・はがきに適用されます。2013年1月28日発行で、発売時の価格は1枚$1.10、約115円でした。今後、郵便料金が値上りしても値上げ分の差額を加貼する必要はありません。だから”Forever”なのです。

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 アメリカではこれが最初ですけれど、世界的に見ればフランスに続いて2ヶ国目になります。せっかくですからそれもご説明しておきます。世界最初の全世界あて永久保証切手はフランスが2009年5月19日に発行した「フランスの名所」切手帳です。国際郵便用(書状20gまで€0.85)の無額面・永久保証切手8枚を納めるセルフ糊式切手帳です。採用されたのはメゾン・デ・タヌール、アゼ・ル・リドー城、ノートルダム大聖堂(パリのセーヌ河岸は世界遺産・1991)、ボルドーのブドウ園、プロムナード・デ・ザングレ、モン・サン・ミシェル(世界遺産・1979、2007)、エッフェル塔、サン・ポール・ド・バンスです。特に注目なのは裏表紙に日本語の説明文が入れられたことでした。その文面は

郵便切手シート(8枚入り)・この切手1枚でフランスから世界中に20gまでの書状を送ることができます・有効期限はありません・

 画期的なことではありますが、句点「。」と中黒「・」を取り違えていること、そもそもこの形状は切手帳であって郵便切手シートとは呼ばないこと、その2点のミスが惜しまれます。
 また、2011年にもボジャールのマリアンヌ図案で発行されています。それは、こちらのページの1番切手、紫色の無額面でMonde=世界あて書状20gまでです。売価は€0.89でした。現在はまたオランド大統領に変わりましたので近いうちにOlivier CiappaとDavid Kawenaデザインの新しいマリアンヌ切手が発行されるものと思います。

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August 12, 2012

モナコ公国の無額面・永久保証切手

 日本にはない郵便制度下で発行・運用されている切手も収集範囲です。先進諸国で次々と採用されている代表例が無額面切手で、その多くは永久保証切手でもあります。なんのことかわからないと思いますので詳しくご説明します。

 現在の日本の封書の基本料金は80円です。それに対応する切手には額面が80と表示されています。無額面切手とはその額面数字を表示しない、あるいは「第1種用25gまで」といった方式で郵便等級を示します。この無額面方式に一体何のメリットがあるのか即座には思い及ばないことでしょう。その威力を発揮するのは料金値上げの場面です。わざわざ新額面の切手を印刷する必要がないのです。現実に起こった事例では1975年のアメリカのクリスマス切手でした。料金値上げの議会承認が長引き、議決を待っていては印刷が間に合わないからと、2種のクリスマス切手を無額面で発行しました。結果的に新料金は10セントになったので郵便窓口では10セントで販売されました。そしていかにも荒っぽい手法かのように思えた強攻策であったにも関わらず、実際にはまったく何の問題も起きませんでした。
 これに永久保証という新しい運用制度が加わったのが普及に拍車をかけました。これも例えて言いますと仮に販売当初80円だったとします。料金値上げで90円になったとしても、第1種用25gまでの郵便物に貼って使う限り、差額の10円は支払わなくても良い、としたのです。つまり80円分の金券ではなく、あくまでも「該当する種別の郵便物を差し出す権利」を永久に保証するという考え方です。これも料金値上げ時に威力を発揮します。値上げの1〜2ヶ月前に買い溜めしておけば値上げ後はその分割安になります。世界中どこでも公共料金は一般的に値上りするものですから、駆け込み需要を当て込んで切手を売ることができるのです。
 その結果、カナダでは2006年から「永久保証」を意味する商品名「PERMANENT STAMP」の頭文字の「P」とのみ表示した無額面・永久保証切手が発行されています。同様にアメリカも2007年から「Forever」(Forever Stampsの意)とのみ表示した普通切手を発行し、さらに2011年からはすべての記念切手がForeverになりました。

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 そしていよいよ本題、上図のモナコ切手です。これも額面が入っていません。切手は2000年に発行されたもので第1地帯と呼ぶEU圏内およびスイスあて20gまでの郵便物(日本のような封書、はがきの区別はありません)に使う切手です。それが発行後9年も後の2009年7月6日であるにもかかわらず1枚貼りで使われていることこそが重要な意味を持っています。従来の伝統郵趣では切手が発行されておおむね3ヶ月以内の使用を初期使用例と呼んで重宝していましたが、こと無額面・永久保証切手ではまったく逆で、より後年の使用例の方が意義深いのです。
 下図のように2000年以降も数年おきにデザインを少しずつ変えた無額面・永久保証切手を出しています。それぞれの券種についても1枚貼り使用例が欲しいところですが、はい、まったく焦る必要はありませんね。使われた時期が遅ければ遅いほど意味があるのですから。

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※関連記事:左欄CATEGORIESの「永久保証切手」「無額面切手」をクリックしてください。


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April 23, 2011

ロイヤル・ウエディング2011

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 カナダ郵政の郵趣広報誌ditails4月号Royal Wedding Special Editionが届きました。当然ですが全編これウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンさんばっかり!。故ダイアナ王妃と同い年の自分としてはまあ何というか、時の流れをただただ感じるばかりです。
 カナダは$1.75と永久保証(PERMANENT)の2種が基本券種です。これの普通シート(ペア×8組=16面)、各額面ごとの10枚切手帳、小型シート、金箔加刷した特別版の小型シート(上図)といった展開になっています。いつものパターンです。今回はさらに切手付き封筒,切手付きはがき、コインカバーと、およそ前例のあるすべてのバリエーションが用意されています。イギリス本国をも凌ぐ勢いです。だいじょうぶか、ほんとに?。
 来る4月29日が発行日です。興味のある方は参照ください→http://bit.ly/eY6IcD

 なお、日本のマスコミは「ケイト・ミドルトン」と呼んでいますが,正しくはキャサリン・エリザベス・ミドルトンさんです。ケイトはキャサリンの愛称ですが、ご本人が過去にケイトと呼ばれた事実はないとのことです。これらカナダ切手上でも"Miss Catherine Middleton"と表記してありますので、良識あるフィラテリストたる者,日本語表記の場合は正しく「キャサリン・ミドルトン」とすべきであると特に記しておきます。

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January 05, 2011

アメリカも多種大量発行時代に突入か?

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 2007年にアメリカ最初の永久保証切手・商品名フォーエバー・スタンプ(Forever Stamps)が発行されました。数年間はこれ1種のみでしたが2010年10月と12月に一挙6種が出,さらに本年2011年1月22日発行の年賀切手/卯年・キンカンもフォーエバーです。
 最初の発行から約3年の間,何度か追加発行はされましたが図案はリバティー・ベルのみ。その間,実際の消費動向など統計調査でもなされてきたのでしょうか。その結果,経営的にもムリがないことがわかって本格導入することにしたとかね。(←あくまでも想像ですよ)
 カナダはクリスマスを見込んでちょい前の時期,そして新年のたびに数セントずつ料金を値上げするので、駆け込み需要を積極的に掘り起こすかのように同じくちょい前の時期に、毎年まとめて発行しています。はっきり意図がわかります。
 上記2国以外は目立つほどの後続券種の発行がありません。やはり郵便事業体として大規模でないと採算が合わない制度かもしれませんね。引き続き発行動向を観察していくことにしましょう。
 余談ですが,アメリカの年賀切手がキンカンとは驚きました。ミカンっぽなとは思ってましたけど,報道発表資料にはっきり"kumquats"と明記されています。いつの間にキンカンが渡って行ったのでしょうね。もちろん私の大好物でんがな(←なぜ急に関西弁?)

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September 22, 2008

世界最初の寄附金付き永久保証切手

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 カナダ郵政の郵趣広報誌dertails最新号によりますと、表題そのまんまの多少ややこしげな初物アイテムが、来る2008年10月6日に発行されます。題材は"Mental Health"、日本語では「心の健康」です。料額表示はカナダの永久保証切手の商標"PERMANENT"(国内郵便用52c相当)のPマークに10cの寄附金が付加されています。10面を納めるセルフ糊式切手帳の形で発行され、売価は6.20カナダドルです。
 永久保証切手と寄附金の組み合わせは意外といいかもしれませんね。寄附金付き切手は郵便料金と寄附金との混同をしがちです。天下の東京中央郵便局でさえ間違っている実逓カバーを持っているほどです。しかし、永久保証のPマークによる表示だと違いがはっきりわかるので混同防止効果が期待できると思います。

<呼称について>
 カナダのPERMANENT STAMPやアメリカのForever Stampsなど、私は必ず「永久保証切手」という名称を用いています。他では「永久使用切手」なる表現も見かけますが、私一個人の考えのみならず広く一般的に「永久保証」と記すべきだと強く主張します。郵便切手は使用禁止すると宣言されない限り基本的に永久に使用できるものです。そもそも永久に使えるのが当たり前です。現在の郵便料金が値上がりしても、追加料金なしに同じ郵便等級の郵便物を送ることができるという点こそが重要です。郵便料金額ではなく「郵便を送ることができる権利」こそが重要なのですから、これを「使用」なる日本語でくくるのは、言葉として平易ではあっても本来の意味を完全にカバーしきれていません。
 かつて昭和56年、日本で旧来の年号彫刻和文ローラー印が一部の郵便局で継続使用された時、深く考えずに「年号直彫ローラー印」と名付けたのはこの私です。もちろん、これほどまでに名称が定着してしまうとは予想だにしていませんでした。しかし、逆に直接彫刻しない「間接彫刻」などというものは存在しませんから、「直彫」なる言葉は意味こそ間違っていないものの安易に造語し過ぎてしまったという強い後悔があります。その失敗(と自分では思っています)の反省から、新しい郵趣用語を考えねばならない時は、第一に意味が正確であること、第二に平易な言葉であること、を基準にしています。
 ですから「永久使用」は、言葉は平易ではあっても意味が違うので絶対に使用すべきではないと訴えます。いずれ、ふさわしい名称に落ち着くのでしょうが、ぜひとも「永久保証」なる用語に賛同していただける方が一人でも多くなりますようにとお願いする次第です。

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