穴開き切手

August 13, 2017

豹変したスペイン切手

2017081201

 2014年以降のスペイン切手は豹変しました。偽造防止目的と言われている「ñ」(エニェ)の穿孔あるいはエンボス加工が施されるようになり、ここ数年は全ての記念切手が何らかの変形切手・変り種切手であると断言できるような状況です。いつアイデアが枯渇するのかと心配ですらあります。

 そのスペインがまた奇抜な切手を発行しました。1960年代の世界的事件を収めた変形シートです。切手も変形、シート自体にも不思議な穴あけ加工がされている摩訶不思議なアイテムです。
 取り上げられている題材のうち、アメリカのケネディ大統領、アポロ11号の月面着陸は日本でも有名ですね。1967年・世界初の心臓移植、1968年・フランス五月革命はいまひとつピンときません。特に五月革命は実質的に失敗で、日本への影響もほぼなかったので、これを世界的な出来事だと取り上げる感覚そのものが理解しにくいです。

 今後、1970年代も発行されるようです。はてさて、いったいどうなりますことやら・・・


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August 10, 2017

富士山麓ひのき製森のはがき

2017081001 今年の富士山頂郵便局のオリジナル郵便商品の中に2種のひのき製はがきがあるのを発見。変形郵便物あるいは変り種切手のファミリーとして変わった材料・原料品も収集しているものですから、富士登山を計画されていた市村良二さんに実逓発送をお願いしました。

 実物が届いてびっくり。薄い紙仕様のはがきかと思っていたらがっつり5ミリほどの厚みがあります。紙ではなく完全に板です。重さも25-30gあり、なるほど、これは定形外郵便物120円料金です。
 さらに驚いたのが穴あき加工です。日本の伝統建築の欄間に見られるような透し彫りになっています。たまたま元木工家具デザイナーだった弟が来ていたので見てもらったら、その断面が茶色なので”レーザー加工だ”と即答。NCマシニング加工だったら旭日の光源部などの細い部分には切刃が入って行かないそうです。なるほど、なるほど。しかも小口からして茶色いので、はがきの外形切り出しからレーザー加工だそうです。四角を直角にしないで丸くR加工しているのも、単に安全性のためばかりでなく、わかる人にはわかるだろうとの密かな技術力の誇示でもあるようです。
 決定打は”富士山登頂記念”の文字と郵便番号枠です。これは表面から数ミリのところで切削が止まっていて裏まで抜けていません。画数が多く微小加工でもあるので、レーザー加工でしかできない細工です。

 ここまでハイテクなアイテムだとは思いもしませんでした。市村さんのご好意がなければ入手できなかったものです。本当にありがとうございました。
 ストラップとのセットで1枚1,200円は納得価格です。変り種郵趣に興味をお持ちの方は、この夏ぜひ富士登山を。

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[追伸]
 報道発表の図と実物のレーザー彫刻の模様が左右逆の鏡像になっています。これって図案ミスでしょうか???


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January 17, 2017

2017年用年賀小型シートはAPS方式の穴開け加工

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 年賀小型シートをさっそく初日に交換してきました。収友の皆さんにはA0001組の年賀はがきを小郡郵便局で年賀機械印を押してお送りしましたが、念のため確認用に自分宛にも送った1枚が当たってしまいました。なんとも申し訳ない限りです。
 せっかくなのでA0001組出現局である山口陶簡易郵便局で交換し、はがき表面にちょん付け貼りして初日印を押してきました。(左)
 また、堀本稔さんからは抽選会が行われたKITTE名古屋、そのスケジュールに合わせて、名古屋中央局1月15日の午後印で引受消印してくださいました。いつもありがとうございます。(右)

 本券は装飾用穴開け加工が施された日本最初の切手でもあります。諸外国では前例が多くさほど珍しいものではありません。中には料額印面に穴開けをしているものもありますけれど、さすがに日本ではシート地のみの上品な使用例です。
 実物がありましたらルーペ片手に裏面を観察してください。穴開け開口部の正面向かって左方向に削り痕の盛り上がりが残っています。変り種切手コレクターさんならピンときたことと思います。これはAPS目打(Automatic Perforation System)の特徴です。従来の金属金型による穿孔ではなく、削り取り方式による穴開け加工です。
 表面に凸型の突起物を押し当てて高速回転するカッターシリンダーとの間を通すことによって、裏側から凸部形状通りに穴を開けることができます。植村峻先生はこれを「髭剃り」と説明されていらっしゃいますが言い得て妙とはこのこと。大掛かりな凹凸両方の金属金型が不要で、自由な形の目打穿孔が可能であることからすでに多くの国で採用されています。
 つまり、本券は花弁の形の装飾穴と目打をAPS方式で同時に穴開け加工をしています。製造銘はオランダのジョン・エンスケデ社ですから納得ですね。

2017011702 日本でも1999年のふみの日切手で初めて円形切手が採用された際にAPS目打が使われました。当時は日本に円形目打を施す設備がなかったため、今はなきイギリスのケスタ社(2000年にデ・ラ・ルー社に吸収され消滅)に発注されました。
 結果として1999年のふみの日切手シートは、日本最初の円形切手にしてつAPS目打切手なおかつ外国製切手でもあるという画期的な存在となりました。

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December 24, 2016

タイ王国の目打入り官製はがき

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2016122402 サッカー切手収集家の小堀俊一さんから図版提供共どもお知らせいただきました。今年2016年、タイ王国が発行したFIFAワールドカップ優勝およびUEFAヨーロッパ選手権優勝の各シリーズ絵はがき(官製はがき)の料額印面の四周に目打穴が穿孔されているとのことです。私が変り種切手好きなのを見越してご教示いただいたものと思います。いつもご配慮いただきありがとうございます。

 料額印面の部分拡大図を示します。このような加工をしている例としてはがき以外では、エログラム(航空書簡)ではガイアナ、公式初日カバーのカシェ部に穿孔した中国など数点を所持しています。しかし、タイ王国のような積極的とさえ思える用例は前例がありません。

 マサスタンプの山本誠之さんがビジネスで渡泰されたつど、やはり気付かれて実逓便を送ってくださっていました。最初にご恵送いただいたのがタイ仏暦2556年(西暦2013年、平成25年)のことでした。しかもわざわざ印面切り抜き使用例まであつらえていただき、さすがプロは違うなと唸らされたものでした。
 2014年のワールドカップサッカーの時も同様の”穴開き官製はがき”をご恵送いただいているので、このたびの小堀さんからの2016年の事例も連続性を感じます。

 切手より厚いはがき用紙に目打を開けるなど、たいへん難儀なことと思います。一体いかなる理由でこうなったのか是非とも理由を知りたいところです。
 なお、小堀さんが確認されたところによりますと、2016年の絵はがきシリーズの製造はロシア(政府印刷所?)だそうです。

▼左側に貼られている5枚が印面切り抜き使用例
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▼FIFAワールドカップサッカー・ブラジル大会の記念はがき
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July 21, 2016

スケベニンゲン

2016072103オランダが今年5月23日に発行した「美しきオランダ」シリーズ切手からScheveningen。そうです、面白地名で有名なスケベニンゲンです。(小ネタでした)

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May 22, 2015

初のpostnord表示切手

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 スウェーデンとデンマークの郵政が経営統合されたことは2014年の郵趣誌でも報じられましたのでご存知の方も多いと思います。両国政府による持株会社で名実ともに国有会社です。これまで通り両国名を表示した切手はそれぞれ別に発行されますがその会社自体は同じという、今の日本ではちょっと想像しづらい形態です。
 そのことを表している切手が発行されました。自然保護の寄附金付き切手2種に会社名postnordが明記されています。postnordの下に国名SVERIGEもしくはDANMARKが表示されるという非常にわかりやすいものです。(上図はデンマーク)
 特筆すべきは特殊加工です。両国とも切手の右上辺にpostnordの文字をかたどったスリットが入れられています。無理に剥がそうとするとスリット部分で裂けてしまいます。切手の不正再使用防止としてはセルフ糊式切手によく見られます。スウェーデン郵政の図版の方がわかりやすかったので下に掲げておきます。

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November 08, 2014

三方目打の小型シート(2)

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 2008年に一度取り上げた題材です。その後の経過も含めて再度ご報告します。肝心の種類も増えておりませんのでそろそろ分類を確定してもいい頃合いかと思います。
 三方目打の主たる対象は小型シートで、切手部分の周囲4辺にある目打のうち1辺が省略されている事例です。初期の出現確認国はキューバで、小説家セルバンテス誕生425年(1972)、コペルニクス誕生500年(1973)、装飾絵画美術館(1975)の3点です。いずれも下辺の目打がなぜか省略されているものでその意図は不明です。一種の穴開き切手とも解釈できます。

2014110802 その後、キューバの新発行はぱったり止み、次に現れたのがウクライナでした。アトランタオリンピック(1996)小型シートが4例目となりました。ただし、今世紀に入ってからは若干状況が変化しました。切手のレイアウト位置がエッジ部分に近いことから、単に目打を省略したと思われるものが相当点数出現したからです。その例としてマケドニアが2000年に発行した聖ソフィア聖堂小型シートを示します。同様の例がボスニア・ヘルツェゴビナ、スイス、セルビア、ラトビアにもあります。その観点から言えばウクライナの例も微妙ですね。

2014110803 今世紀に入ってからは販売戦略の一環として小型シート、連刷シートのデザインや構成がアクティブになりました。切手部分がシート中央位置にあるという前提自体が変わってしまったことは否めません。既出のキューバの3例以外に明りょうな出現例もないことから、結論としては変則目打、中断目打の一種であって、三方目打という呼称はあくまでもサブ(補助的な呼称)ということで確定して良いのではないかと考えます。要は分類軸の格下げであります。

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August 12, 2014

額縁だけ切手

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今朝というか、たった今届いたデンマーク郵政の新切手広報誌から。STAMP ART(切手芸術)と題する額縁だけ切手が今月末の8月30日に発行されるとのことです。真ん中部分に穴が開いていて、郵便物に貼った後にここに好きに絵や文字を書いていいらしいです。同様の企画切手はひとつだけ前例があります。フランス領アンドラが2002年のヨーロッパ切手として発行した「観光」小型シートです(下図)。

2014081202

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August 13, 2013

穴開きステーショナリー

2013081301

 バンコクの国際切手展に出張されていたマサスタンプこと山本誠之さんからご恵送いただきました。2バーツ額面の官製はがきの料額印面の回りに目打穴が穿孔されています。このはがきの存在は知っていましたけれど実物を目にしたのは初めてです。一体どういう理由なのか興味深いです。(消印の日付は2013.08.08)
 実はもう一点、ステーショナリーの目打穿孔例を所持しています。1987年のインプリントがあるガイアナのエログラムです。これもディーラーの篠原さんが偶然発見されたもので運良く私のところに納まってくれました。ガイアナは当時、内紛が続いていた政情不安な時期でもあり、こちらもなぜ穿孔が必要なのか全く不明です。
 いずれもご参考までに印面部分の拡大図を添えておきます。

2013081302

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July 09, 2013

ペトロドボレツの噴水(ソ連・1988)

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 フィラメイト7月号に面白いシートが掲載されていたのでお勧めしておきたいと思います。
 中央の縦目打を挟んで横2連でフルシートになる変わった構成です。寸法はフルシートで縦80mm×横281mm。左右対称のため切手の並び方も左右では逆になっています。真ん中で半裁したものは小型シートとして単体でも流通しています。

 小型シートが横並びで販売された例というのは当たり前のことながら少ないです。類似例ではサントメプリンシペが2002年に発行した「ロートレック切手帳」(下図左)が近いでしょうか。なお、念のために確認を取りましたところ、つながった状態では連刷シート等ではなくあくまでも切手帳とのことでした。しかもテートベッシュ構成です。
 それ以外ではほんの昨2012年、ソロモン諸島が24種もの大量発行をしたマスター・シートも近いかもしれません(下図右)。シートの中央に目打が施されていてやはり左右に分割できます。未分割の状態では5種連刷シートで販売されるとともに、切り離して左は4種連刷シート、右は単片1種を納める小型シートとして別々に販売もされています。

2013070902

 そんなイレギュラー構成のシート例の始まりともいえるのがこのペトロドボレツの噴水です。変形シートのさらに変形構成シートという変り種です。面白切手に興味をお持ちの方はぜひ入手されてください。フルシートで980円という値段も適価だと思います。

参照先 http://www.yushu.co.jp/shop/g/g557883/

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