時松姐さんのファンです
絵はがきに興味を持っている人は必ずこの個性的な姐さんと遭遇します。それも1枚2枚のお話ではありません。その正体は横浜の写真館でモデルをつとめていた芸者の時松さんです。近著では「紙モノ・コレクション大百科」三遊亭あほまろ著(切手の博物館・2020)P.40,41で紹介されています。
うりざね顔ですました表情の美人画顔が圧倒的多数の中、ぽっちゃりで笑っている写真が多い時松さんは、今から見てもその可愛らしい個性が際立っています。権利意識など微塵もない時代でしたから、送り届けられた外国の地でさらに勝手に複製されたりとたいへんなモテようです。
また、和装から洋装、コスプレ姿など多岐に渡っていることから、カメラマンのリクエストになんでも応じていたモデルとしての職能の高さも素晴らしいと思います。NGの多いタレントさんは時松姐さんを見習いなさい。
当時は若い女性が歯を見せるのははしたないという一般常識がありましたが、うりざね顔は顎が小さいために歯並びが悪く、とても人様に見せられなかった現実の問題もあったと思います。そこへいくと時松さんの顎骨はしっかり発達していそうですし歯並びもきれいです。
むっつり顔のモデルさんが多い理由として、撮影のために数分間静止しなければならなかったことより、こうした社会常識と歯並びの悪さの方が重要であったものと、私個人はそのように考えています。
さてフィラテリーの面も見てみましょう。日本のみならず世界的に1900年 (明33) から私製はがきが認可されました。それはUPU万国郵便連合が決定したからです。
日本でも同年10月1日から外国郵便に私製絵はがきを使うことが認められ、ここにお示ししたように菊4銭切手1枚貼が大量に差し出されるようになりました。しかしながら、制度開始当初は表面 (宛名書き面) の規定がなかったため、連合はがきのデザインをそっくりに真似たものが多いです。何もそこまでやらなくてもいいよ的な規制緩和がいつ行われたのかはわかりません。どなたか委細ご存知であればご教授ください。
※高解像度写真は私のfacebookをご覧ください。
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