ナンバーワン

June 11, 2025

作品集「江崎グリコ株式会社と切手キャンペーン」

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 いわゆる”グリコの切手オマケ”を歴史的推移を軸にまとめたリーフ作品です。と言っても、グリコの景品に切手が付いていたことを知っている、あるいは実際に体験した人はもう70代以上に限られるのではないでしょうか。かく言う私も後の時代に後追いで収集・学習したクチで、リアルタイムの経験はありません。

 作者の水谷行秀さんが実に20年以上にわたって真剣に集めて来られたものです。それだけに一般的な認識を遥かに超える内容となっています。とりわけ景品として外国切手を入れた「グリコ」と「アーモンドグリコ」を関西地区に限定して販売開始した最初期のコレクションは貴重です。第1次切手キャンペーンから始まり、1964年7月からの第2次切手キャンペーン、その後の展開といったストーリーは見る者を圧倒します。あの頃の切手少年少女たちの熱気を感じとることができます。
 さらに後半にはあの松田聖子母娘の写真付き切手、そのコンプリートコレクションも収められていることを特記しておきます。

 作者の水谷さんから特別許可をいただきましたので、来る6月21日(土)13:00からの山口郵趣会(JPS防府支部)例会にて全リーフのプリントを回覧いたします。ご希望の方には作品集購入のご案内も致します。
 なお、山口郵趣会の会員に限り、例会に先立ち、主要7ページをオンライン会議室にてご覧いただけるようにしました。

 

 

 

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May 06, 2025

新中国最初期の観光客用お土産切手50種パック

 収集協力者さんの寄贈品の中に紛れ込んでいたものです。本格郵趣家向けではなく、駅や空港、観光地などで売られている観光客用お土産切手パックだろうと思われます。この種の準郵趣品も好きで集めています。

 1949年10月、中華人民共和国(新中国)成立直後の1949~1955年頃までの切手が収められているので、お土産品といえども最初期の良品です。パッケージの透明フィルムが経年劣化でだいぶ硬化しているものの、かろうじて当時の状態を保ち続けています。

 売価がドル表記であること、国名表記が主に西側で使われていたRED CHINAであることなどから、中国本土ではなく、おそらく香港もしくはマカオで内職仕事的に組まれたものではないかと推測しています。

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 ぱっと見で50種はないなと思ったら表に目立つ大型記念切手28種、裏に小さな普通切手22種ありました。

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November 01, 2024

東京都第26区

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 このたびの衆院選ではこんなトピックもありました。高安紀彰さんからご恵送いただいた投票所入場整理券送付郵便です。いつもありがとうございます。

 いわゆる「10増10減」で東京都第26区が新設されました。高安さんのお住まいがこれに該当。前回までの小選挙区は25でしたので、これが最初の26区の選挙となりました。この種のことがらは地元の人に教えていただかないと気付かないものです。ありがたい限りです。

 こうなると26区立候補者の選挙はがきも入手せねば!。

 

 

 

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August 28, 2024

日本初か? シードペーパーの郵便商品

 去る2024年2月1日発行の「ピーターラビット™ 花を贈るフレーム切手セット」に、推定ながら日本初の、植物の種子を漉き込んだ”シードペーパー”の郵便商品が含まれているのでご報告します。プレスリリースではさらっと書いてあるだけで、詳細説明がなかったことから私自身も気付くのがたいへんに遅れてしまいました。(なお、”シードペーパー”はSOUP Inc.さんの登録商標です)

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 基本スペックは以下の通り。フレーム切手84円×4枚、封筒×3枚、便箋×6枚、シードペーパーカード×3枚のセット内容で売価1,760円。全国約1,000の郵便局および郵便局のネットショップで販売。このうち、ピーターラビットのシルエットのダイカットカードがオーストラリア産のジャーマンカモミールの種子を漉き込んだシードペーパーで、これが推定ながら日本初ではないかと思われます。

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 シードペーパー自体は1995年にアメリカで発明されました。古紙を再生する際に植物の種子を漉き込んだもので、一晩水に浸したのち土に植えると発芽します。このことから植物テーマはもちろんのこと、環境郵趣やリサイクル、手漉きはがき、和紙はがきなど広い範囲のテーマにまたがります。
 下図はセットの台紙兼取扱説明書(2ツ折)。お花の育て方をイラスト入りで説明。カードに添えて送ることまで考慮されていて同じ説明小紙が3セット印刷されています。ルレットで切り離すことができます。

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 植物の種子を切手表面に貼り付けた変り種切手は私が確認した限りではおよそ15件。ただし、シードペーパータイプはオーストラリアの1件のみでそれも正刷切手ではありません(文末に説明記事へのリンクを貼っておきます)。このたびのシードペーパーも郵便局物販サービスさんの郵便商品で、いわゆる郵趣品ではありません。しかし、今後、ファミリーが増える可能性がありますので、フォアランナーとしての位置付けとしてぜひとも入手しておきたいものです。

(追記)
 変り種切手の第一人者 荒牧裕一さんからご指摘いただきました。2017年にニュージーランドが発行した「自家栽培」6種連刷の国内販売用には円形に切り抜いたシードペーパーが切手に貼り付けてあります、とのことです。これが世界最初のシードペーパーを使った正刷切手になります。
 ただし、同国の植物検疫制限に引っかかってしまうため、海外向けには貼り付けなしで販売されました。

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 例えば、シードペーパーのはがきを作ろう、それを郵便で送ろうといったお手紙ワークショップでの応用が期待されます。切手を貼って郵送すればそれだけで立派な”郵趣品”になり得ます。ただし、これを海外に送る際は植物検疫の禁輸品に引っかかる危険性もあるため注意も必要です。

<参照>
・報道発表:オリジナル フレーム切手「ピーターラビット™ 花を贈るフレーム切手セット」の販売開始

・過去記事:「オーストラリアの公園と庭」特別版FDC

 

 

 

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August 07, 2024

初「チッチチ」使用例ご報告

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 日本郵政グループが7月から開始したグループ横断の広報・宣伝活動”新しいコミュニケーション”の共通アイコン、3色の鳥「チッチチ」(2024年6月26日発表) の使用例を初めて手にしました。後世のため記録しておきます。モノはかんぽ生命さんのクリアファイルで、銘は「広III 01 202406 309」です。
 なお、大写しになっているのはかんぽ生命のイメージキャラクター、俳優の磯村勇斗(いそむら・はやと)さん31歳。2024年7月8日、大手町三井ホールで就任発表会が行われました。

 正直なところ、ぽすくま一本に絞って推した方が効果的だと思います。説明を熟読してもあえて新しいアイコン「チッチチ」が必要だと思えるに足る積極的で合理的な理由は・・・???。いずれ静かに引退することになりそうな予感がします。

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はがきタウン(特定期間引受配達地域指定郵便)

 一目見ておおっ!となったのは私だけでしょうね、きっと。水田地帯にはよくある無人ヘリコプターによる水稲農薬散布予定日のお知らせです。

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 山口・小郡郵便局の6.8.1 18-24の和文機械印が押されたはがきが実際に配達されたのは8月6日。人手がなかったのか、あるいはその他の理由があったものか理由は不明ですけれど、少なくとも当地区では紙ペラの戸別ポスティングから、はがきタウンになった最初の例です。
 また、配達地域が自局管内のため、地域区分郵便局の山口郵便局を通していないのも合理的です。

 2022年9月末の山口市の統計によると、世帯数は潟上西団地58、沖54、合計で112。これにはがき代をかけると7,056円。10月1日以降、はがき料金が85円に値上げされた後でも9,520円。この額ならシルバー人材センターにポスティング業務を依頼するより安上がりです。郵趣家ですから今後もはがきタウンでの利用を大歓迎します。

(参考)以前、ポスティングされていたチラシの実例
 2020年9月9日に郵便受けに入っていたものです。以前から気にはなっていたので、そのチラシも捨てずに残していましたが、今日ようやく役に立つ日が来ました(笑)。紙クズコレクター冥利に尽きます。

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(参照)はがきタウン(特定期間引受配達地域指定郵便)

 

 

 

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January 04, 2024

1月4日(1999)

 1999年1月1日からの単一通貨ユーロ(€)の導入に合わせて1999年1月4日に発行されたユーロとフランス・フランの二重通貨表記切手の第1号です。後にユーロ表示のみの表示に切り替わったのは2002年1月。

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 この時からユーロに参加したのはドイツ,フランス,イタリア,スペイン,ポルトガル,アイルランド,オーストリア,フィンランド,ベルギー,オランダ,ルクセンブルグの11ヶ国です。しかし、独自通貨を持たないモナコ(フランスに依存)、オーランド(フィンランドに依存)なども一斉に二重通貨表示切手にシフトしたため、実際の発行国と地域数は上記よりも多いです。これがまた郵趣の面白いところでもありますね。

 なお、表示スペースがないことから、フランス共和国の略称「RF」が半世紀ぶりに復活したのも本券からです。他にRF表示が使われることはないだろうとの大方の予想に反し、2004年11月までのなんと約6年間に亘って使われ続けることになりました。

 

 

 

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January 03, 2024

1月3日(1950年)

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 サラワク(Sarawak/現マレーシア)が1950年の年明け早々に発行した通常切手15種の中の最小額面の1セント切手が、記念すべき世界最初の純蝶切手です。アカエリトリバネアゲハ(Trogonoptera brookianaのオス、アゲハチョウ科)。
 普通切手15種完セットだと3万円ほどもしますが(2015年当時の国内相場)、最低額面券種というのが幸いしてか単品なら20〜30円ほどで入手できます。
 なお、サラワクは1963年以降はマレーシアのひとつの州ですが、この切手の発行当時は北ボルネオにあるイギリスの植民地でした。

[お願い]
 自作の郵趣データベースでは「1月3日に発行された切手」のように発行日で検索もできます。一年間の予定で、できるだけ1日1件、簡単なキャプションを添えてアップロードしたいと思います。
 出典を明記してさえいただければ転載可です。事後報告もしくは掲載誌を1部ご恵送いただくだけで十分です。事前連絡は要りません・・・というよりいちいちご返事をするのが大変なのでしないでください。
 ただし、著作権を留保しているだけで放棄はしていませんのでご配慮ください。

 なお、常識として悪意ある改変や上げ足取りはお断りです。もし、記述内容に間違いがありましたらコメント欄への書き込みでこっそり教えてください(私がチェックしない限り公開されない仕組みです)。私も人間なので無謬ということはありえませんので。

 

 

 

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December 08, 2023

ぽすくまは郵便局のキャラクターです。

 一般向けのプレスリリースが一切なかったので、ぽすくまファンの皆さんもお気づきになってないのではないかと思います。
 実は2023年10月1日より、ぽすくまの用途が拡大され、正式にゆうちょやかんぽでも使えるようになりました(それ以前は、なし崩し的に使われていただけ)。それに合わせて「ぽすくまは日本郵便のキャラクターです。」という表記が「ぽすくまは郵便局のキャラクターです。」に変更されました。
 ファンタスティック・スタンプクラブ (FSC) メンバーのみに本情報を周知し、その最初期出現例をウオッチングしていました。第1号と思われるアイテムは別に確認していますが、ふつうに手に入るものではないので割愛します。誰でも入手できる第1号 (推定) は、宮城県仙台市の佐藤英幸さんが発見されました。その実物もご恵送いただきましたので初報は今夜のオンライン『郵趣』にて発表しました。さらにHYPER Philatelistブログ、facebook、Threads、X (旧Twitter)、mixiでも発表することにしました。
 現物は「東北地方のご当地キャラに応援の年賀状を書こう!」という15ページもの立派なパンフレットです。同様の応援企画は他の支社さんでも行われていますが、東北支社さんのそれは規模もずば抜けて本気です。今のうちであれば (東北支社管内であれば) どなたでも無料で手に入ります。

 パンフレットの表紙です。

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 2ページです。こちらに「ぽすくまは日本郵便のキャラクターです。」の表記があります。

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 裏表紙の15ページです。興味深いことに、ぽすくまと仲間たちの場合は従前通り日本郵便のキャラクターとの表記になっています。この違いは重要だと思います。

(20231209追記)
 念のために確認しましたら、ぽすくまと仲間たちも郵便局のキャラクターに変更するとなっていました。ということで、裏表紙の表記が10月1日以降に編集されたものであったならチェックミスの可能性があります。いずれにしても同じパンフレットで2通りの表記が併存しているという面白いアイテムであると言えます。

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August 30, 2023

ポーランドは”暗号はがき”まで発行

 (公財) 日本郵趣協会ポーランド郵趣研究会の代表世話人・山本勉さんからこのチラシを送っていただきました。「郵趣」8月号の担当連載記事で取り上げたポーランドの暗号切手ことCrypto Stamp (クリプト・スタンプ) です。ところがその裏面を見てびっくり、暗号はがきまで発行しているではありませんか。切手は注目していましたけれど、はがきは完全に盲点でした。これが世界初なのかどうかすら把握できていません。

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