ナンバーワン

March 11, 2012

だからゴミ集めはやめられない

2012031101

 これも先日、パインスタンプの松本さんから"超破格値"で買い取った雑品ロット、通称"ゴミBOX"に混入していたものです。私の母方のルーツのひとつである鹿児島県関係アイテムであることはもちろんですが、何よりもまずこのチープ感に手が止まりました。昭和54年3月21日の54321連番の日には全国各地でさまざまな郵趣記念品が作られました。ゾロ目・連番の一環で各種集めていますけれど、いくらなんでもこれはないだろうと。
 確かに南九州人には良く言えばおおらか、そうでなければ雑、いい加減、てげてげ、といった傾向が見受けられます。予算がなかったとか期日までに間に合いそうにない等の事情はありましょうが、上質紙にリソグラフ(?)で手書き原稿を簡易印刷しただけとはいくらなんでも庶民的すぎます。二つ折りにしてA4判ながら押印スペースのこの余白を見てください。明らかに大きすぎて邪魔くさい。あれから33年も経た今頃になってナニですが、ここまでみっともない記念押印台紙は今まで見たことがありません。作らなかった方がまだマシだったのではないでしょうか。私以外誰も欲しがらないであろう疎外感が、今も国道225号線沿いにたたずむ鹿児島南郵便局さんの居ずまいとオーバーラップしてしまいます。
2012031102 ところが、これになにげに押されている左の赤印が実は驚きであったのでした。「クインエリザベス2世号寄港記念」と刻まれた直径3cmのハンコ(おそらくゴム印)は消印ではありません。鹿児島南局が独自に調整した記念スタンプでありましょうし、ひょっとすると鹿児島中央、鹿児島東などの市内普通局合同であつらえた可能性もあるのではないかと思います。鹿児島の消印収集をされていらっしゃる研究者の方、この(仮称)カシェスタンプを把握していらっしゃるでしょうか。
 と申しますのも、記念押印の昭和54年つまり1979年の使用だとしたら、これがクイーン・エリザベス2世号が鹿児島に寄港した一番最初の郵趣アイテムになるからです。
 同号はその後、数年おきに寄港していて、そのつど郵趣家らしき乗組員の手によるもの、もしくは委託されたらしいカバー類がわずかに残されています。自分も下の1982年(昭57)3月11日付のパクボー便を所持しています。大型客船が接岸できる国際的な港湾設備を持つ鹿児島であるならば、やはり外国来のゲスト・カバー収集もまた鹿児島郵便史の一ジャンルでありましょう。当然、主要船舶のパクボー便、船内郵便は見逃せないものと思います。

2012031103

 お粗末極まりない記念押印用タトウが、一歩踏み込むとこうして別の輝きを発するに至りました。こんなことが決して少なくないのが郵趣の楽しみのひとつです。だからゴミ集めはやめられないのですね。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 12, 2012

台湾のバレンタイン切手

2012021201 台湾の大学生郵趣家君が新切手(バレンタイン切手)の情報を知らせてくれました。タブを間に挟んだ2種横連刷と小型シートで1セット。連刷の方はエンボス加工(浮き出し)にスポット・バーニッシュ(ツヤありニス)印刷で立体的な効果を出していること。小型シートはハート形切手を1種納めていて、台湾初の香り付きインク印刷。製造はフランスのカルトール社製。2月10日に発行されたばかりです。詳しくは下記URLを参照ください。
 日本切手だけの切手収集は今後、収集家人口の減少と高齢化で否応でも廃れて行きます。外国人コレクターとの交流に進んでいかないと収友自体がいなくなります。たかが英語くらいなんだ!的な気合いで読みましょう。

http://www.post.gov.tw/post/internet/u_english/post_news_dtl.jsp?news_no=18169&search_type=16


| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 28, 2012

乳ガン治療・ピンクリボン運動切手

2012012801

 2005年9月29日、ハンガリーが「乳ガン治療」と題する切手を発行しました(上図左)。郵便料金90Ft(フォリント)に寄附金が50Ft加算されて販売価格は140Ft。寄附金額の大きさもさることながら、多くの切手収集家はそのデザインにいぶかしげな印象を抱きました。それは1998年にアメリカが発行した「乳ガン研究」切手とそっくりだったからでした(上図右)。発行年が7年も空いていて通常の共同発行としては不自然だし、これはハンガリーがアメリカの真似をしたのだろうと皆が疑いました。しかし、ハンガリー郵政の報道発表文により、一人の医師の熱意が実現した第一歩だったことを私たちは知ることとなりました。

2012012802 もともと、アメリカの乳ガン研究切手の発行を実現させたのはカリフォルニア州のサクラメント乳ガン外科センター教授の外科医Balazs Bodai氏でした。切手の持つメディア性に着目した氏は、さらに全世界に向けて"Fight against breast cancer”(乳ガンと戦おう)のメッセージを伝えるため、ホイットニー・シャーマン氏(Whitney Sherman)デザインの同一図案切手をアメリカ以外の世界各国でも発行しようという活動を続けていたのです。氏の生まれ故郷がハンガリーだったおかげで、まず同国での発行が実現したというのが真相でした。ハンガリー切手1枚あたり50Ftがハンガリー乳ガン研究所(Hungarian breast cancer research)への寄附金に供せられました。

2012012803 ハンガリーでの採用が突破口を開いたのでしょう、その後は少しずつ賛同国・地域が増えてきています。私が把握しているだけで下記の11ヶ国になります。中でも特筆すべきはケニアです。元のイラストレーションはガンとの戦いを象徴する狩りと戦いの女神を描いたものですが、ケニアはアフリカの黒人女性像に描き変えています。さらにフランスなど共通図案を選択しなかった国を含めればまさに全世界的な規模と言っていいと思います。

・乳ガン研究(アメリカ1998)
・乳ガン治療(ハンガリー2005)
・同上(ベリーズ2006)
・乳ガン撲滅(ケニア2007)
・乳ガン研究(ガンビア2007)小型シート
・同上(グレナダ2007)小型シート
・同上(ミクロネシア2007)小型シート
・乳ガン撲滅(コソボ共和国2008)
・同上(マケドニア2009)
・同上(ヨルダン2009)
・ピンクリボン運動(乳ガン撲滅)/(オーストリア2011)
※記念名は発行時の郵趣誌での記述に従いました。

 なお、最初のアメリカ切手には額面数字はなく「First Class」とのみ表示されています。いわゆる無額面切手とか郵便等級表示切手と呼ばれる券種です。発行当初は第1種郵便料金32cに寄附金8cの計40cで販売されました。ちょっと意外ですがこれがアメリカ最初の寄附金付き切手(First Semi-postal stamps)になりました。その後の郵便料金値上げにも関わらず無額面切手の長所を生かして同一図案で発行が継続されています。
 2011年12月23日、オバマ大統領は2015年12月31日まで販売を延長する公法No.112-80に署名しました。現在は郵便料金44cに寄附金11c加算の55cで販売されています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 19, 2011

切手の中の女子蹴球史

 日本でただ一人、サッカー切手収集の専門家・小堀俊一さんから連絡がありました。本日10/19の日経新聞文化欄に「切手の中の女子蹴球史」を寄稿されました。ぜひご一読ください。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 18, 2011

山口県最初の国体競技

11101701

 山口県にとっては二巡目の国体、第66回国民体育大会「おいでませ!山口国体」が無事に終了しました。一巡目は昭和38年開催の18回大会であることは既にブログでも触れました。(おいでませ山口国体・山口大会
 ですが、山口県で最初に国体競技が行われたのははるか以前、第6回広島国体の時でした。この時は防府市の競輪場で自転車競技が行われました。インフラの関係で当番県以外で行われることは特段珍しいことではありませんで、同じく鳥取県大山町で山岳競技も行われています。縁あって防府市に住んでいる関係で、郵趣家たるもの、この時の防府郵便局の記念印もいつか入手したいと思っていました。それがタイミング良く昨日のスタンプショウ・ヒロシマで入手することができましたのでさっそくご覧にいれます。左がそのものズバリの自転車競技を描く小型印、右が特印です。
 当番県以外の開催競技小型印を意識しておられる郵趣家さんはどのくらいいらっしゃるのでしょうか?。これも今流行の「ご当地消し」の一種だと思うのですが。

The first National Athletic Meet competition in Yamaguchi prefecture
   In Japan, Each metropolis and districts hold the National Athletic Meet in turn every year. The 66th Yamaguchi meeting 2011 was the second round. The first round was the 18th meeting of 1963. However, the competition has been already performed before it, in Yamaguchi. When the 6th Hiroshima meeting 1951, bicycle race was held in Hofu city. I show you special small postmark "小型印" (left) and large special postmark "特印" (right) , that Hofu post office used at that time.
   I think that there are few philatelists paying attention to place postmark, other on duty prefecture. I want you to be careful by all means. [Tetsutaro Sugiyama]

| | Comments (0) | TrackBack (0)

October 15, 2011

なでしこジャパン優勝記念切手

11101501

 ebayで見つけてしまいました。FIFA女子ワールドカップサッカー・ドイツ2011優勝のなでしこジャパンの記念切手を。上2シートがパラオ、下2シートがミクロネシアです。アメリカ系のあの切手代理発行エージェントの企画物でしょう。念のために調べてみましたらストックフォト(レンタル写真)のゲッティ イメージズ(gettyimages)に同一の写真素材がありました。同社はFIFAと写真の配信契約を結んでいるので、その限りにおいては正規の切手ということになります。しかも、パラオとミクロネシアなんて、親日的な国を選ぶあたりの配慮もうまいです。
 他の国でも発行されている可能性がありますので興味のある方はご注意ください。なお、ebayでの売価はいずれも1シート$8.00、日本円で約616円でした。円高のお陰でずいぶん安く感じます。

Nadeshiko Japan Championship memorial stamps / SAMURAI Queens
   I found that the 4 sheetlet stamps were sold in ebay. They are the finals "Japan vs. U.S.A." of FIFA Women's World Cup Germany 2011. The publication country is Palau and Micronesia. Because it is a pro-Japanese country with the two countries, it is happy as a Japanese. There are sold for $8.00 each, approx JPY616. [Tetsutaro Sugiyama]


| | Comments (1) | TrackBack (0)

September 27, 2011

世界最初のキノコ切手の謎

11092701

 さまざまなテーマの初物(はつもの)切手も集めています。図はそのひとつで世界最初のキノコ切手です。ルーマニアが1958年7月30日に発行した10種セットです。今の感覚で見れば紙の漂白技術がいまひとつでくすんでいますが、これに平版印刷のテイストがうまくマッチしていて、不思議な魅力を感じさせます。ありがたいことに半世紀以上も昔の切手なのにお値段は非常にお手軽です。未使用セットでも1000円しませんし、使用済も豊富に残されています。
 ところが、これの初日カバーがないという説があるのです。キノコ切手収集の大家・杉山直儀(ただよし)氏によると、この切手のFDCは入手はおろか見たこともないと郵趣1986年12月号P.82-83で述べられているのです。その理由までは明記されていませんが、不思議なこともあるものだと強い印象とともに記憶していました。
 冷静に考えますと記事が書かれた1986年は東側の社会主義国体制がいまだ盤石な時期です。ソ連の崩壊と連動するように反社会主義革命が起き、郵趣品もまた強い通貨に吸い寄せられるように西側に流れ出るには至っていません(ルーマニア革命が峠を越えたのはチャウシェスク大統領夫妻が射殺された1989年12月25日)。さらに現在のようなインターネット・オークションもまだ盛んではなく、外国切手類の個人輸入もあまり期待できない時代であったことも考慮すれば、現在ではまた違った判断になるのではないかと想像できます。
 そこへ先週末に周南市で開催された西中国地方切手のつどいで2通の実逓FDCが出てきました。扱ったのはお馴染みパインスタンプさん。全種貼りではないものの、まずまずの状態のものはアオヤマスタンプさんにお譲りしました。残るもう一通が下です。凄まじい汚損・棄損状態で、補修ラベルがびっしり貼り回されています。最高額面券種の2LAI切手も貼ってあるとは言え、日本宛の書留便にしては悪意があるのではないかとさえ疑いたくなるような姿。普通はこういうカバーはおよそ無価値なものですけれど、考えるところがあり、あえてこの満身創痍の方を選びました。
 初日印はブカレストの1958.7.30です。しかし、余白に押されたCLUJ 2局の日付は約10ヶ月後の1959.3.5です。裏面に押された博多局の到着印は1959.3.17ですし日付印の誤植ではないだろうと。では10ヶ月もの空白期間は一体何だったのでしょう。何か深刻な事件や事故でもあったのでしょうか。その謎ゆえにこちらの方を私は選んだのです。どなたか、謎を解いてはいただけませんか?。

11092702

(ebayを見ても確かにFDCは見当たりません。非初日のマキシマムカードもえらい高いですね。一体どういう事情なのでしょう???)


| | Comments (0) | TrackBack (0)

September 07, 2011

謎の日系人アートマスター中野秀昭

11090702_2

 アメリカでは美しいカシェを描く人およびその人が自作した初日カバーをアートマスターと呼んで楽しむ風があるようですね。今ではどなたもPCを駆使してプロ顔負けのカシェを描いていますけれど、パソコンのあけぼの期に手描きで独自の世界を表現した謎の日系アメリカ人がいました。その名を中野秀昭。Hideaki Nakano Local Postと呼ばれるそのカバー群をリサーチしている最中です。
 そのタッチはおよそ専門教育を受けたものとは思えない素朴さが漂います。おそらく自己流でありましょう。ただし、水木しげる、つげ義春を想わせる丁寧に描き込まれた描線には十分な表現力があります。そして何より秀逸なのはカシェ画題のアイデアです。
 E.T.が自分の星に向けてロケットを打ち上げようとしています。「家へ届け、家へ届け」と願いを呟いています。ロケットに貼られたE切手の下には「I AM HERE(ボクはここにいるよ)」と書き添えてもいます。しかし、傍らの少年が「その切手は国内郵便限定だから使えないよ」と。
 日本とは違って比較的早い時期に図案が発表されること。切手発行後に自分で切手を封筒に貼って指定局に郵頼すれば正式に(後押しで)初日印を押してくれることなど、時間的な余裕に恵まれているとは言え、優れたアイデアを絵にしてコピー印刷し手彩色を加えるなど、相当の意欲と力量が必要です。
 実は、ナカノ・ヒデアキFDCはこのようにわかりやすいものばかりではありません。批判が激烈で公の場に出すには憚られるもの、エロティックなものの方が多いのです。それらを来る10/22の講演会の大トリとして実物を何通かご覧に入れようと思っています。もちろん、トリを飾るわけですから話はこれだけでは終わりません。時空と場所を超えた驚きの事実があるのですが、それは講演会の時にじっくりお話しいたします。乞うご期待!。

【補足説明】
 カバーに貼られている無額面E切手は、1988年4月3日の国内料金22cから25cへの郵便料金値上げに備えて3月22日に発行されました。切手にも大きく赤い字でDomesticと印刷されています。また、オリジナルの穿孔穴H.Nもあけられています。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 15, 2011

最初のふみの日イベント

11081504 日本国際切手展2011で入手したタトウ(2つ折の押印台紙)です。昭和54年から始まったふみの日キャンペーン、その最初のイベント「手紙フェスティバル」のものです。今から32年も昔、この年に高校を卒業して上京しましたが、残念ながらこの催事が行われた松屋銀座には出かけていません。
 「郵便を出そう(5)」で触れましたように、今年は東日本大震災の影響でふみの日切手の発行が史上初めて中止されました。しかし、キャンペーンが始まった最初の年にはかくも大々的にイベントをやっていたのですね。それは、ふみの日の23日をはさむ前後6日間にわたるテーマ別の風景印集中押印です。具体的に記しますと

・20日(金)=海特集
・21日(土)=島特集
・22日(日)=山と渓谷特集
・23日(月)=ふみの日
・24日(火)=歴史とロマン特集
・25日(水)=城下町特集

というラインナップ。私が入手できたのは島特集と山と渓谷特集の2点。下にその前者を掲げます。奥尻、天売(北海道)、相川(新潟)、大島、式根島(東京)、西郷(島根)、郷ノ浦(長崎)、種子島、与論(鹿児島)、西表島(沖縄)と、ものの見事に10局全部が離島です。山と渓谷特集でも立山山頂と富士山頂のふたつの季節局を含んでいるサービスぶり。集中押印でなければ絶対にありえないセット内容ですし、全国に及ぶ規模であるなど他では記憶にありません。

11081505

 今ではとても無理な企画だねえ〜とワイワイ話していると知人の一人がなにげに「そうだねえ、この時は大変だったねえ」と仰る。まだ現職であられるので仮にAさんとしておきますが、このAさんこそがこの時の担当兼押印係だったとのこと!。そりゃ驚くわいな。
 各郵政局に新印を作って送らせたこと、押印する職員ひとりひとりに各局ごとの辞令を用意したので辞令が束になったことなど、今だから言える面白証言の数々。Aさんとは氏が郵政省に入る前から、つまりお互いが学生時代からの知り合いで、灯台下暗しというか、友だちなのにもっと暗かった的な衝撃でした。我ながら長いキャリアがこうした形で生きるというのはちょっとどころかかなり自慢したいです(笑)。
 いずれにしても風景印を集めている人にとっては稀有な集中押印事例ですから、どれか最低ひとつは入手しておきたいアイテムです。Aさんによるとかなりの数を押したらしいので、ベテランコレクターの処分品などを丁寧にチェックしていれば、あるいはご縁があるかもしれません。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

オーランド最初のフラマ、自動化切手

11081501

 福岡県行橋市のパインスタンプさんからの電話はいつも突然かかってきます。面白半分で入札していた外国切手のロットが落ちちゃった。その中にオーランドのメータースタンプがごそっと入ってたけど要らない?とのこと。まあ、こういう地味なものはスギヤマ某しか欲しがらないだろうなとの意味でありましょう。いや全くご明察でありまして全部いただくことにしました。C.T.O.カバー類など11通余を一括で500円というありがたいお値段でありました。

 オーランドは切手収集の世界では美しい切手を発行することで知られています。バルト海入口に散在する島々の総称で、地理的にも人口構成面でもスウェーデンに近いのですが、住民自身の意志でフィンランドの自治領となっています。独自の郵便切手を発行したのは1984年10月1日で、まだ27年の歴史しかありません。発行政策も極めて健全で、今からでもコンプリートできる国(正しくは地域)のひとつに挙げられます。
 オーランド最初の切手は15種が一括発行されました。図のメータースタンプ(以下、慣例に従ってフラマ)も同月末の29日に発行されました。額面は10ペンニから9890ペンニまで10ペンニ単位で変額発券可能だったようですが、カタログでは代表的な基本額面の110, 140, 200ペンニ3種でワンセットと記載されています。図の未使用券および初日カバーもそのようになっています。つまりこれらはオーランド最初のフラマ、自動化切手です。

11081502

 初日カバー以外にもさまざまなC.T.O.カバーがありました。図はフラマとともにオーランド最初の正刷切手のひとつ自治領旗1.40マルッカ切手とフィンランドの2.40マルッカ切手を貼り合わせたコンビネーション・カバーです。しかもこれをフラマの発行日ではなく、ちょいとずらした12月11日に書留便で差し立てているあたりがいい感じ。このハンマルランド局(HAMMARLAND)の他にもエッケロー局(ECKERO)など、局違いで複数のコンビネーション・カバーを作っていました。ここら辺の感性は、同じフィラテリストであれば洋の東西を問わず阿吽の呼吸で相通ずるものがあります。郵趣がインターナショナルな趣味であることの証拠でもありますね。
 ただし、この水準のC.T.O.カバーが作れるのは初心者クラスではありえません。それが雑多なコレクションのロットに紛れ込んでいたというのは一体どういうことなのでしょう。常々感じることですが、はるか極東の端っこのコレクターのもとへやってきたのも、何か見えないご縁のお導きと思わざるをえません。

11081503 フラマ、自動化切手に関するカタログは左のミッヘルカタログが有名です。と言うか全世界を網羅した文献はこれしか知りません。表紙に図が掲載されているように、今はなき日本の料額印字切手も採録されています。ただし、やはり一般的には人気がない分野らしく、現在は発行されていません。この2004年版もJAPEXのブックバザールで中古本を見つけて入手したほどです。これ以外に収集指針となるべき文献がないので、けっこうなお値段だったと記憶しています。
 今月中にまた世界各国の料額印字切手コレクションがまとまって入る予定です。見た目は地味でも郵便自動化の歴史から無視できない存在ですから、できる限りの取りまとめをしようと思います。


| | Comments (1) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧