
いわゆる「フィラ東京’81」は自分にとって最初に経験した国際切手展です。日本郵便創業90年の1961年(昭36)の生まれなので、自分のキリ番年齢の年に必ず国際切手展が開催されるという郵趣の神さまの思し召しに恵まれました。よって、この時がきっかり二十歳。そして、縁あって会場内の東京中央郵便局臨時出張所のアルバイトをしたのがこれまた記念押印・引受消印の最初になりました(押す側の、です)。今でこそ押印技能一級を持っていますけれど、そのすべての始まりがフィラ東京’81です。

現存している押印物の中に自分の手による印影が必ずある・・・というのは、作り物郵趣をやめた現在でもなんとなくうれしいものです。
そんなほっこり気分で海外の郵趣サイトを見ていたらリーフコレクション集が出品されていました。エントランスサインの前で記念撮影していること、組織委員会銘のカバーが含まれていること等から、一般の参観者ではなく出品者もしくは審査員クラスの著名郵趣家と判断しました。自分チンピラコレクターなのでこの紳士がどなたか存じません。ご存知の方がいらっしゃいましたらご教授ください。
今は無き印刷局朝陽会による凹版記念カード類も揃っていたのも魅力的でしたので一晩考えた末に購入しました。また、入場券の広告スポンサーが日産自動車だったことを覚えている人もまずいないでしょう。車テーマの方、抜かりなく発掘&入手されてください。

上が組織委員会の銘入りカバーです。桜切手 鳥のタカをあしらったカシェ部分は銀の箔押し。
下は会場内で寄付金千円ごとに1枚もらえた記念のスーベニアシート。これに記念切手田型を加貼して記念押印したカバーです。このスーベニアシートは切手ではなくただの記念シート・ラベルに過ぎないのですが、それが理解できず記念押印してくれという外国人がけっこういて説明に困りました。日本郵便と額面表記部分に抹消線が引いてあるので切手ではない・・・なんて外国人にはほとんど伝わりませんでした。当たり前ですね。

外国郵政の記念カード・カバーも多数含まれていましたが、まずまず真っ当だったスウェーデン郵政とサンマリノ郵政の2種をご紹介します。

今は無き印刷局朝陽会による凹版記念カードの「広目天像」「ピエロの少年」2種です。非常に良い状態で保存されていたのが購入を思い切った理由のひとつです。

桜切手 鳥のカリ、セキレイ、タカの3種揃いの公式記念カードです。基本的に手彫切手は大嫌い。郵便切手としてその存在自体を否認している私ですが、これはまあ仕方のないところ。この3種も44年後の今となってはあまり見かけなくなりました。

最後にオマケ。外国郵政の国際郵便料金がどえらいことになっています。武漢肺炎ことコロナ禍、ウクライナ戦争そしてトランプ大統領のせい?で世界的な物価高はちょっと日本人の生活感覚からかけ離れ過ぎています。梱包費を含めてUS$35も取られました。邦貨で約5,200円でっせ!!!。留置郵便局の局員さんも驚いていました。
個人的な思い入れがあるからこそ思い切って購入したものの、ぶっちゃけ、品代より送料の方が高くつきました。こんなに経費がかかっていたらアメリカの輸出産業は立ち行かなくなると思うぞ。日本は給料は安いままでもいいので、物価も安いままであって欲しいです。
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