発掘!「世界の切手1万名プレゼント」
2月9日、北九州切手のつどい2025にてパインスタンプ社主から「これ知ってる?」と手渡されたのが左側のカード。あまりにも有名なトンガのバナナ切手が台紙ごとヒンジで止められています。週刊朝日3000号記念誌のプレゼント賞品のようですが、社主はもちろん自分 (当時15歳) も記憶がありません。こうなったら3000号記念誌とやらを入手するしかありません。
ネットをググることわずか数秒、古書のネットショップであっさり発見。そのままポチッとオーダーして2月17日にはもう現物が届きました。
現物が届いてみれば詳細は明らか。3000号に当たるのは1976年2月20日号。「我が社のこの一枚」に見る日本100年、という記念号協賛広告でした。掲載順に朝日麦酒、味の素、AFIA (エフィア)、合同酒精、資生堂、住友生命、東芝、東洋工業、中野組そして我らが日本郵趣協会・郵趣サービス社、藤沢薬品工業、プラチナ万年筆、養命酒製造という錚々たる顔ぶれの13社です。
この当時は日本郵趣協会もまだ任意団体に過ぎませんでした。郵趣サービス社も設立されてわずか4年目。沖縄切手投機が崩壊し、オイルショックの影響で封書料金が20円から一挙に50円に値上げされてほぼ1ヶ月。そのタイミングで見開き2ページの協賛広告に参加し、切手1万枚とともにパンフレットを送るという決断にはありし日の水原明窓イズムを強く感じます。もっとも、文章文体は水原さんのそれではないようです。週刊朝日の編集部員が取材し、企画広告にふさわしい水準にブラッシュアップされている印象です。
見開き左側のページには世界の切手がズラリ。このうちプレゼント対象は11点。その中でも5番がこのトンガのバナナ切手でありました。いわゆる変形切手・変り種切手はこの1種のみで、それが自分のところに流れ着いたのも郵趣の神様の思し召しでありましょう。
なお、協賛広告のためか目次には記載がありません。当時の郵趣家が気が付かなかった、あるいは後年たやすく忘れ去られたのもそれが原因のひとつであったものと思います。
せっかくなのでFBフレンドさんが好きそうな朝日麦酒 (アサヒビール)、合同酒精 (神谷伝兵衛)、東洋工業 (マツダ) の3社の広告もfacebookにアップロードしておきます。
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