驚きの押印練習紙
郵趣家が郵頼をした時の返信便が押印依頼書などとともに丸ごと保存されている例があります。その実例を自分のHYPER Philatelistブログで紹介したこともあります。興味のある方は参照ください。
そのファミリーがまたひとつ増えました。パインスタンプさんから無料で払い下げられたエフェメラ類(別名「紙クズ」)から出てきました。福岡県内の当時のどこぞの初日指定局でしょう。特印の押印練習に使われたらしき裏紙です。が、表がトンデモナイしろものでした。なぜか練習後に捨てられることなく遺され、しかもよりによって最悪な(最適な?)私のところにたどり着いてしまいました。
かつて、今の山口市名田島地区にも朝鮮人集落がありました。80を越えた叔母に聞きましたところ、帰還運動が始まって間もなく(昭和30年代後半)集落全員が北朝鮮に渡ったそうです。以後、同級生だった友人を含めて全員音信不通になったそうです。帰国者の多くが厳しい生活環境に置かれ、後年になって差別や飢餓、政治的抑圧に苦しんだ実態が明らかになっています。このチラシ紙に記されている1967年(昭42)当時はまだ帰還事業継続中であり、日本国内では北朝鮮の実情は十分知られていなかったのかもしれません。
しかも、この頃は郵便局の全逓運動も活発だった時期ですから、この種の政治的なビラも局内に持ち込まれていた可能性があります。当時の帰還事業をめぐっては、北朝鮮の実情に関する情報が十分に共有されていたとは言い難く、この一枚の押印練習紙からも当時の社会情勢の一端をうかがうことができます。



Comments