余白への空押し合法化の検討
▲ベートーベン誕生250年(フェロー諸島・2020)
ヨーロッパの一部の国では、日本の特殊通信日附印(特印、絵入りハト印、風景印、小型印)に相当する記念印がオマケにひとつだけ余白に空押しするのが標準になっている国や地域があります。今から71年も昔、昭和29年の「切手」紙79号に既にこの話題が取り上げられています。もちろん、日本では認められていませんが、昨今の押印モンスタークレーマー対策のひとつとして検討しても良いのではないでしょうか?。
押印MCの多くが「消印は切手ギリギリに押せ」というもの。記念押印は3~5ミリ、引受消印は10ミリ程度切手にかかるように押すのが決まりですが、彼らは自らの知識不足を棚に上げて無茶な要求を繰り返します。
そこで、余白にひとつだけ空押しに応じる代わりに記念押印・引受消印の区別なく一律に切手に10ミリかけて押す。押印回数が1回増えるので手間は増えますが「消印の図案がよく見えないから」というチョン消し強要の根拠を完全に封じることができます。さらに、小型シートのシート地の余白が広すぎてカバーにタイ・オン(割印)できない問題も解決します。もちろん、空押しはあくまでも押印済のカバー・はがき・押印台紙ひとつに対して1回のみ。なおかつ応じるのは希望者だけ。
条件付きながら空押しを認めるとかえって問題の種になる危険性を感じないわけでもありませんが、ヨーロッパでは問題なく運用されているのですから、一部の新切手・郵便局で試行ぐらいはしても良いのではないでしょうか。初日カバーにありがちな無駄な余白がなくなって、見た目もより良くなるのは明らかですし。




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