偶然の発見、日本初?のスマホとウオッチ
郵趣4月号の担当連載記事の前文でスマートフォン (スマホ) を描いたセルビアの新切手について触れました。その復唱になりますが、いずれ電気通信や文明論テーマに欠かせないテーマになると思います。
その時代を象徴するアイコン的な題材として、スマホのほかパソコン、ワープロ、携帯電話、ドローン、ラジカセ、家庭用ビデオといった電子機器類から、世界に広がる日本のアニメや日本食 (寿司など)、逆に日本に入ってきた烏龍茶、台湾パイナップルなど、時に切手 (郵趣品) 以外にも目を向けています。その文脈があってこそマスクケースやコンビニで配布されていたカードタイプの抽選券なども収集しているのです。
スマホに話を戻しましょう。Smart phone、Smart watch等のキーワード検索で全世界の新切手をチェックしています。図版のこれらが切手上にスマホが登場した比較的初期の例です。総当たり式に見ていくしかないので見落としがある可能性がありますので、他の事例に気がついた方がいらっしゃいましたらぜひご教示ください。特にフルシートの耳紙やタブ部分に描かれているような場合はなおさら発見しにくいものです。
そんな折、柴田公子さんからパソコン郵趣切手展2022の記念カバーをご恵送いただきました。貼られているフレーム切手を見ると、2022年ではなくコロナで中止になった2020年の切手ではありませんか。お馴染みの澤口尚子さんの絵柄を見てびっくりです。白いマウスちゃんがiPhoneらしきスマホとApplewatchらしきスマートウオッチをしているではありませんか。何ということでしょう、丸々2年間もの間、完全に見落としていました。
柴田さんにお聞きしましたら、切手展会場で2022年用のフレーム切手も製作販売されていたものの、2020年のそれも売られていたので稀少に違いないと意図的にそれを使われたのだそうです。
パソコン郵趣切手展2020のことを振り返ってみましょう。武漢中共肺炎こと新型コロナウイルスのため、フレーム切手や記念小型印も準備してあったけれども、残念ながら中止になったことをご記憶でしょうか。図版のフレーム切手はその時に用意されていたものです。また、フレーム切手と同じ図柄で小型印も計画されていました。前押しされていた郵頼分には斜線で抹消されて送り返されたことで話題になりましたね。私も1枚所持していますが、スマホとウオッチが描かれていることにまったく気付いていませんでした。
柴田さんが2020年用フレーム切手を使ってくださったおかげで2年も経ってから気がついたのでした。フレーム切手と小型印なれど、日本の郵趣品でスマホとウオッチが描かれている、それも両方が描かれているのはこれが初かもしれません。これも先例を見つけられましたらぜひご教示ください。
なお、抹消返却された2020年の小型印、当時の資料では返送された押印済郵頼分が約180通。1通あたり平均5点あったとして総数約900点が存在する計算になります。
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