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March 07, 2022

最初のふみの日小型印押し国際郵便

2022030701

 郵趣2月号から始まった新連載「”ふみの日切手”の変遷とその収集」はたいへん面白いです。私自身が3月23日のふみの日生まれであることから、私も密かに収集していました。切手が発行されたのは昭和54年7月23日ですが、実はキャンペーンそのものは昭和50年から始まっていたこと。しかし、昭和54年3月にJPS会員でもあった後藤茂議員が国会質問をするまでは運動は低調であったこと。それがきっかけで事態は急転し、同年4月23日から小型印が使用開始されたこと等、筆者の柳川敏夫さんは本当によく調べておられます。私も当時の郵政文書を見て知っていたものの、ほとんどの人は知らないだろうと思っていた事柄がばっちり書かれていて感嘆しました。
 それもあって2月の「オンライン郵趣」の際にこの件について言及したのでした。図のカバーも郵趣誌をきちんと読んでいれば意味がわかったであろうに、幸運にも無競争で入手できました。そう、これが昭和54年4月23日の最初のふみの日小型印が押された実逓便です。

 前年の昭和53年、郵政省は労働争議で揉めに揉めた一年でした。その処分が昭和54年になっても続いていたため、ふみの日キャンペーンどころではなかったとか。それゆえ、4月23日の小型印開始の広報も数日前というありさまで、使用開始を知っていた郵趣家も決して多くはなかったそうです。私自身、昭和54年の春に高校を卒業して上京していましたけれど、ふみの日のことは7月の切手発行まで何も知りませんでした。

 そんな社会背景があったことを踏まえてこのカバーを見てください。4月20日の切手趣味週間発行初日ではなく、いかなる理由か3日遅らせてふみの日小型印を押しての実逓便はまさしく幸運。ふみの日ロゴマークのスタンプまで押されています。今となっては国内便ですら収集困難ですのに、国際郵便とはうれしい掘り出し物でした。よくぞ作っておいくださいました。これぞ良い意味での”完璧な郵趣家便”と言えるでしょう。カバーの裏面を見ますと、差出人は東京都杉並区在住の F. BAN’NO とタイピングされています。

 月刊「郵趣」誌くらい定期購読しましょう。収集の役に立つかどうかは各自の収集態度によって決まります。

 

 

 

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