消印されない外国郵便
何かのミステリー小説のようなタイトルですが、実際にミステリーです。ここ数年、特にアメリカ、カナダからの郵便はこのように消印されていないか、消印せずにボールペンや油性マジックペンで荒々しく線引き抹消されている場合がほとんどです。日本郵便の方でリカバリーできないものかと調べてもらいましたら、何もせずそのまま配達するのが正しい取り扱いなのだそうです。かつては消印もれ消印 (抹消印) が押されるものとばかり思い込んでいたのですが、どうやらそれも私の思い違いで、あくまでも国内郵便物が対象であって国際郵便 (外国来郵便) は対象外なのだそうです。厳密にいうと規程がないとのこと。
郵趣家の立場から言わせてもらえば、記念押印にしろ引受消印にしろ複雑難解な押印規程に縛られているというのに、外国来の到着郵便物へのかくも無関心は著しく公平性を欠いています。次期UPU事務局長に日本郵便の目時氏が就任することにもなりましたので、郵便印の正しい行使についてぜひとも協議対象にしていただきたいです。取り扱いの国際標準化はUPUの最重要課題でもあるはずです。
全郵便物を電磁記録することで郵便印を廃止する・・・みたいなことも全世界共通の実現目標であるなら賛成します。しかし、現状のような各国まちまちの状況はいけません。特に書留郵便物など記録が重要な郵便物に消印がないのはどう考えても業務怠慢です。
日本国民は渋々ながらも日本郵便の業務軽減に協力しています。大規模な反対運動もなく土曜日休配も受け入れました。しかも切手貼りの郵便物が全郵便物量の1%以下にまで減ってしまった現在、せめて外国来の到着郵便物の消印もれに対して何らかのリカバリーをするくらいの譲歩を求めても決して過剰な要求ではないはずです。
※外国来の到着郵便物の消印もれが目に余るので、可能な限り郵便局留置にして自己防衛を計っています。しかし、送り出し国側の切手に消印がないこと自体については相変わらずリカバリー方法がありません。
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