November 2020
November 30, 2020
November 27, 2020
防府切手のつどい2020冬 直前情報
はるばる防府市までおいでになる方々のために、せめて交通費を払ってまでして来た甲斐があったと感じていただけるようセール品をご用意しました。どうぞふるってご参加ください。
▼恒例なんでも30円均一セール
国内外のカバー、はがき、ステーショナリー類の完封封包、郵趣会報など何が入っているかわかりません。いずれも全国の有志の方々からご寄贈いただいたものです。今回も5箱以上持ち込みます。また、今日明日にかけて可能な限り整理を進めてさらに数箱をご用意する予定です。
▼シート・ブロック等カット類なんでも50円
単身赴任先とご実家の間を行き来するゆうパックに、特殊切手をシートや大判ブロックされていたものをごっそりご寄贈いただきました。最初にJPS防府支部例会で100円均一セールをしまして今回が2回目のセールになります。それゆえ単価を50円に下げました。それでもフルシートや大型ブロックがふんだんにありますので50円なら超お買い得です。
▼公式マキシマムカードなんでも100円
前回からボックスファイル1個を増やして計3個満杯詰をお持ちします。総数で数百枚あります。これも通常500~1,000円で市販されているものです。
▼初日カバーなんでも100円
分厚いバインダーを前回の倍の2冊ご用意しました。カバーのみならず図版のようにリーフ単位で製作された郵便商品も多数ありますので、お値段についてわからないときはお訊ねください。九州国立博物館がオープンした時の各種カバー類も持参します。
[お願い]
本催事も新型コロナ対策を行っています。マスクの着用、手指の消毒にご協力ください。また、定期的に換気を行いますので、季節柄、各自防寒対策も抜かりなくご準備願います。
November 26, 2020
装飾としての記念押印のあけぼの
1900年(明33)10月1日から外国宛私製はがきの使用が認められるようになり、これ以後、菊4銭切手1枚貼りの絵はがきが大量に海外に送られるようになりました。横浜、神戸、長崎では外国人商人・旅行者も多かったので、彼らが故国に書き送ったものが豊富に残されています。
彼らはまた絵はがき面に切手を貼り、今で言う引受消印の習慣も持ち込みました。今回ご紹介するのはそれがさらに”進化”し、異国の旅行情緒を演出するために”切手貼り+記念押印”を行った例です。2枚とも宛先面は無記入の未使用状態です。実逓使用されたものではないことは明らかです。
これらはかなり残されているようですけれど、郵趣でも絵はがきの分野でもさほどきちんと取り扱われていないようです。ちょうど両趣味の狭間に位置しているアイテムだからでしょう。
▼HAKODATE 1909.7.24 (函館)
1/2銭 (5厘) は当時の最低額面券種です。郵便料金を満たしていませんのでこれ単体で実逓されたものでないことは明らかです。絵はがきの写真は「函館蓬莱町の景」とあり、今で言うところのマッチングを意図した記念押印だと思われます。
なお、当時は厳密な押印規程はなかったので、単に一番安い額面切手をチョイスしたものと思われます。今ならさしずめ1円前島密切手への記念押印に相当するものでしょう。
▼NAGASAKI 1909.9.10 (長崎)
プロパーの郵趣家なら一瞥しただけで消印がニセモノだとおわかりかと思います。絵はがき業者か、あるいは写真の舞台の茂木ホテルが見よう見まねで長崎郵便局の櫛型欧文印らしきハンコを私製したものでしょう。
また、この頃は既に菊切手の時代です。こうしたフェイク物もたいてい菊切手ばかりなので、一時代前の新小判15銭切手を貼っているアイテムを拾いました。よく見ると、偽欧文印の下に茶色い丸一印が押されているのがわかりますね。装飾目的以外の動機はありえません。
勘の良い方ならピンとくると思います。はい、マキシマムカードの発祥と何らかの関係があるのではないかという想像です。ものの本によると、マキシマムカードという概念とコレクターが定着しだしたのは1930年代とあります。郵趣が先か絵はがきが先かはわかりませんが、これらが作用していることはまず間違いないと思います。
ただし、私はこれらを趣味品としてではなくMail & Postal Artの「アート作品」としての視点から俯瞰しています。来年2月早々、Mail & Postal Artのアルバムリーフ作品を製作・公開する予定なのでお楽しみに!。
November 24, 2020
「サンタさんからの手紙」中国地方展
個人で購読している業界紙の通信文化新報に表題の展覧会の記事がありました。9月23日の鳥取中央郵便局を皮切りに、松江、岡山、広島の各中央郵便局を巡回した最後が山口中央郵便局。会期は11月19日から27日までです。写真撮影してきましたのでご覧いただきます。
取材にあたっては一般財団法人 日本・フィンランドサンタクロース協会の広報担当者の方に直接許可をいただきました。撮影当日も山口中央郵便局さんに許可を得たものです。無許可撮影ではありませんので念のため申し添えます。
また、同協会に電話した際に九州地方展のこともご教示いただきました。明日11月25日から福岡中央郵便局でも同様展が開催されます。福岡ではフィンランド郵政から提供された同国のクリスマス切手の展示も行われるそうです。お近くの方はぜひご参観ください。会期は12月1日まで。
◆参照:サンタさんからの手紙|日本・フィンランドサンタクロース協会
◆お願い:
郵便・郵趣関係の催事情報も直接お送りいただけるとたいへんありがたいです。まず、こうして私個人の郵趣ブログ「HYPER Philatelist」やtwitter、mixiに掲載するほか、特に中国・四国地方の場合は私自身が広報担当なので、公益財団法人日本郵趣協会 中国四国地方本部のfacebookページにも掲載します。
左欄の上から2行目の「メールを送信」をクリックするとメーラーが起動します。それを利用していただくか、aplcofe@gmail.comへメール送信ください。紙資料が多い場合は郵送でもかまいません。よろしくお願いいたします。
November 22, 2020
ご勇退
長年にわたってお付き合いしてきた某古物商さんが引退されるというのでお目にかかってきました。ご高齢なので今年いっぱいで車の運転免許証を返納されるそうです。在庫を車載して移動することができなくなるため、自動的に古物商引退だそうです。
◆台湾総督府始政十年紀念特印
ネットをググりましたら”明治38年6月17日、台湾総督府官邸に台北局が臨時出張所を開設して使用した特印の一種”で”きわめて少ない”との記事がありました。
古物商の親父さんも「これは少ないから」とたいそうな値段を付けていましたが、今日は気持ちはお餞別半分でしたので、言い値のまま黙ってトータルで5桁の金額をお渡ししてきました。
私の主眼は、郷土の大先輩である児玉源太郎大将の肖像が入った台湾総督府発行の官製絵はがきであることが購入動機でした。消印が珍しいのであれば花を添えてくれていると考えることにしました。
◆後藤男爵送別記念絵はがき
児玉源太郎大将が出てくれば当然、文民官僚の代表である後藤新平もご紹介しなければなりません。この二人の二人三脚が台湾近代化の礎を築いたのですから。
暗地部分に重なって画像ではわかりにくいものの、絵はがき面左下に”後藤男爵並令夫人送別記念 臺北 39.9.28”の特印が押されています。絵はがき自体は私製で日日新報社製の銘があります。後藤新平だけでなく奥さんも並べたデザインが気に入って入手しました。なお、絵はがき自体は明治41年用の年賀状として実逓使用されています。
November 21, 2020
ポスコン?!2021
みんなが作るポストカードによるアートコンテスト「ポスコン?!」、応募は来週11月27日(金)必着です。
例年全国から千点以上の作品が集まります。応募作品はすべて展示され、催事後は全数返却していただけます。自分もMail & Postal Artistネームの槇陶岳 (まき・とうがく) 名義で3点、昨日のうちに送り出しました。3年連続参加になります。
12月5日(土)から展覧会も始まります。ぜひ秋吉台国際芸術村でお目にかかりましょう。
(タイトル画像右が前回2020年度の自分の入賞作品です)
November 16, 2020
年金生活者支援給付金制度
昨日、佐波公民館で採取してきたチラシです。昨年の消費税10%値上げに際し、厚生労働省が生活支援策の一環として行われている (行われた?) ようです。当該郵便物の姿が例示されているので助かります。
山口市のプレミアム付商品券は限度額いっぱいまで活用させていただきましたが、こちらの給付金はまったく気付きませんでした。日本年金機構から写真のような郵便物が来てませんので、母は対象外だったものと思われます。身体障害者1級で、既に給付金も受けているからのようです。
いずれにせよ、行政郵便物の一環で入手しなければ。
クイーンズ駅伝 in 宮城 無観客開催決定
日本郵政広報誌「郵政」2020年11月号が届きました。来たる11月22日(日)開催予定のクイーンズ駅伝in宮城は無観客開催で行われることになりました。言わずもがな新型コロナウイルス対策のためで、大会主催者から出場企業に対し、スタート・フィニッシュ地点並びに駅伝コース沿道における企業関係者応援の自粛要請が出されています。
日本郵政グループとして一切の現地応援を行わないとも決定しており、史上初にして最後(でありますようにと希望します)の大会となるのは確実。宮城県在住の郵趣家の皆さま、日曜日ではありますが知恵と工夫を凝らした記念カバーの作成をお勧めします。特に日本郵政チームは強豪ですから優勝の可能性も高く、それこそ素晴らしい郵趣記念品になることでしょう。
・大会名 全日本実業団対抗女子駅伝競走大会
(第40回クイーンズ駅伝 in 宮城)
・開催日 2020年11月22日(日)
・開催場所 スタート:宮城県松島市
フィニッシュ:宮城県仙台市
・主 催 一般社団法人 日本実業団陸上競技連合
November 15, 2020
防府切手のつどい2020冬
8月の夏会に続き冬会を11月最後の第5日曜日に開催します。万全のコロナ対策を行った上での開催ですので参加者の方々もマスクの着用、手指の消毒等何卒よろしくご協力ください。
・日 時 11月29日(日) 9:30~15:00
・場 所 デザインプラザHOFU
クラフト展示ホール
・入場料 無料
・主 催 公益財団法人日本郵趣協会中国四国地方本部
公益財団法人日本郵趣協会登録防府支部
無料駐車場完備です(初めての方でご心配な方はご連絡ください)
8:30頃から設営を開始していますので、おおよそ9:00には入場できます。各ブースとも準備出来次第オープンなので、受付の記帳をされましたら気にせずお入りください。
今回も広島から「アオヤマスタンプ」、福岡から「パインスタンプ」の2社が出店します。欲しい切手、探しているもの、当日購入したい整理用品・付属品・文献などがわかっていましたら、あらかじめ各店に持参をお願いするはがき、電子メールを送っておいてください。
当日いきなり「ドイツ切手はありませんか?」式に訊ねられる方がいらっしゃいます。店の全在庫を運んで来られるわけではありませんので、事前に一報しておかれると売る側・買う側とも助かります。ご配慮ください。
連絡先:椙山 (すぎやま) 哲太郎
左欄の上から2行目「メールを送信」をクリックしてください。メーラーが自動起動しますのでご利用ください。
November 10, 2020
エール!やまぐちプレミアム共通商品券
山口市ホームページに記載のあった通り、9日(月)から商品券購入通知兼引換ハガキの発送が始まったようで、本日10日に無事に配達されました。
実は昨年10月の消費税値上げの際にもプレミアム商品券の企画があり、その際に母の介護用品類をしこたま買い溜めしました。まだ買い置きがたっぷり残っているので、今回は私と母名義それぞれ1セット1万円ずつしか申し込みませんでした。母の紙おむつは入居施設経由で専門業者さんから仕入れていますし、週2回の入浴ではシャンプー・石鹸の類はそんなに減るものではありません。なので今回は消耗品のトイレットペーパーとボックスティッシュをメインに買い溜めすることにします。
なお、はがきは商品券と引き換えで回収されてしまうそうなので、こうして画像スキャンして残しておきます。
郵趣用のUVライト (紫外線ランプ) を照射すると、いわゆる”見えないバーコード”がオレンジ色に発光します。これが地域区分郵便局の山口郵便局を経由した証拠です。もともと外国切手観察用に購入したライトハウス社製です。いろいろなものを照らすと予想していなかったシークレットマークが浮かび出ることがあるので面白いですよ。
November 09, 2020
2020年度 複十字シール募金
今年も結核をなくすための「複十字シール募金」の案内状が届きましたのでご紹介いたします。以下、添状から一部文面を引用いたします。
”結核は過去の病気である”と思われがちですが、日本では1日に40人の新しい患者が発生し、6人が命を落としている重大な感染症です (2019年:結核新登録患者数14,460人、死亡数2,088人)。―中略― さらに今年は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、結核対策への影響が心配されています。新型コロナウイルス感染を恐れて健診や受診を控えることにより、結核の発見が遅れる可能性があります。また、途上国では新型コロナウイルス感染症の対応に人や資源が割かれ、結核対策に手が回らない状況が続いています。(引用ここまで)
本稿執筆時点で日本における武漢中共肺炎こと新型コロナウイルスの死者数は1,821人ですから、結核の方がはるかに危険だということが数字の上からも明らかです。放置していると自分の体力、免疫力で自然治癒することもほとんどありません。しかも身近な人に感染を広げてしまう恐さは改めて言うまでもありません。
下記リンクから募金のお申し込みをお願いします。最新年度の大型シール (写真のシール式24種シート) は1,000円/1枚として希望数をお伝えください。
▼添状 (両面)
▼パンフレット (表)
▼パンフレット (裏)
▼参考:2019年版の複十字シール
November 03, 2020
密告郵便
エルガーラ福岡・天神の即売会で入手した逸品のひとつです。
消印は滋賀・守山局の昭和23年10月23日、拡大図のようにこれ自体が局名もしくは年月日刻印のどちらかを天地逆植にしたエラー印です。これだけでも面白いのですが、大事なのは宛名面右下に押された大きな青印です。国家地方警察/滋賀縣野洲地區警察署 23.10.25 と判読できます。裏面の内容から守山警察署に送られた刑事事件告発の密告はがきです。「要調査」の朱印が押されてもいますので、この密告情報に基づいて捜査が行われたものと思われます。長年にわたり「監獄郵趣」を収集テーマのひとつにしていますけれど、密告書を手にしたのはこれが初めてです。裏面は以下の通りです。
當字の寺田傳吉が実行組合長のときに相當区民より金を取り上げ不當支出をし発表せない 此の事は三宅の中井幸太郎に尋ねて調査し處分して下さい
差出人は小津村三宅の「三品」と表記しています。江戸時代に身分の低い侍のことを三一侍 (さんぴんさむらい) と言い、あるいは明治以降の新平民を意味する用例もあることから、名もなき一市民であることを意味した当て字表記だと思われます。
※すでに72年を経過しており当事者の生存は見込めないことから個人情報保護法の対象外と判断しました。また、ネット検索しても当該者や事件の類が全くヒットしないことから画像発表にあたって一切のモザイク処理は不要であろうとの常識的な判断をしました。万一、子孫の方や親戚縁者の方がご存命であり、問題ありの場合はご連絡いただきたいと思います。すみやかに善処いたします。
(20201104追記)
読者の方から「三品」は実名ではないかとのご指摘をいただきました。密告者は報復を恐れてふつうは本名は隠すものだからです。ですが、滋賀県守山市には今も100人以上の三品姓の方が住まわれており、私の「椙山」同様、その地域特有の地生えの苗字と判明しました。昭和23年でしたら今よりももっと大勢の三品さんがいらっしゃった可能性があります。
本当に本名を書いた、あるいは”木を隠すなら森の中”式にその土地で一般的な苗字を書くことで身元を隠した、いずれの可能性もあることを付け加えておきます。
November 01, 2020
消印もれ消印を描く小型印
去る10月17・18日 (土日)に開催されたスタンプショウはかた2020で使われた小型印の題材に博多局の消印もれ消印 (抹消印) が使われました。過去例を網羅的に確認したわけでも、またそれが可能な郵趣文献もないのではありますが、自分の記憶にもないことから、この方面に興味がありそうな収友約90名に初日印付きはがきをお送りしました。それから約2週間が経ちましたけれど、ひとつの前例報告もないことから、おそらく消印もれ消印を描いた日本最初の小型印であると仮に推定したいと思います。
小島純二さんにお伺いしましたところ、このアイデアを出されたのはJPS福岡支部の末永満次会長だとご教示いただきました。それならばと一昨日の第2回エルガーラ切手即売会で末永会長とお目にかかった際に写真のように記念押印済カードに直筆サインをお願いしました。
末永会長によると、これまでずっと博多局の消印を題材にしてきて、ぶっちゃけネタが尽きたのだそうです。しかし、正確に再現するため、これまでも必ず実印影を提供して来られたそうです。その実務作業はご長男がなさっているとかで、謙遜の意味で苗字だけの直筆サインに留められました。これもバックグラウンドの物語としてふさわしいものと考えます。
真に日本初かどうか証明されたわけではありませんけれども、非常にレアな題材であることは間違いないでしょう。
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