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March 03, 2019

切手もの知りBook

2019030301 我らが切手の博物館、主任学芸員・田辺龍太さんの快著「切手もの知りBook」が発売されてから1ヶ月が過ぎました。極めて上質な内容だけに正しく売れていることを願わずにはいられません。
 しかも表紙のいちばん下、さりげなく採用されているのは我が山口県柳井市はJR柳井駅前に設置されている旧周防銀行(現柳井市街並み資料館)を模したデコレーション・ポストであります。

 ただの入門書かのような先入観は捨ててください。本書は優れたバランス感覚をお持ちの編集者さんの力量の冴えが光っています。例えば切手帳のページです。今では携帯用に折り畳んで持ち運ぶスタイルの切手帳はほぼ発行がありません。ともすれば古い時代の切手帳ばかりになり、その時代経験がない世代には過去形の物語としか感じにくいものです。そこをひとつ前の時代のゆうペーンを示し、さらに2016年のふみの日シートを採り上げるなど、創意工夫のあとがよくわかります。過去と現代を結びつけ、いかにリアリティーを感じ取ってもらえるかを熟慮されています。日本では今では発行されなくなってしまったコイル切手や、逆に今の時代こそ広く知られているシール式切手など、この思想が全編に及んでいるのがよくわかります。

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 あるいはまた、従来の郵趣本ではあまり重要視されていなかったポストについてもきちんと見開き2ページがあてられています。こうしたテーマも傍流としてではなく主流のひとつとして扱うのは視野が広がる良い対応です。郵便局巡りや風景印集印で旅行はしても、消印だけ、風景印だけしか目が向かないのは片手落ちです。古い局舎であれば建築様式や什器類にも目を向けてほしいし、丸ポストや変りポストがあれば写真ぐらいは撮っておくべきものでしょう。

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 ついでにPRも少々。郵趣誌の担当連載記事で何度か紹介した「寄附金額不表示型」寄附金付き切手が、本書でももの知りクイズで採り上げていただきました。日本切手では法律の関係で、このスタイルでの発行はできないそうですけれど、諸外国では昔からちょいちょい発行されています。そのことを明確に記事化したのは・・・私も気づかなかったのですが・・・どうやら私が日本で初めてらしい(笑)。その旨を記した編集長様じきじきの添え状付きで贈呈本をご恵送いただいたのでした。ちゃんと調べれば先人がいらっしゃるようにも思うのですが・・・ともかくも、ぜひお買い求めください。

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 真剣に全40話を読んでしっかり脳みそに叩き込んでおいていただきたいです。それができればふつうの郵趣活動にはさしあたって何も困らないでしょう。初級者が中級者にステップアップする好著です。

切手もの知りBook


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