ワールド・スタンプ・ナウ 第151回
郵趣誌新年1月号の担当連載記事が無事に校了しましたので恒例のチラ見せです。
本編では3つの大きなテーマを掲げています。それから漏れたもののボツにするには忍びないものを一覧したのがコラム「今月のイチ推しヘッドライン」です。通称”小ネタ集”。小ネタと言いながらこれがなかなか奥深いのです。
[国際男性デー]
主に国連が定めた”国際なんちゃらデー”は枚挙にいとまがありません。そんな記念日あったの?みたいなのがけっこうあります。日本では馴染みが薄くても、こうして記念切手を発行する国が少なくありません。どなたか国際記念日(国際デー)テーマで収集してみませんか?。かく言う私も1961年3月23日制定の”世界気象デー”に生まれております。記念切手も世界で2種発行されています。
[死者の日]
骸骨にペイントしたり衣服を着せるなど、なんともグロテスクな図案だなと驚いて取り上げたのが数年前。日本で言うとお盆に相当する催事で、亡くなった親族の魂が戻ってくる祭りです。日本と違うのは明るく楽しい行事だとのこと。骸骨好き女子さんたちがいつ気が付くか心密かに楽しみにしています。
[マオリ語]
現代用語もそれに相当する新しい言葉を作り続けているのがマオリ語だそうです。英語とマオリ語を併記したデザインで、コンピュータ用語まで造語している様がわかります。あたかも明治期の日本を思わせます。
福沢諭吉、西周など当時の文化人が欧米の言葉を次々に日本語化してくれました。今も使われている哲学、物理など日本語にはなかった概念を言語化するというたいへんな仕事です。当時は漢字を用いることで概念を意味化していましたし、現代は音だけ似せてカタカナ表記しています。マオリ語はどうやらそのどちらでもないようで、そうなると新語を丸暗記するしかないのではないか?と余計な心配をしています。
[砕氷船しらせ]
切手代理発行会社が発行する切手こと”エージェント切手”が洪水のように濫発されています。しかし、IT技術の進歩で、その辺の発展途上国の正刷切手よりよっぽどクオリティーが高いのが今の郵趣シーンです。写真を絵画のように加工するエフェクト機能を備えたアプリケーションを駆使することで、高品質で低コスト、短納期の切手製造が可能になったものと推察されます。
ただし、著作権関係については野放し状態。肖像権侵害で問題化するのを避けるために誌面掲載できないものがほとんどです。人物以外であればこうしてご覧いただけます。
[世界で5番目のハチミツの香り付き切手]
facebookフレンドさんの中にも養蜂業の方がいらっしゃいます。もちろん、たまたまなんですが、かの業種の方たちは日本より外国の方が評価が高くたくさんの記念切手が発行されていることをおそらくご存知ないことと思います。
中でもハチミツの香り付き切手は2012年にイギリス領マン島が発行したのが最初。以後、仏領ポリネシア(2014)、ブラジル(2015)、スロベニア(2015)と続き、このイギリス領ジャージーが5番目になります。今からなら完集ももちろん可能です。
Comments
「国際男性デー」知っていました。やや暗い話ですが、日本は男性における性的な不平等(女性から男性に対するDV被害へのシェルターの対応等)については、先進国の中では特に進んでいるとは言い難い国なので、社会的な認知が進んでいませんが、今後、このような動きが起こるのではないでしょうか。
Posted by: yuichi | December 14, 2017 at 01:23 AM