富士山麓ひのき製森のはがき
今年の富士山頂郵便局のオリジナル郵便商品の中に2種のひのき製はがきがあるのを発見。変形郵便物あるいは変り種切手のファミリーとして変わった材料・原料品も収集しているものですから、富士登山を計画されていた市村良二さんに実逓発送をお願いしました。
実物が届いてびっくり。薄い紙仕様のはがきかと思っていたらがっつり5ミリほどの厚みがあります。紙ではなく完全に板です。重さも25-30gあり、なるほど、これは定形外郵便物120円料金です。
さらに驚いたのが穴あき加工です。日本の伝統建築の欄間に見られるような透し彫りになっています。たまたま元木工家具デザイナーだった弟が来ていたので見てもらったら、その断面が茶色なので”レーザー加工だ”と即答。NCマシニング加工だったら旭日の光源部などの細い部分には切刃が入って行かないそうです。なるほど、なるほど。しかも小口からして茶色いので、はがきの外形切り出しからレーザー加工だそうです。四角を直角にしないで丸くR加工しているのも、単に安全性のためばかりでなく、わかる人にはわかるだろうとの密かな技術力の誇示でもあるようです。
決定打は”富士山登頂記念”の文字と郵便番号枠です。これは表面から数ミリのところで切削が止まっていて裏まで抜けていません。画数が多く微小加工でもあるので、レーザー加工でしかできない細工です。
ここまでハイテクなアイテムだとは思いもしませんでした。市村さんのご好意がなければ入手できなかったものです。本当にありがとうございました。
ストラップとのセットで1枚1,200円は納得価格です。変り種郵趣に興味をお持ちの方は、この夏ぜひ富士登山を。
[追伸]
報道発表の図と実物のレーザー彫刻の模様が左右逆の鏡像になっています。これって図案ミスでしょうか???
Comments