切手ブームの残照
私が切手収集を始めたのは中学3年生とかなり遅いスタートでした。1975年(昭50)発行の自然保護シリーズ”アホウドリ”が収集目的で購入した最初の1枚です。なので東京五輪、大阪万博の切手ブームも知らなければ、1971-73(昭46-48)の沖縄切手投機もギリギリ知らないのです。なので、その時代をリアルタイムに経験された方々に対しては羨ましいの一言に尽きます。
そんな心情もあって、華やかなりし時代の切手展・即売会・イベントの痕跡を今に伝えるアイテムもこつこつ集めています。
図もそんなアイテムのひとつです。1970年(昭45)、新宿伊勢丹で開催された「宇宙元年・楽しい切手展」の出品目録です。幕の内が開けてすぐの1月5日から一週間も催事場を使うなんて今ではおよそ考えられない破格の扱いです。
主催は全日本郵便切手普及協会、東京郵便切手商協同組合。後援に郵政省、大蔵省印刷局。協賛が小学館。さらに英領切手を取り扱うクラウンエイジェンツまで名を連ねています。
目録の裏表紙には小学館の協賛ゆえに週刊少年サンデーの広告が載っています。伊勢丹にも切手とコインのショップがあることが明記されています。さらに切手商組合のメンバー名がずらり一覧されていて、このすぐ後に勃発した沖縄切手投機に絡んだグループとは一線を画していることも読み取れます。
狂乱の沖縄切手投機の時代、その品々も収集していますのでご不要の方はぜひお譲りください。また、投機グループと美術カバー製作販売会社との関係をご存知の方がいらっしゃいましたら、あわせてご教授願えればたいへん幸せます。
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