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March 2016

March 27, 2016

名所スタンプの時代

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 昭和10年、宝塚新温泉で開催された逓信文化博覧会のポストカードです。今で言うフライヤーですね。この絵柄面が今見ても丁寧なデザインで立派です。全国各地の風景印を紹介しているのですが、細かい部分までよく再現されています。この頃の国力の充実ぶりが見て取れます。そのキャプションもご紹介しておきましょう。

 全國の史跡・名勝地の郵便局で名所スタンプを使用してゐるものは現在約七百局を算へられる。名所スタンプの使用方法は押捺の希望を以て窓口に差出した封書及郵便繪葉書(料金完納のもの)に引受消印として、又郵便葉書(料金完納のもの)及記念の目的を以て一銭五厘以上の郵便切手を貼付した物件に對して使用せられる。下圖は其の一部を示したものである。(日附は何れも使用開始當日のもの)

 今とは違って風景印ではなく名所スタンプという呼称であったこと、引受消印という郵趣用語がすでに使われていたことなどがわかります。また、細かいことでは官製はがきへは記念押印のみが許されていたニュアンスも伝わってきます。これが後の官白(かんぱく)と呼ばれるようになりました。
 宛先面も下に掲げておきます。下半分には逓信協会の書籍広告があるほか、左上には当時の機械印を模した機械広告印が押されています。標語部は「宝塚逓信文化博覧会 於宝塚新温泉」、日付部は「昭和十年七月二十日ヨリ八月二十日マデ」とあります。

 風景印にも歴史あり。

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March 25, 2016

ゆうパック伝票詐欺注意シール

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2016032502 伊豆の国市の大澤瑩時さんから情報提供いただきました。いつもありがとうございます。

 昨2015年、静岡県警と日本郵便株式会社東海支社が協力し、特殊詐欺防止目的のゆうパック伝票詐欺注意シールが登場しました。まず6月に島田市内局でモデル実施され、大澤さんがお住いの伊豆の国市では今年になって窓口に置かれ始めたとのことです。上・左図がその伊豆の国市内郵便局でのシールです。
 仕様はポストイットそのものです。縦横7cmのシールを剥がす一手間の間に詐欺ではないか?と再考してもらう効果を狙ったものだということです。

 また、島根県警(左図)でも2015年11月から、京都府警(下図)でも2016年2月から同様の注意シールが使われ始めたようです。それぞれの地域で工夫を凝らした独自のデザインで興味深いものがあります。また、ゆうパックを取り扱っているローソンなどのコンビニ店でも配布されているそうなのであわせてご注意を。

 ゆうパックやレターパックといった郵便ツールが詐欺の手口として悪用されるようになり、さらにその対策を講じるのが急務となってしまったのは憂うるべきことですが、これもまた郵便史のひとつとしてきちんと収集・記録して後世に遺していくべきものと考えます。

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March 21, 2016

防府錦橋郵便局の風景印図案改正

2016032101 日本郵便さんの風景印ページを見ていてさっき気づきました。えーっと3月22日(月)に図案改正って・・・明日やがな(笑)。毎日チェックなんかしてませんからこういうこともままあります。

 旧印の方は、姉妹ブログのLocal stampsに掲げました「たぬ防」ポストカード(下図)を、コラボ・カード交換をお願いしている皆さんに発送済みですね[click]。新印に関しては、時間が取れるようなら明日朝一の訪問介護を終えた後に立ち寄ってみます。
 図案改正の理由については「意匠に使用していた施設の廃止等に伴う」とあります。これは錦山頂上に設置されていたパラボラアンテナの撤去のことです。
 向島といえば今は天然記念物のタヌキより向島小学校の寒桜の方が有名です。毎年、今の季節になるとフレーム切手が発行されるほどです。今がちょうど見ごろで、こうして書いている間もたくさんの観光客がいらっしゃっているはずです。そのタイミングで桜の花びらの形の変形印に図案改正とは、まことに適切でありましょう。
 なお、告示図を見ると3月14日付の図案になっています。当初は一週間早い先週月曜日の予定だったようです。なにか大人の事情があったものでしょうが個人的には初見です。

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March 20, 2016

旧徳山市街郵便局の風景印図案改正を

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 平成6年のふみの日切手2種のうち、80円額面にはイラストレーター杉田豊さんが描く「きりんの手紙」が登場しました。その主題に合うということで徳山郵便局の風景印を押した初日カバーを掘り出しました。風景印の題材は背景に大華山、動物園のキリン、サル、サクラに周南コンビナートです。使用開始はなんと関門橋開通の翌年、42年前の1974年(昭49)です。長寿使用はおめでたい限りではありますが、その一方で時代に合わなくなってきた面もあろうかと思います。
 そろそろ周南市出身の故まどみちおさん作詞の童謡「ぞうさん」を軸にシフトしてもよろしいのではないでしょうか。2013年には2頭のスリランカゾウのナマリーとミリンダもやってきました。そして周南市役所も徳山駅も新しく建て替えられようとしていますし、さらに言えば徳山岐山局の風景印に描かれた徳山動物園・同遊園地の施設も取り壊されて今はありません。ここも近々リニューアルされます。
 何かのタイミングに合わせて徳山局、徳山岐山局をはじめ、周辺地域の風景印を一新されてはいかがでしょうか。

※参照:周南市徳山動物園

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March 19, 2016

威力業務妨害郵便?

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 毎度おなじみパインスタンプのオヤジからコンピュータ郵便をもらいました。今年2016年2月に受け取ったものだそうです。差出は802-0042 福岡県北九州市小倉北区大手町の「福岡 一女性」とのみあります。その文面は以下の通りです。

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変態新聞である毎日新聞に
広告を入れるのはなぜでしょうか?
勤務先でとっている複数の新聞において、
毎日新聞に御社の
広告が入っていたので問合せします。
毎日新聞は英字新聞において、
日本女性を毀損するおぞましい記事を書いた、
触るのも気持ち悪い新聞です。
このような新聞に広告を出すなど、女性を見下げてい
る思います。
福岡県在住 一女性より

 3-4行目は何言ってるのか文章がおかしいし、問合せしますと書いていながら匿名では返事ができないし、下から2行目は「ると思います。」の「と」が抜けているしで、常識的に判断しても頭の緩い人のようです。そもそもコンピュータ郵便は郵便料金支払いの関係で利用登録しなければなりませんから匿名にしたところで意味が薄いと思うのですが・・・

2016031907 確かに毎日デイリーニューズが滅茶苦茶な情報を流して大問題になったことは私も記憶していますし、Wikiにも記録が残っています(参照:毎日デイリーニューズWaiWai問題)。しかし、問題になったのは2008年(平20)で8年も前のことです。同封されていた抗議チラシの右下にも2008.7.20の発行日がはっきり読み取れます。なんでまた今ごろ?感はぬぐえません。
 パインスタンプのオヤジ、威力業務妨害に当たるのではないかと考えてすぐに毎日新聞に連絡を取ったそうです。毎日新聞さんも同じように広告を出稿していた企業に同じ文書が多数送られていたことを把握済みだったとのこと。しかしながら前述の通り、文章からして不思議ちゃんっぽいし、8年も昔の出来事だし、実害も発生していないし・・・で毎日新聞さんも放置しているとのことでした。

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クーリングオフ通知郵便

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2016031902 各市町村役場にはクーリングオフのパンフレットが置かれていると思います。それを見ると、通知書は特定記録郵便か簡易書留で送るようにと明記されています。図の通知はがきは以前にもご紹介したことがあるものですがこれは普通便です。これは通知書として有効だったのだろうか?と疑問を持ちましたので、昨日、山口県消費生活センターさんに直接伺っていろいろ教えていただきました。

 クーリングオフ通知は相手に届きさえすれば良いので普通便でも有効だそうです。書留で送るのは確実に相手に届いたことを証明するためのもの。悪質業者の場合、通知が届いていないとしらばっくれることもありえるので普通便は避けるようにとのことでした。
 なお、通知自体は書留にしろ普通便にしろ、窓口に差し出したりポストに投函した時点で有効だということでした。
 それらを踏まえてクーリングオフ通知郵便の郵趣的位置付けとしては特定記録郵便か簡易書留で送られたものが理想的だけれど、普通便はダメだというほどではない、といったところでしょう。
 なお、センターさんで一歩踏み込んだ事例も教えていただきました。悪徳業者の中には書留で送ったにも関わらず、それを受け取り拒否するところもあるそうです。受け取り拒否の付箋がついたクーリングオフ通知郵便が実在するとは・・・・机上ではおよそ考え及ばぬものですね。

 来る4月1日から電力小売自由化が始まります。消費者庁では下のようなポスター、パンフレットを作って、クーリングオフができることをすでに周知し始めています(図版中の赤矢印部分)。

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※冒頭のはがきは当該会社が廃業したのに伴い廃棄物として郵趣市場に還流してきたものです。違法に入手したものではありません。

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March 17, 2016

ミニレターの使用例は近年ほど少ない

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 勤務先の取引先にも1社、毎月の請求書をミニレター(郵便書簡)で送ってくる手堅い会社さんがあります。普通郵便82円より20円も安い62円で出せることをしっかりご存知のようです。
 これ、近年になればなるほどナチュラルな使用例が少ないです。一般家庭に電話が普及する以前の昭和30-40年代まではたいへんよく使われていました。それが1985年(昭60)にショルダーホン、1987年(昭62)に携帯電話が登場してからは、反比例するかのようにミニレターもそして信書自体も減っていきます。図はちょうどそんな過渡期の1986年(昭61)2月20日の使用例です。岡山の服飾店さんが顧客に向けての広告として送ったもので局名は倉敷です。
 地味で目立たない存在ですけれど、これもまた見つけたら意識して残しておきたいアイテムです。注意していないとミニレターの使用例だけが郵趣家便ばかりになりかねません。

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March 16, 2016

郵便局の国際送金

2016031601 田布施郵便局で久しぶりにこの小冊子を見つけたので1部いただいてきました。2016.1の日付があるので最新版ですね。
 世の中にebayもPaypalもなかった1990年台後半、切手類の個人輸入時の送金にちょいちょい利用していました。読んでみたら今は手数料が2,500円もするんですね。他の都市銀行さんでも同じなのでしょうけれど、よほどの金額を送る場合以外はまず使わないでしょう。

 今は利用していないのでわかりませんが、かつては払い出しの証紙みたいなのを郵便局サイドが先様に送ってくれるのと、その証紙を自分で封筒に入れて郵送する2通りが選択できました。相手国の治安状況によっては前者の方が有効なのでしょう。私はたいてい送金先がアメリカだったので後者を選択していました。
 そこで、必ず言われたのが「なんで郵便局に持って行くんだ?(銀行の間違いではないのか?)」でした。郵便局が銀行業務も兼ねている社会習慣がないからです。

 社会資本の乏しかった明治維新後の日本、銀行業務を普及させるために郵便局に貯金と為替の業務も行わせた「郵便貯金」が今のゆうちょ銀行の始まりです。これは郵便と同じく前島密がイギリスで学んだシステムを移植したものです。これが日本の国柄(くにがら)であり、当然ですがアメリカがこれと同じわけがありません。
 アメリカは銀行を利用するのが常識です。これは西部開拓時代以来、鉄道網の普及とともにあらゆる物品を通信販売で購入していた歴史が関係しています。国土が広すぎて物流が追いつかず、日本のようになんでも実物を手にとって確認してから買うことができなかったからです。カタログを見て小切手を相手に郵送し、品物は鉄道で送られてくる。そのお金を郵便局ではなく銀行が取り扱っていました。これがアメリカの国柄です。

 私の場合、証紙を郵便局に持っていけば必ず換金できるからとくどくど説明を書いて送っていました。じきにこのパンフレットを同封して送るようになりました。ちょっぴり重量がかさみますが、面倒臭い英作文をするよりはマシでした。しかし、じきにこんなことを思うようになりました。

 なんで俺がこんなことをしなきゃならないんだよ?

 郵便局の国際送金の普及や諸外国への認知度を上げることは(当時の)郵政省の仕事です。一ユーザーの私がなんでそんなことをせにゃならんのよ???・・・でしょ。
 それで、急速にクレジットカード決済へシフトしていくようになりました。前世紀のカード決済はかなりヤバくて危険な局面もありました。それでも対策を考えて適応していきました。そしてebayとPaypalの登場です。今ではほとんどPaypalでの安全な決済をしています。

 あるいは、ごく稀に現ナマを送ることもありました。数ドル程度の小額の場合かつ相手国の郵便が安全な場合に限られます。日本と違って、外国では郵便職員はマクドナルドの店員と同じで底辺扱いされている場合が少なくありません。郵便職員自身が書留郵便でも平気で開けて金目のものを盗むなんてザラです。
 外見から現金が入っていることがわからないように梱包し、貼る切手も地味な普通切手を選ぶなど気をつけて米ドル札を直接郵送していました。これを「ミサイル」と呼んでいました(笑)。
 日本は経済力もある上に日本円の信用も高いので、アジア地域では千円札でも受け取ってもらえる場合が多かったです。おそらく、今もそうでしょう。二千円札が出た時なんか「ミサイルの飛距離が伸びた!」などと勝手に喜んでいました。
 それがもはや西暦2016年。小額の個人送金も簡単・安全にできるようになりました。今の日本は外国切手収集には最適な環境を迎えています。

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March 07, 2016

初耳・切手販売機能付ポスト

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 郵政省時代の部内誌と思われる「POST21」からの抜粋コピーをいただきました。何気なく目を通していましたら、まったく記憶にない新型ポストの記載がありました。それは切手販売機能付ポストが静岡中央郵便局前(静岡)と牧志郵便局前(沖縄)の計2個が試行設置されていたというものです。誌面から類推するに平成6-7年頃のようです。
 販売券種は50円と80円。使えるのはふみカードと硬貨(10, 50, 100 500円)。販売単位は1, 5, 10枚。
 また、静岡中央がLで牧志がMとありますが、図版を見るとタイプ別に順にAから記号を振っているだけでサイズ違いの意味ではないようです。L型が全身赤塗装、M型が両サイド赤、正面と上部が白塗装、の違いだけのように理解できます。
 すでに今から20年も昔のお話です。単体の切手自動販売機も撤去され、ふみカードも制度廃止、郵政省すらなくなりました。当時の記録、記憶そして写真のひとつでも残っていれば幸いなのですが。
(以下に当該見開き2ページを掲げておきます)

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2016030703

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