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November 2015

November 27, 2015

モントリオール五輪

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 某切手即売会の雑品の中から掘り出しました。モントリオール五輪大会のオープニング・セレモニーの記念印付き絵はがきです。絵柄面はオリンピック・スタジアムのイラストレーションです。
 入手動機はもうお分かりでしょう、角丸房子さんの直筆サイン入りだったからです。店頭でiPadを開いて検索、すぐにわかりました。女子飛び込み選手でした。成績は女子高飛込15位(328.68)。女子飛板飛込24位(330.54)とwikiに記されています。また、この大会には麻生太郎元総理大臣がクレー射撃選手として参加されたことでも有名ですね。
 なお、この時の聖火リレーはちょっと変わっていて、その様子が切手のデザインにもなっています。ギリシャで聖火の光を電波信号に変え、アテネから通信衛星を使ってカナダのオタワに送られました。この信号をレーザー光線に変換し、凹面鏡で受けてふたたび採火されたのです。それゆえ切手中に聖火を持つ古代ギリシャの青年と現代のカナダのランナーとともに衛星が描かれています。

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November 24, 2015

印刷会社の特長を生かしてください

Wasyoku

 新南陽郵便局で本日発売の特殊切手「和の食文化シリーズ」第1集を見かけました。たまたま、今朝のワイドショーでも取り上げられていましたね。日本に7人しかいない切手デザイナーのおひとりとして星山理佳さんが登場されていました。わざわざ和食のミニチュアを作り、それを写真撮影して切手図案にするなど、短い時間でよくまとめてありました。
 私は郵趣家ですから、紙粘土でミニチュアを作られた等々の情報は事前に郵趣誌等で知っていましたし、テレビ画面で見て、そして実物を郵便局窓口で見て、やっぱりいい仕事をされていらっしゃるなと感動に近い感情を覚えました。その一方で、もう一歩踏み込んだ希望も脳裏をかすめました。

 製造銘版を見てください。この切手を作ったのはオランダのジョン・エンスケデ社です。

 すでに何種かの日本切手製造を請け負っている会社さんですから、特になんの違和感も感じられなかった方がほとんどでしょう。確かになんの問題もありません。そこが引っ掛かったのです。
 エンスケデ社はただの印刷会社ではありません。王立印刷所として1600年代からヨーロッパの証券類印刷を手掛けてきた伝統と技術と格式のある企業です。日本で例えますと「安土桃山時代から続いている宮大工集団」とでも表現しましょうか。日本切手だけしか興味がないとご存じないと思いますけれど、エンスケデ社が製造した切手には、精密・精巧なもの、特殊印刷技術を駆使したものなど、素晴らしい実績に溢れています。できることなら、わが日本国の切手にもそうした輝きを発揮していただきたいのです。

 郵便切手の国際入札の詳細は存じませんが、いちばん安い値段を提示したところに発注するだけではない工夫をお願いしたいです。切手の原画データを渡し、仕様書通りに作って終わり、ではあまりにも勿体ないことです。印刷会社ごとに得意がありますので、それを生かすべく膝詰めで話し合い、時には印刷会社からの提案も盛り込んだ切手を世に送り出していただきたいです。
 新年早々に日本の城シリーズが凹版切手で発行されるとか。凹版彫刻師が芸術家として認知されている歴史が長いヨーロッパには、キラ星のごとくマイスターがいらっしゃいます。日本の彫刻師さんの仕事ももちろん見てみたいのですが、せっかく国際入札をするなら世界の技にも接してみたいです。
 そうなると随意発注にならざるをえず、大人の事情でなかなか難しいことかと思います。しかし、年に1回くらいはそんな世界水準の「紙の芸術品」を見てみたいとは思われませんか?。
 私の知らない超絶技術が盛り込まれている「和の食文化シリーズ」第1集かもしれません。それでもオフセット6色印刷なら、なにもエンスケデ社でなくても出来たのではないでしょうか?。

 三ツ星レストランに行けばそれはそれは美味しい料理を食べることができるでしょう。しかし、せっかく行ったのにそこでラーメン・ギョーザ定食を食べたいとは誰も思わないはずです。

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November 23, 2015

日本の3Dアイテム

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【3D印刷の始まり】
 日本における3D印刷(立体印刷、ステレオ印刷、レンティキュラー印刷など)の始まりはきちんとわかっています。今も存続している晃和ディスプレイさんが技術開発し、1960年(昭35)に凸版印刷さんと業務提携され、ポストカードを作られたのが出発点です。
 先日、eBayで上図を入手しました。切手も消印もありませんけれど、書き込みに29.IX.62とあるおかげでクリスマスカードとして封筒に納めて送られたものらしいと推定できます。文面が読めないので何語だろうかと悩んでいましたらセラーはブルガリアの方でした。1962年は比較的に早い時期でもあり、もうその頃には全世界に向けて送り出されていたのかとちょっとびっくりです。販売はアメリカの会社だけれどMade in JAPANのインプリントがあるカードも多く、海外からの受注も多かったのだろうと察せられます。今で言うトレンド商品として大ヒットしたものではないでしょうか。
 自分自身が1961年の生まれで、物心ついた頃には既に世の中に存在していたため、黎明期の記憶がないのはやむをえないとはいえちょっぴり残念です。

2015112302【日本郵便最初の発行】
 日本郵便が発行した最初の3D印刷商品は、2007年(平19)に試行販売された商品名「3Dカード」です。ラッセンのイラストレーションからカメ、シャチ、イルカの3種が採用されました。立体的に見える3D形式と動いて見えるモーション形式の2種のバージョン、計6種のセットでした。販売地域は近畿、東海支社をはじめ東京、関東、南関東支社の計333局。発行枚数は各1万枚、計6万枚。
 実物はかなり分厚くいかにも試行という感じです。「はがき」の呼称は一切使われず「カード」とし、料額印面はなく、当時の定形第1種料金の80円切手を貼るように指示してあります。

 郵趣界では2004年にニュージーランドが発行したアテネオリンピック記念切手4種のインフォメーションでレンティキュラー切手(Lenticular Stamps)と呼んだのが初めてで、同郵政は「アクション・リプレイ切手」と名付けていました。製造はアメリカのXtreme Graphics社です。
 それ以前にも3D切手はたくさんありましたが、カメラを使った光学的手法で作られていたために変化する画像は2つまででした。それがIT技術によるデジタル製版により、5種以上の画像によるモーション表現も可能になりました。それゆえ、私個人はデジタル製造の券種のみ「レンティキュラー」と呼び、それ以前とは区別しています。

 日本のラッセンのそれもデジタル製造です。しかし、当時の日本郵便の報道発表には「レンティキュラー」の語はまったく使われていません。当時はまだ馴染みのない言葉だったので、意識的に避けられたのではないかと思います。

【日本郵便発行の3Dカード】
 その後、主に支社レベルで各種3Dカードの発行が認められます。自分が把握しているのは以下の通りです。リストは郵便窓口で販売されたもののみです。なお、※印以外はいずれも料額印面はありません。

・20100806:大仙市大曲花火競技大会100周年(2種)/東北支社
・20130723:伊達ご家紋(1種)/東北支社
・20140106:恐竜(6種)/北陸支社
・20141030:「アナと雪の女王」お年玉付き3D年賀はがき(4種)※
・20141225:ドクターイエロー(3種)/東海支社
・20150113:ハローキティー(6種)/近畿支社
・20150306:北陸新幹線(2種)/北陸支社
・20151029:「スター・ウォーズ」お年玉付き3D年賀はがき(2種)※
       「ディズニーツムツム」お年玉付き3D年賀はがき(2種)※

 どこまでを収集対象とするかは各自でご判断ください。私は料額印面があるもののみと決めています。それは上記リストの※印がある2件のみになります。その報道発表を以下に貼っておきます。

【「アナと雪の女王」お年玉付き3D年賀はがき】

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【「スター・ウォーズ」「ディズニーツムツム」お年玉付き3D年賀はがき】

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【最初の郵趣家私家版は荒牧裕一さん作】
 全国切手展JAPEXが今年50回を迎えるにあたり、変形切手収集の第一人者である荒牧裕一さんがフレーム切手で3D切手を作られました。第1回が開催された1966年の国際文通週間切手の「隅田川関屋の里」と、2015年の同「吉原 東富士」の2種が交互に見えるという労作です。個人で3D切手を作られたとは畏れいります。
 偶然ではありますが、消印が押された10月31日こそ、宛名の防府市のアパートを退去したまさにラストデーでもあります。そんな個人的なメモリアルも忘れがたく、あえて掲載することにいたしました。

詳しくは荒牧さんのブログへ

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November 11, 2015

印象操作

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 ロシアほどの国ですからそれとわかってて、わざとやってるのでしょう。

 図は2015年8月28日に発行した「北朝鮮抗日戦争勝利70年」記念切手です。図案は平壌の凱旋門です。
 わかる人は一目であれ?ですよね。これ、金日成の生誕70年を記念して1982年4月15日に建てられたものです。そりゃまあ大きな括りで言えば抗日戦関係と言えなくもないでしょうが、どうでしょうね、嘘とは言いませんが微妙な印象操作であることは明らか。ロシア郵政の報道発表文は以下の通りです。

---↓---

 The liberation of Korea from colonial domination of Japan was made possible by the offensive of the Soviet troops in August 1945. The Manchurian Strategic Offensive Operation was started August 9, 1945. It has led to the complete defeat of the Japanese Kwantung Army and the rapid liberation of the North-East China and North Korea.
 August 15 it is celebrated annually a festival of the Independence Day of Korea or a festival “Revival of the Fatherland”, as it calls by the residents.
 The stamp depicts the Arc de Triomphe in Pyongyang, symbolizing the victory in the fight against Japanese occupation.

(翻訳)
 朝鮮の日本の植民地支配からの解放は1945年8月にソ連軍隊の攻撃によって可能になりました。 満州の戦略的な攻撃作戦は1945年8月9日に始まりました。 それは日本関東軍の完敗と東北中国と北朝鮮の迅速な解放に至りました。8月15日は「祖国復活」の独立記念日です。切手は平壌の凱旋門を表します。それは抗日戦勝利を象徴しています。

---↑---

 北朝鮮との共同発行とのことですが、北朝鮮側の図案はまだ目にしていません。北朝鮮はどんな説明をするのか注目です。

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November 08, 2015

日本も切手代理発行会社が必要

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 マーシャル諸島は2011年から毎年1回、第2次世界大戦終結70年のテーマで記念切手を発行しています。2011年は1941年の出来事を、翌2012年は1942年を、といった具合に1年ずつ10テーマを選んでいて、今年2015年は最終年の1945年を取り上げています(上図)。5年がかりで計100種にもなるロングセットです。

2015110802 欧州戦線も含まれていますから、日本だけを取り上げているわけではないとはいえ、正直、図案を見ていると気分の良いものではありませんな。明らかに連合軍寄りのイラストでカチンときます。そもそも日本の場合は大東亜戦争であって第2次世界大戦という括り自体が不適切です。

 マーシャル諸島も自力で記念切手を発行できるような国力はありません。他の発展途上国同様、対価を得る目的で国の名義を貸して切手発行業務を代理発行会社(エージェント)に委託しています。マーシャル諸島はずっとアメリカのエージェントに頼りきりです。ゆえにどうしてもアメリカ寄りのデザインにならざるをえません。
 かつては日本にもエージェントはあったのですが、なにぶんにも舞台裏の仕事であり、収集家からは裏稼業のようにも思われていたせいで現在は存在しません。それは一見すると健全で望ましいことのように思われがちですが、私見ではむしろ悪い方へと進んでいるように思います。エージェントは基本的にノンポリで、国力の豊かな「買ってくれるお客さんが多い国」目当ての媚びたデザインを仕掛けます。アメリカはもとより今は支那向けのデザインが横溢しています。いずれ支那朝鮮の宣伝戦に迎合した切手が出るのではないかと非常に危惧しています。実際にはなかったことが明らかな「南京大虐殺」、先ごろ公式に捏造と認められた「従軍慰安婦」など、売れるとなったらたやすく便乗することでしょう。
 それを阻止するために、国益を守るためにも日本のエージェントは必要です。日本人が虐殺された「通州事件」や、韓国軍がベトナムで行った非道な虐殺およびライダイハン問題等も切手にして全世界に流通させるべきです。

 表題のマーシャル諸島の連刷シートから米海兵隊による硫黄島の摺鉢山制圧(硫黄島の星条旗)、米海兵隊の沖縄上陸、日本への原爆投下(トルーマン大統領とキノコ雲)の3種の拡大図も示します。これを見て何も感じない日本人は日本人ではありませんね。

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