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August 02, 2015

簡易郵便局LOVE

2015080201

 Facebookに「簡易郵便局LOVE」という公開グループを作っています。郵便局消印を集める人は多いけれど、それは特に簡易局に特化しての集まりです。なぜ簡易局なのかといぶかしむ向きもあることでしょう。その理由がわかりやすい例として、去る7月31日に訪問した下関市の前田簡易郵便局でのお話をしましょう。

 簡易局では消印を押してもらうだけでなく受託者についてもお尋ねしています。前田局は2013年(平25)4月1日付で一時閉鎖になり、今年2015年(平27)6月1日付で業務変更・再開したばかりということも事前に把握していたからです。局長さん(女性)の口からは簡易局ならではの地域とのつながりが切々と語られたのでした。
 もとはここに会社があり、同じ建物の一隅に簡易局があったのですが、その会社さんが移転することになったために自然に一時閉鎖になりました。国道9号線から600mほども山に入ったその場所は、由緒ある山陽道沿線なのですが、それも今は昔、現在はただの細い農道にしか見えません。じきに農協さんも出て行かれ、ついに金融機関の空白地帯となってしまいました。

2015080202(↑一時閉鎖時の頃のストリートビュー画像)

 ところが、一時閉鎖になった後も明りがついていると近所の住民たちが自然に集まってきたそうです。藩政時代から使われていた山陽道の辻ですから、もともと地理的に重要な場所なのです。そこで住民の皆さんから寄せられたのは郵便局を再開して欲しいとの熱烈なエールでした。最も近いのが長府郵便局で、その次となると唐戸の方にまで行かないと郵便局がないのは非常に困るのだと。ついには業務再開の要望書まで出され、それから認可が下りるまで1年以上もかかってしまったということでした。まさに生活インフラとしての郵便局です。

2015080203(↑訪問した7月31日の写真)

 7月31日はまた特別な日でもありました。翌8月1日からゆうパック料金が値上げされるために現行料金のラストデーでした。記念の最終便を差し出すために6通ほど事前に用意していました。冒頭は自分宛に差し出したその実逓便画像です。
 簡易局では全種は揃っていないだろうと思い、切手もあらかじめ貼って持ち込んだのでした。ところが「(普通切手は)全種類用意していますよ。近所の会社の人も利用されるので収入印紙もこれだけあります」とわざわざ引き出しを出して見せてくださいました。昨今の特殊切手もすべて用意していますとのこと。
 実は簡易局は業務を委託しているだけなので、切手も配給ではなく受託者さん個人が自腹で切手を購入して在庫しておられるのです。一般の方はもちろんのこと、我々郵趣家でもこのことをご存じない方が多いと思います。経営的にいかに厳しいかお察しください。
 その意気に感じて当日の朝に届いたばかりの郵趣誌8月号を差し上げました。自分も記事を担当しているので自己紹介には最適だと思ったからですが、すると局長さん、読んだことはないけれど郵趣誌の存在は知っていると仰るではありませんか。ネットで見ていて、いったいどこで買えるのかねえ〜なんて話をしていたのよ〜、と。特殊切手をできるだけ揃えているのも切手を買って手紙を出してもらいたい、郵便を利用してもらいたいからとのことでした。
 地域の保険・貯金(金融)機関として、そして郵便・手紙文化の担い手として、志の高い簡易郵便局(長)さんが多いことをここでも実感したのでした。

 Facebookの簡易郵便局LOVEについて、私はこのような説明文を掲げています。

—↓—
 1871年(明治4年)、日本で官営郵便制度が始まったその時、財政が逼迫していた明治政府は、全国各地の名士や地主などに土地と建物を無償提供させて郵便業務を委託しました。委託されること自体が名誉であるとの理解から、全国に郵便網を普及させることに成功しました。これが三等郵便局であり後の特定郵便局です。
 時は流れて136年後の2007年(平成19年)、郵政民営化によって特定郵便局は普通郵便局とともに廃止され、日本郵便が直接管理する「郵便局」として統一されました。
 しかし、郵政民営化以前から存在した簡易郵便局が今もそのまま存続しています。郵便局の窓口業務を地方公共団体や組合、個人等に委託していたもので、現在は日本郵便から委託された事業所を指します。受託者の高い社会貢献意識あってこその簡易郵便局は、ある意味、郵便創業当時の使命感を今に伝えている存在と言えるのではないでしょうか。
 ところが受託者の事情により、突如として一時閉鎖や廃止されたりは珍しいことではありません。いつまで存続するかわからないその儚さとともに、歴史ある局舎がそのまま残されている意義と郷愁も、等しく私たち郵便愛好者の心を掴みます。
 そんな簡易郵便局LOVEなわたしたちのためのグループです。簡易郵便局に関するあらゆるLOVEを語り合いましょう。

—↑—

 切手・はがき類を買うだけでなく郵便物を、それもできれば特殊取扱便を差し出せばそれが簡易局さんの手数料収入になります。そしてFacebookの愛好グループにもぜひご参加ください。みんなで簡易郵便局を応援しようではありませんか。

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