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February 14, 2015

音楽著作権と郵趣

2015021401 HYPER Philatelistブログではこれまでもさまざまな著作権について採り上げてきました(文末の関連リンクを参照ください)。今日はその中でも音楽著作権について触れたいと思います。
 音楽著作権表示がなされた最初の日本切手は、皆さんよくご存知の「日本の歌シリーズ」です。昭和54年8月24日、第1集の「荒城の月」「夕やけこやけ」が発行された段階から印面に楽譜の一部が、シート耳紙上には許諾番号が表示されています。これは最後の第9集(昭和56年3月10日)まで踏襲されています。日本最初の本格的な音楽切手にして著作権関連切手でもあるという重要な側面を持っています。
 これは偶然ではなく、郵政省に対して日本の歌シリーズ切手発行運動を展開したのが日本郵趣協会音楽切手部会だったからです。部会の世話人であった故鈴木正康さんはご本人が音楽家(ピアニスト)でもあり、郵政との会議の中で著作権表示を強くお願いされました。鈴木さんはまた当時のスタンプショウの名物委員長でもあられ、私も一委員として同委員会に参加していたご縁で、ご存命中にこの話を直接伺いました。
(ビジュアル日本切手カタログVol.1のP.174も参照ください)

 その歴史を踏まえて下の55.5.5ぞろ目印をご覧ください。日本の歌シリーズが始まった翌年です。田中幹久さん(大阪市)からご恵送いただいたもので、東大阪市内郵便局が共同で製作したタトウ(押印台紙)です。もうおわかりですね、タトウに「こいのぼり」の楽譜が印刷されている点が重要です。♪甍の波の〜、の歌の方で、著作権が消滅している文部省唱歌です。
 一般的に55.5.5消印・タトウは一時的な流行り物扱いで、切手屋さんも雑品扱いになっていることが多いです。だからこそ丹念に見ている私に言わせれば、こどもの日ゆえに鯉幟イラスト入りは多いけれども、♪屋根より高い〜の方の歌も含め、楽譜入りは本当に見ません。ただのぞろ目消印ではなく、見方を変えて音楽著作権関連アイテムとしてもリサーチする余地はあると思います。

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 日本の歌シリーズ以外はないかと探し続けた末に発見した、著作権表示がなされている最古の郵趣品が下図です。昭和55年4月23日の第47回逓信記念日、東京中央郵便局の第28代一日局長に藤山一郎氏をお迎えした時のはがき大の押印台紙です。氏の代表作「青い山脈」の歌詞と著作権許諾番号等一式がきちんと表示されています。ふみの日小型印用ですね。
 昭和55年以前の例はないかと、今も心密かに「雑品」を見続けている私です。今では小型印にもゆるキャラのコピーライトがしっかり表示されるようになりました。時代はすっかり変わりましたね。

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