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December 24, 2014

エドワード・ガントレットさんを知っていますか?

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2014122402 秋吉台科学博物館に一歩踏み込むと3人の胸像が置かれています。いずれも秋吉台・秋芳洞の研究・開発に貢献した人物です。向かって左端にひとりだけイギリス人の像があります。主の名はエドワード・ガントレット。1868年(明元)にイギリスのウェールズ州で生まれ、1890年(明23)に来日し、英語やラテン語の教師として働きました。その彼が山口高等商業学校(今の山口大学)に英語教師として赴任してきたのは1907年(明40)、39歳の時でした。

 秋芳洞の学術調査を初めて行った人物の一人がこのエドワードさんです。来山翌年の1908年(明41)には山口高商の学生さんたちを引き連れて秋芳洞の探検に乗り出しました。彼の妻の恒(つね)さんの手記によると、エドワードさんは自分の体にロープを巻きつけて洞内奥深くまで探検されました。その時の「秋吉台山洞穴略図」は今も県立山口図書館で大切に保管されています。

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 また、1909年(明42)にはイギリスのヨークシャ・ランバーズクラブ会誌に秋芳洞の記事を美しい絵や測図とともに紹介されました。それが初めて秋芳洞を世界に紹介することになりました。さらに長門峡の紹介も行うなど、わが山口県民には忘れ得ぬ大恩人であります。このことから、くだんの胸像が設置されているわけですが、その人となりが忘れられがちなのはたいへん残念なことです。

 山口に住まわれていたのは1916年(大5)までの9年間です。その間に差し出された実逓カバー(実際に郵便で運ばれた郵便物、封筒のこと)を運良く入手することができました。明治44年(1911)4月25日に山口郵便局で差し出され、4月26日に神戸から船便でアメリカのクリーブランドまで送られた国際書留郵便物です。
 さらに封筒の表裏に”EDWARD GAUNTLET / YAMAGUCHI”等の表示があるのは当時の名士の習慣で、名入りの自分専用封筒や便せんをあつらえていたものです。このことが差出人を特定する有力な証拠のひとつともなっています。

 エドワードさんの功績は多方面に及んでいます。宣教師の資格を持っていたことから日本の教会におけるパイプオルガン演奏の普及にも貢献されました。しかも妻の恒さんの実の弟があの大音楽家・山田耕筰で、直接彼に西洋音楽を指導されました。ゆえに広義の音楽関係アイテムであるとも言えます。さらにエスペラントの普及や、英語教育では岡山大学、金沢大学、一橋大学での功績も多大なものがあります。

 2014年12月24日、裏付け調査のために秋吉台科学博物館に直接伺ってきました。そこではより詳しいご説明をいただきました。特にエドワードさんは上記の他にも多彩なご趣味があり、下図のような装飾文字も多数残されていること。そして子孫の方が今も山口市にご健在であることもご教示いただきました。改めて御礼申しげます。

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参考:秋吉台・秋芳洞の人物史4「エドワード・ガントレット」
   秋吉台科学博物館(昭和60年3月25日発行)

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