« 西郷どんお面メール | Main | えっ?、史上初の女子サッカー選手図案?! »

October 16, 2012

貴重なさいべりや丸の船内印

Siberiamaru01

 進駐軍郵便の研究でご厚誼をいただいている山口市阿知須の中川進さんから画像とともに以下のようなメールをいただきました。
 『親族の先祖に阿知須で明治時代末に生まれ育った従兄弟同士がいて、従弟は家業を継ぎ、従兄は日本郵船に就職し客船サイベリア丸に乗務しました。これは従兄が北米航路でシアトル入港前の1930(昭和5)年1月1日に船内郵便局から阿知須の従弟に宛てた年賀状です。「郵趣」6月号特集の「豪華客船の郵便」ではこのサイベリア丸実逓便は紹介されていません。』

 本件をfacebookの郵趣資料室で質問を上げましたら井上和幸さんから詳しいご説明をいただきました。どうもありがとうございました。後学のためにブログにも再記します。
(以下、説明文)
 まずはさいべりや丸 Siberia Maruの概略から。ニューポート・ニューズ造船所の第32番船として1901(明34).10.19に進水、翌1902年竣工、1903.3.11太平洋航路に就航したアメリカのパシフィック・メイルPacific Mail Steamship(PM)社の客船です。
 同社が太平洋航路から撤退したのに伴い、1916(大5).3.31香港で座礁し失われた地洋丸の代船として、5.27姉妹船コーレアと同時に東洋汽船が購入しました。その後、さいべりや丸と改名され、1916(大5).6.12三菱長崎造船所で改装工事を行い、北米航路・桑港線に就航しましたが、1926.4.19(大15)合併に伴い日本郵船(東京)に移籍しました。
 船内局は1929(昭4).11.30 設置(鳴美「船内郵便とパクボー印」他)されたものの、翌1930(昭5) .8.22 には閉局してしまいます。船の老朽化のため就航できなくなったようです。そして最終的に1935(昭10).1.26売却、解体されました。
 よって船内印はC欄のみでしょう。データは鳴美「船内郵便とパクボー印」(2005年)にも掲載がありませんが、スターオークション9号のロット44に風景6銭赤単貼私葉 紫櫛/SIBERIA-MARU 23.7.30 I.J.SEAPOST→NY(着印有)(図はカタログ図版より)が出品されており、75,000円で落札されています。短期使用例なのでかなり珍しいようです。

◆その他の例としては、ブログ「船の絵葉書とカバーの収集」に実例が掲載されています。
 http://blogs.yahoo.co.jp/itanabe22/50366412.html

◆実逓の他に官白もあります(12月のスターオークションに掲載予定)。
 ちなみに船自体については英語ですが、次のサイトに詳しいです。
 http://www.atlantictransportline.us/content/48Siberia.htm

(以上です)
Siberiamaru02

|

« 西郷どんお面メール | Main | えっ?、史上初の女子サッカー選手図案?! »