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September 26, 2012

洞爺丸の遭難

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 9月26日は日本史上ふたつの大きな災害が起きています。1954年(昭29)に洞爺丸が遭難し、1959年(昭34)は伊勢湾台風が上陸しています。今日はその中でも前者についてご紹介します。

 今の営業マンの方はご存知でしょうか、公衆電話が普及する以前の昭和40年代までは、郵便と電報ぐらいしか連絡手段がなかったことを。営業に行く前に「○月○日に伺います」という訪問予告はがきを取引先に送ります。鉄道に乗って面談した後、急ぎの用件でなければまたはがきに用件を記して会社に報告。営業マンは帰社することなく、そのまま数週間にわたって次々とお客さんのもとを訪ねて商談を進めていきました。鉄道と郵便は当時のビジネスマンにとってもっとも身近なインフラでありました。
 そんな営業はがきが今も残されています。それらを収集・研究するだけでも経済史の一断面をひもとくことができると思います。ここに示したはがきもそのひとつです。表面にはっきり「廿九年一月廿七日 洞爺丸船内にて」と書いてあります。津軽海峡を渡海中の船内で札幌市の本社宛に用件を書いて洞爺丸船内の郵便ポストに投函したものです。消印は「青森函館間29.1.27下三」。これは一般に鉄道郵便印と呼ばれるもので青森駅と函館駅を結ぶ鉄道郵便車内で使われた消印です。青函連絡船は当時の国鉄が運営していたのでこの消印がそのまま使われたのですね。下三というのは下りの第3便という意味です。

 それからわずか8ヶ月後に洞爺丸の遭難事故が発生します。海中から回収された船内搭載郵便物が補修・乾燥されて無事に届けられた郵便物もわずかながら存在します。さすがに自分は所持していませんが、しかるべき郵便関係の博物館に所蔵されていることは存じ上げています。ものがものだけに滅多に一般公開されません。当然ですね、遺族の方々もまだ多くがご存命でありましょうから。自分はこのはがきで良しとしています。

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