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August 24, 2012

外交文書を書留郵便で送る?

 読売新聞さんが奇妙なニュースを伝えています。一部を引用させていただきます。

<その1>
 韓国の聯合ニュース(電子版)は23日夜、李明博韓国大統領の竹島上陸や天皇陛下への謝罪要求に遺憾の意を表明した野田首相の親書について、日本側が返送受け取りを拒否したことから、書留郵便での送付措置が取られたと報じた。
 聯合電は郵便がどこから送られたかなど詳しい経緯に触れていないが、東京の在日韓国大使館が外務省宛てに送付したとみられる。
 聯合電によると、この日、韓国大使館の参事官が外務省を訪れて親書を手渡そうとしたが、外務省側は大使館車両の正門通過を許可せず、参事官の面談要請も拒否したという。韓国政府当局者は「(日本の)外務省の正門を(韓国の外交官が)通れなかった」としたうえで、「やむを得ず、書留郵便を通じて、野田首相の親書を外務省に発送した」と明らかにした。
(2012年8月23日19時08分  読売新聞)

<その2>
 外務省は23日、野田首相が韓国の李明博大統領宛てに送った親書を、在京韓国大使館員が返しに来たのに対し、受け取りを拒否した。
 韓国側は同日夕、書留郵便で外務省に送付したが、日本政府は受け取らない方針だ。李大統領の島根県・竹島への上陸に端を発する日韓両国の応酬は、激しさを増している。
 日韓両政府関係者の話を総合すると、在京韓国大使館の参事官が23日夕、外務省を訪れて親書を返そうとした。しかし、外務省は「面会の約束がない」として門前で制止し、省内への立ち入りを認めなかった。韓国側は事前に面会の打診をしたものの、外務省は「外交儀礼上、あり得ない行為だ」(幹部)と指摘した上で、面会を拒否したという。
(2012年8月23日21時03分  読売新聞)

 外交官が直接出向いて手渡す外交書簡については以前、ブログで山口県が生んだ8人の宰相展という記事を書き、その中でキッシンジャー補佐官が佐藤栄作首相に送った実物例をレポートしています(参照記事)。ニュースでもあるように外交官が直接受け渡すこと自体に意味があるわけで、受け取らないからと言って郵送ってのはどうよ?。日本の外務省も「受け取り拒否」という正式の制度があることはご存知でしょうから、結局、日本郵便が韓国大使館に差し戻すことになります。
 しかし、こんなわかり切ったことで時間を費やすのはムダですね。韓国の対応は外交儀礼上ありえない礼を失したものなのは明らか。韓国はきちんと受領し交渉のテーブルにつくことが第一です。

 さて、ここに一通の郵便物があります。ソ連に併合される前のラトビアの首都リガから1932年(昭7)7月3日に送り出された書留郵便物で宛先はアメリカ、それもホワイトハウスの31代アメリカ大統領フーバーあてです。裏面の差出人を見ただけでは外交官なのか、あるいはそうではない個人的な親書なのかの区別が判然としません。手紙文も残されておらず、手がかりは皆無と言えましょう。しかし、それが幸運だったのかもしれません。素性も内容もわからないからこそ郵趣市場に出回り、遠く極東の地ニッポンの私のところにまでやってきてくれたのではないかと思うのです。
 実はフーバー宛のカバーは少なからず出回っています。次の32代大統領フランクリン・ルーズベルトは郵趣家で有名で、そのコレクションは以前にブログで記しましたように、カバー類の裏面にその旨を示すゴム印が押されています(参照記事)。氏の死後にコレクションの売り立てを行ったハーマー商会の手によるものです。これにはその印が無いので死後処分のアイテムではないでしょう。となるとフーバーあてカバーはルーズベルト存命中(=大統領在任中)かそれ以前に外部にもたらされたものの可能性が高いです。さて、それが可能なのはいったい誰でしょうか?。

2012082301

<消印データ>
Riga 1932.7.6
→New York 1932.7.15
→Washington D.C. 1932.7.16

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