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May 19, 2012

フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー

2012051901 名前だけで圧倒されるというのも珍しいですね。なにこの早口言葉みたいなクドい名前は? ふ、ふりーらんす、らいたー? ってなもんです。世界にふたつとなさそうな個性的過ぎる名前の人物というのは、人様のことは言えないのですが、たいてい変人です。このフンデルトヴァッサーさんもまさにそれで、画家、建築家であって思想家で、と列記しただけで変人以外のなにものでもありませんね。そう、そして紛れもない天才です。

 フンデルトヴァッサーの芸術は晩年に至るほど自然との共生を強く意識されます。図版はいずれも2000年に開催されたドイツ・ハノーバー万国博の記念切手3種を貼ったマキシマムカードです(リヒテンシュタイン・2000年発行)。特に左の写真はウィーンのフンデルトヴァッサー・ハウスと呼ばれる有名な集合住宅です。氏が手掛けた最初の建築物でその実態は市営住宅です。細胞を連想させる有機的な建築形態に覆いかぶさるように繁茂した植物。むしろ植物の中に建築が取り込まれているようです。そこに貼られた記念切手とのハーモニーを好ましく思います。
 若い時代は、タダでもいらないと散々に言われ通したと、ご自身が述懐しているのもさもありなんと思わせる作風。気持ち悪いと感じられる向きもありましょう。都会的な調和性はなくむしろ土着的。優れた絵画作品につきものの色彩とフォルムのハーモニーさえ呪詛のように思えます。見慣れてくると鑑賞している私たちも言葉を発しなくなります。いつしか、その絵画表現をただひたすら感じれば良いことにはたと気付きます。ぜひ皆さんも感じてください。そして彼の名前も覚えていってください。フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーです。

2012051902

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