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January 2012

January 30, 2012

郵便を出そう(7)

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 東京都内の気になるスポットを奥さんと仲良く巡ってきた谷之口勇くんから届きました。博物館、美術館から民間のレジャー施設などに至るまで、官民を問わず記念スタンプがあれば、それと郵便印とコラボレーションした郵趣記念品作りも面白いのではないかと提案させていただいた矢先にさっそく実行のようです。長谷川町子美術館に最寄り局の世田谷桜新町局の消印です。
 野暮は承知で、切手もサザエ、カツオ、ワカメそれとフネ(これは本人談、ちょっと苦しい)それにサザエさんシールも。これ、なかなかいいんじゃないですか。郵趣的な予備知識もほぼ不要でわかりやすい。同館で何かイベントがある時に応用できそうです。
 そんな谷之口くんが郵趣誌2012年2月号から「一番切手に魅せられて・・・」という新連載をスタートさせました。そちらもぜひご覧ください。

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January 29, 2012

ファンタスティック・スタンプクラブ(FSC)結成1周年

 ファンタスティック・スタンプクラブ(FSC)をスタートさせてちょうど一年になります。

 昨年は発会式、スタンプショウ特別例会、JAPEX特別例会の3回の例会を開催しました。今年もスタンプショウとJAPEXはやります。本来なら昨日・今日にかけて防府でやろうかとも思いましたが、いかんせん地の利が問題。発足式のようなご祝儀気分もないでしょうし、ということで見送りました。

 さらに大きく扱われていませんがサマーペックスは昨年が最後で、今年からもう開催されません。7月の第5土曜日(28日)であれば時期バランスもいいし、PR期間もたっぷりあるのでやるならそこかなと思案中。ただ、JPS普及委員会がサマペの代替行事を企画しているということもあり、そこでの特講を受け持ってもいいよという話もしてあるので、それが決まれば日程自体から見直さなくてはなりません。

 簡単にまとめますと、全国切手展での特別例会以外に、時期も含めて山口県防府市で年1〜2回の開催に郵趣家の皆さんが参加していいよという気分がありましょうか?とお聞きしたいのです。自分は住んでいる身なのでどうしても客観視できないのであります。例会ですからせめて10人は集らないと成り立ちません。忌憚のないご意見を伺いたいのであります。
 いつものように左欄の「メール送信」をクリックしていただいてご要望をお聞かせいただけるとたいへん幸せます。

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January 28, 2012

乳ガン治療・ピンクリボン運動切手

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 2005年9月29日、ハンガリーが「乳ガン治療」と題する切手を発行しました(上図左)。郵便料金90Ft(フォリント)に寄附金が50Ft加算されて販売価格は140Ft。寄附金額の大きさもさることながら、多くの切手収集家はそのデザインにいぶかしげな印象を抱きました。それは1998年にアメリカが発行した「乳ガン研究」切手とそっくりだったからでした(上図右)。発行年が7年も空いていて通常の共同発行としては不自然だし、これはハンガリーがアメリカの真似をしたのだろうと皆が疑いました。しかし、ハンガリー郵政の報道発表文により、一人の医師の熱意が実現した第一歩だったことを私たちは知ることとなりました。

2012012802 もともと、アメリカの乳ガン研究切手の発行を実現させたのはカリフォルニア州のサクラメント乳ガン外科センター教授の外科医Balazs Bodai氏でした。切手の持つメディア性に着目した氏は、さらに全世界に向けて"Fight against breast cancer”(乳ガンと戦おう)のメッセージを伝えるため、ホイットニー・シャーマン氏(Whitney Sherman)デザインの同一図案切手をアメリカ以外の世界各国でも発行しようという活動を続けていたのです。氏の生まれ故郷がハンガリーだったおかげで、まず同国での発行が実現したというのが真相でした。ハンガリー切手1枚あたり50Ftがハンガリー乳ガン研究所(Hungarian breast cancer research)への寄附金に供せられました。

2012012803 ハンガリーでの採用が突破口を開いたのでしょう、その後は少しずつ賛同国・地域が増えてきています。私が把握しているだけで下記の12ヶ国になります。中でも特筆すべきはケニアです。元のイラストレーションはガンとの戦いを象徴する狩りと戦いの女神を描いたものですが、ケニアはアフリカの黒人女性像に描き変えています。さらにフランスなど共通図案を選択しなかった国を含めればまさに全世界的な規模と言っていいと思います。

・乳ガン研究(アメリカ1998)
・乳ガン治療(ハンガリー2005)
・同上(ベリーズ2006)
・乳ガン撲滅(ケニア2007)
・乳ガン研究(ガンビア2007)小型シート
・同上(グレナダ2007)小型シート
・同上(ミクロネシア2007)小型シート
・乳ガン撲滅(コソボ共和国2008)
・同上(マケドニア2009)
・同上(ヨルダン2009)
・ピンクリボン運動(乳ガン撲滅)/(オーストリア2011)
・乳ガン撲滅(スロバキア2013)
※記念名は発行時の郵趣誌での記述に従いました。

 なお、最初のアメリカ切手には額面数字はなく「First Class」とのみ表示されています。いわゆる無額面切手とか郵便等級表示切手と呼ばれる券種です。発行当初は第1種郵便料金32cに寄附金8cの計40cで販売されました。ちょっと意外ですがこれがアメリカ最初の寄附金付き切手(First Semi-postal stamps)になりました。その後の郵便料金値上げにも関わらず無額面切手の長所を生かして同一図案で発行が継続されています。
 2011年12月23日、オバマ大統領は2015年12月31日まで販売を延長する公法No.112-80に署名しました。現在は郵便料金44cに寄附金11c加算の55cで販売されています。

(椙山注:20141011追記)

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January 23, 2012

青雲の志

2012012302 切手収集の仲間に聴覚障害者の国際展メダリストがいます。たまたま郵趣の師匠(故人)が同じだった縁で親しくなりました。彼のテーマはハンガリーのインフレ。大戦後のドイツのインフレは教科書にも載っているくらいですからよくご存知でしょうが、実はハンガリーもハイパーインフレに見舞われています。史上最高額面の50京ペンゴ切手の発行がそれを証明しています(図参照)。
 その彼がインフレ切手の世界的権威にして国際展審査員の方と面識ができました。彼自らがある国際展に出品し、かつ自分自身も開催国まで行った成果です。その審査員氏の著書を入手した彼は、300ページ近い原著(英文)の完全邦訳に挑戦中とのこと。OCRソフトと翻訳ソフトを駆使するとは言え、日常の英会話ではないので相当手を入れないとまともな日本語にはならないことを私もよく知っています。翻訳の意味がわからない部分は、それは自分の理解が不十分であることの証拠だし、著者に直接質問できるチャンスを生かさない手はないと言う。何というポジティブ・シンキング!。
 彼は生まれつきの聴覚障害者ですから「障害」という用語を必要以上に書くこと自体失礼にあたるのではないかと私などは思うのですが、しかし、外国語の翻訳は本当にむつかしい。彼自身が言うように言葉の「音」抜きの視覚のみで英語を修学するのは大変だったそうです。その彼が一念発起して取り組んでいるのですからまさに脱帽としか言いようがありません。
 パソコンごときでさえ食わず嫌いで時代に取り残されてしまった(「取り残されつつある時代」はとっくに終わりました)ベテラン郵趣家と呼ばれる大多数の人々よ、彼を見て自らの青雲の志高かりし時代を思い出そうではないか。私のブログの記事を見て単純に反発している暇などないはず。今すぐに学びを始めるべき。

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ニュージーランド郵政のオマケが豪華

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 日本ではお年玉つき年賀はがきの当選番号が決まり、交換初日の今日、さっそく年賀小型シートを手に入れた方も多いことと思います。自分は郵政民営化に合わせて年賀状交換を辞退させていただいているので本業関係以外はまず来ませんし当然当りません。収集対象にしていないので特に感慨もありません。そもそも、普通の記念切手類の発行枚数が200〜300万枚の今、年賀小型シートの交換枚数たるや膨大なもので、世の中に溢れかえっている駄物切手中の駄物ですから実は後日の入手も難しいものではありません。

 期せずして今日、ニュージーランド郵政から上のパンフレットが届きました。同郵政は完璧な顧客管理をしていまして各個人が年間いくら切手を買ったかを把握しています。その購入金額によってポイントが付され、今のこの時期からポイント交換が始まるのです。自分は去年さほど買わなかったので146.9ポイントしか溜まってませんでした。それでもクリスマス切手5種連刷を未使用1セット、あるいはC.T.O.を2セットもらえます。これが200ポイントを超えると、一般には市販されていない小型シートが各種もらえます。

 面白い顧客サービスなのであえて大きな画像を掲げておきましょう。


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January 22, 2012

エコーはがきデータベース「広葉樹」のご案内

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 エコーはがきデータベース「広葉樹」の制作者、伊藤博幸さんから最新バージョンのご案内をいただきました。すべてのエコーはがきを網羅した壮大な内容で、なおかつ自分の知る限り切手類カタログのデジタル化に挑んだ最初期からの成果です。しかもフリー。なかなかできることではありません。
 ダウンロードしたデータをエクセルにあるいは各種データベースソフトに読み込ませることができます。これをタブレット端末に納めると切手展に、即売会に、郵趣会例会にとアクティブに家の外に持ち出すことができます。ぜひ、活用してください。もちろん、HYPER Philatelistも大プッシュしています。(以下、伊藤さんからのメールを転載)

 エコーはがきデータベース「広葉樹」の制作者、伊藤博幸です。
 長らくお待たせいたしました。1981年から2011年までに発行されたエコーはがき15,313種を収録したデータベース「広葉樹」Ver.4を、本日公開いたしました。Ver.4では、2007年から2011年までの発行分の追録と、既収録分の誤データの訂正を行いました。「広葉樹」ウェブサイトでダウンロードして、ご利用いただければ幸いです。
 今後とも「広葉樹」をご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

ITO Hiroyuki
URL http://koyoju.sakura.ne.jp/koyoju/

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January 19, 2012

今日明日は切削粉だらけ

 「切削粉」読めますか?。「せっさくふん」です。発泡スチロールを芯材にした3種の魚類の彫刻をしています。メートル超えの大きなサイズなので手磨きだけでは追いつかないためサンダーを使ってガリガリ削ってます。その切削粉もまたばんばん飛び散ります。今日はありがたいことに小雨。静電気もほとんどなく快適です。ただし、切削粉が自分に向かってくっついてくるのは防げません。全身粉だらけ。天ぷらの気持ちがよくわかる。
 明日いっぱいまでこの作業が続きます。いずれ製品としてお見せできるかもしれません。設置場所ははるか南の石垣島です。自分も見に行きたいくらいです。

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January 18, 2012

目を覚ませ、ニッポンのフィラテリストたちよ!

 寝屋川の兄貴こと須谷伸宏くんから「北陸郵趣」707号が送られてきました。彼のJAPEX'11ワンフレームクラス大銀賞受賞作品「戦前の記念・特殊葉書」が掲載されたというので私にも贈呈してくれたものです。できれば購読会員になって欲しいとも書き添えられていました。郵趣の世界ではもちろん同誌の高名はよく存じています。700号超えの会報なんて前代未聞です。
 ですが、全体に漂う時代遅れ感は一体どうしたことでしょう。北陸郵趣連盟の理事長さんも著名郵趣家であられることは重々承知していますが、新年の挨拶文を読んで、これでは有望な青年ほど寄り付かないなと直感しました。誤解のないように念押ししておきますが、何かが間違っているということではありません。いちいちが古臭くて何も輝いていない、楽しい未来像が見えないのです。

 今夜、たまたまFacebook仲間の集まりがあり、地元防府市で焼肉の宴席を囲んできました。切手の趣味とはまったく関係のないFBつながりの友達どうしです。初対面の方々もいらっしゃいますが、ふだんからFBで言葉を交わしているのでまるで旧知の仲のような気安さ。3家族が小さなお子さんを連れて来られたので大人10人の他におこちゃまたちが7人も!。お座敷はさながら運動会のような大騒ぎ。帰り際にはお店の兄ちゃんもFBをやってるというので帰宅後すぐに彼ともお友達になりました。FBにはもうその時の写真がアップされ、みんな楽しかったね、子供たちも大喜びでした、また行こうね等々の大絶賛。

 これが今の中堅と言われる30代以上の平均的な日本人のファミリーですよ。子供でさえ、否、子供だからこそかもしれませんが、宴席のお父さんお母さんをスマホのカメラ機能で撮影するなど電子機器を駆使して遊んでいます。そんな時代に「会報の印刷経費など毎年20万円以上の赤字を解消することができず」云々と書かれている誌面を見たら、たちまち「ああここは全然だめ」でしょうよ。会報を電子データのpdfにすればやすやすと解決する問題なのに、なぜ紙印刷をやめる(やめたい)のその一言がない?。次元が低過ぎる。救いようがない。
 JPSの英国切手部会にも入会していますが、もちろん会報はpdfデータで支給してもらっています。紙に印刷したいわゆる「会報」は不要なのですが、私など数名の分を「わざわざ除外する」方が手間がかかるらしいので、やむなく紙版も郵送されるのを断れないでいます。しかし、pdfデータのみ保存し、紙版を捨てているのはまったくもって資源と会費の無駄もいいところです。(JPSポーランド郵趣部会さん、JPS調布支部さん、同鹿児島支部さんも電子化してもらえませんか?)

 「切手を集めているのだから郵便を出そう」という思想と全く同じく「通信に関する趣味の郵趣をやっているのだからIT技術を使いこなすのは当然」です。パソコンがわかる・わからない、使う・使えないの話ではありません。使うのが当たり前です。学校でITを習った新卒生が社会人になった第一歩からPCを使いこなしている今はもう西暦2012年なんですよ。いい加減に目を覚ましていただきたい。

 はっきり言いましょう。このままでは「北陸郵趣」誌は過去の栄光とは裏腹に、若年層から疎まれたまま、ただ座して朽ち果てるのを待つだけです。IT技術を駆使して世界に通用する新しい地平を切り開く新進気鋭の人はいないのでしょうか?。いかに須谷くんの推薦と言えども、この程度では残念ながら私はとてもつき合う気にはなれません。

 ただ単に時代遅れであって、時代遅れであることに意味がない。


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January 15, 2012

無料配布品を発送します

 年末年始にかけて福岡のパインスタンプさん、北海道の成瀬さんなどから各種寄贈品をいただいております。今回は外国切手は一切なし、記念押印された各種官白が主力です。レターパック350をお預かりしている方々へ満杯詰めにして明日発送します。到着まで少々お待ちください。

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山口県の小型印データベース

2012011501 毎年正月2日は小中学時代の同級生とミニ同窓会をやるのが恒例行事となっています。今年も顔出ししましたら同級生(女)にいきなり「椙山くん、水道局にメール出したでしょう。あのメールを開けたのは私だよ」と不意打ちを見舞われました。まさか同級生が勤めているなんて、可能性はあるとはいえリアル関係者だとは予想もしていませんでした。はい、その通りでございまして水道局の方に教えていただかなくてはどうにも判明しないことがあったのです。それが左の「山口市上水道通水記念」小型印でした。

 小型印は郵便局で使われる通信用日附印の一種で、山口きらら博や昨年の山口国体の時にも使われた記念印の一種です(これからの使用予定はこちら)。新切手が発行された時に使われる特印、絵入りハト印の直径36mmと比べてやや小さめの直径32mmです。山口県の郵便印を収集・研究しておられる大家はすでに複数名いらっしゃるので、新参者の自分はその隙間を埋める役割で、比較的に手薄な小型印を対象にして印影集を作っているのです。とは言っても昔のような本ではなく、データベース構築ソフトのFilemaker Pro(ファイルメーカー・プロ)で作っています。下がそのモニター画面です。これをDropboxのクラウドサービスを使ってiPadにも同期させ、さまざまな切手展、切手即売会にも持参して未入手品や使用開始日データの更新等に役立てています。
 そのデータベースの名は、小型印が原則赤い印色をしていることからScarlet(スカーレット)と名付けました。

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 データベースとして活用するには検索できなくては意味がありません。そこで、図案に描かれている対象物を極力言葉で列記し、キーワード検索可能な構成にしています。がしかし、この上水道小型印は一体何を描いているのかわかりません。迷わず山口市の水道局さんに教示を願うメールを送った次第です。
 くだんの同級生によると、私の想像以上に真剣に対応してくださったようです。なにぶんにも古いことですから資料が残っていないけれど、当事者たるものがまったくわからないではよろしくない、と、写真撮影はもちろんのこと、背景の山はどこか部内検討までされたとのこと。畏れ入ります。ご返事いただいた文面と、2011年現在の施設近景・遠景写真を掲載してその御礼といたします。ありがとうございました。

『いつもお世話になっております。先日、メールでお問い合わせのありました、山口市上水道通水式記念のスタンプの図案について回答します。
 まず、建物についてですが、こちらは山口市上下水道局敷地内にあります「旧宮島水源池ポンプ室」になります。この建物は、平成10年に山口の登録有形文化財に指定されています。
 続いて、背景の山についてですが、こちらは推測になりますが、山口市大内地区にあります「象頭山(ぞうずさん)」ではないかと思います。当時の資料等が残っていないため、はっきりとしたお答えが出来なくてすみません。参考までに、現在の様子を写真に撮りましたので見ていただければと思います。(赤レンガの建物が旧宮島水源池ポンプ室、後ろに見える山が象頭山になります。)よろしくお願いいたします。』(2011.08.26)

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【お願い】
 山口県内で使われた小型印収集へのご支援をお願いするとともに、他の都道府県で使われた山口県関連の小型印もご協力いただけますと幸せます。以下がその例です。
・出身者:吉田松陰先生、乃木大将、児玉源太郎大将、狩野芳崖等
・歴 史:大内氏、毛利氏および源平合戦(壇ノ浦)、明治維新関連
・宗 教:フランシスコ・サビエル
・交 通:関釜フェリー、山陽新幹線
・産 業:石炭(宇部・美祢)、セメント(山陽小野田)、化学(徳山)

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January 12, 2012

タイアップぞろ目印

2012011201 またしても本格郵趣家から白眼視され続ける低レベル郵趣のゾロ目・連番印のお話です。コレクションは量が蓄積してくると初めて見えることがある、量そのものが意味を持ち始める、と常々書いている実例をご紹介します。
 昨年末、福岡のパインスタンプさんから寄贈された雑品類の中に混じっていたのが左です。ゾロ目印は数ありましょうが、表題の通り、別テーマとのタイアップはほとんどないのではないかと気が付きました。平成8年8月8日に合わせてふるさと切手を発行したとか、催事期間中にたまたまゾロ目日が含まれていたのでその日に押印したといった例は戦前の小型印にも散見されますし、過日ご紹介しました5月5日のこどもの日のように、ゾロ目の日自体にもともと催事がある事例を除けば、自分のコレクションの中では皆無でした。
 本例は釣りバカ日誌10(1998)のロケ地が北九州であったことにちなむものであることはすぐにわかりました。ですが、押印日に封切りしたわけでもないですし、タイアップと言ってもかなり一方的なスタンスで、はっきり言って便乗商法ですね。押印台紙(ふたつ折のタトウ)の表紙をそのまんまデザインしていて、印顆製造技術の緻密さはわかりますが、本来あるべき「1並びの日」といったテーマ表示(文言)がないのはどうでしょうか。むしろ単なる釣りバカ日誌の小型印である印象の方が強い。
 また、小型印のどこにもコピーライト表示がありません。日本最初のコピーライト表示小型印は、私の郵趣データベースでは平成10年(1998)9月12日、JPS弘前支部さんが主催された「第16回趣味の切手展」です。鉄腕アトムを主題にした関係で手塚プロダクションのコピーライトがはっきり表示されています。(下図参照)

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January 09, 2012

マリアンヌ切手7種連刷シート(無額面)

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 新年最初に届いた新切手のひとつです。フランスが2011年11月7日に発行した、マリアンヌ図案普通切手7種を納めた連刷シートです。はがきサイズくらいの適切な大きさで見た目も美しく好感が持てます。
 詳しく説明しましょう。フランスでは大統領が変わるたびに普通切手のデザインが一新されます。ただし、画題はマリアンヌ(自由の女神)と決まっています。今のサルコジ大統領になった時にも図案改正が行われ、デザイナーの名前を取って「ボジャールのマリアンヌ」と呼ばれています。同大統領が就任したのは2007年、翌2008年から発行が始まり、その時に基本料金となる3種は最初から無額面切手でした。それが2011年7月1日からすべての普通切手が無額面切手に切り替わりました。額面数字の入った旧切手と若干デザイン(トリミング)が変えられ、額面数字の代わりに行き先もしくは種別と上限重量のふたつが表示されています。ですので厳密には無額面と言うより郵便種別・等級表示切手と称します。

 無額面にすると郵便料金が値上りした時も新切手を発行する必要がありません。郵便窓口での販売価格を変えるだけで済みます。このことは単に経済的で便利なだけでなく、郵便切手の本質を表しています。額面が表示されているから有価証券だと理解してしまいますし(それもまた間違いではないものの)換金性はなく、その効力とはただ郵便を出す権利を有しているだけだということがよくわかります。
 また、無額面切手を発行できる環境整備も必要です。封筒のサイズが統一され、郵便物の区分などが自動化・省力化された先進国でないとできない制度です。封筒の縦横厚さを計りさらに重さを計って複雑な郵便料金を算出するなんてのは非効率極まりないことで、サイズさえ範囲内なら重量区分は粗くして機械処理した方がはるかに収益性が良いのです。では実際にその種類を見ていきましょう。

1番切手:紫・Monde=全世界宛書状20g以下(€0.89)
2番:薄茶・Lettre Prioritaire=国内書状50g以下(€1.00)
3番:ピンク・同上100g以下(€1.45)
4番:茶・同上250g以下(€2.40)
 ※以上4種はオフセット印刷

5番:赤・Lettre Prioritaire=国内書状20g以下(€0.60)
6番:紺・Europe=ヨーロッパ宛20g以下(€0.77)
7番:空白
8番:灰・Ecopli(エコプリ)=国内低料郵便20g以下(€0.55)
 ※以上3種は凹版印刷。シート地のマリアンヌの横顔と題字も凹版。

 最後のエコプリは会社の請求書など同一規格で大量に差し出される種類の郵便物で、配達に2〜3日遅くなることを了解したうえで値段を安く設定した業務用の制度です。日本では電気料金やクレジットカードの明細書などがそれに相当します。料金別納で大量に差し出す際に割引率が高くなるもので、実質的に類似の制度は日本にもあると考えていいでしょう。ただし、フランスが日本と違うのは、これを一事業者が一通から差し出せる点にあります。
 また、意外と知られていませんが、はがき料金を廃止した国の方が多いです。はがき自体はもちろんありますし郵便で出すこともできますが、はがきだからといって少し割り引きになっている「はがき料金」という料金体系そのものがないのです。フランスもそうなので、上のいずれかの切手を適用します。
 時期的に日本の切手商さんも輸入済で販売を開始している頃だと思います。普通切手でもこれだけ美しいということを実物でぜひ実感してください。

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January 05, 2012

訃報 大石尚子議員

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(朝日新聞より)大石尚子さん(おおいし・ひさこ=民主党参院議員)が4日、呼吸不全で死去、75歳。通夜・葬儀の日取りは未定。
 神奈川県議を経て2000年衆院選の神奈川4区で民主党から初当選し、2期務めた。05年衆院選で落選、07年の参院選比例区で次点だったが、同年12月、民主党参院議員の山本孝史氏の死去に伴い、繰り上げ当選した。
 日露戦争を描いた司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」の主人公になった軍人で連合艦隊の参謀、秋山真之の孫にあたる。教育、環境問題に関心を持ち、絵本などの著書もある。

※2007年の参院選の時の選挙はがきを所持しています。選挙印は横浜港19.7.12。現代史関係でいつか使えるかなと思ってましたが、まさかこんなに早く提示することになろうとは。コレクターには時としてこんな巡り合わせが起きます。ちょっと引きますな。

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地域の郵便史

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 動植物国宝図案から平成切手あたりの、いわゆる日本現行切手と呼ばれる分野の処分を進めていますが、やはり地元山口県、もうひとつのルーツの鹿児島県、そして在京中に住んでいた調布・狛江の郵便史料は終生手許に置くことになろうかと思います。
 日本郵政が郵政公社になり民営化されていく過程では宅配業者との競争で様々な制度が生まれては消えて行きました。今から見ると非常にわかりにくい推移を経ています。とりわけ調布・狛江は世田谷区に隣接してはいるもののいわゆる東京23区外。新制度が間に合わなかったタイムラグが郵便物上の痕跡となっていますので、こまめに記録しておかないとすぐにわからなくなってしまいます。

2012010503 それがまさに上です。今ではモーニング10(テン)と呼ばれている最初の例です。当時は翌朝郵便と名付けられていました。消印は目黒局7.3.1の時間帯12-18。基本料金80円に翌朝郵便料金330円が加算されて410円料金です。
 平成7年2月13日に始まった翌朝郵便制度ですが、実は当初は23区外は取扱範囲外でした。そのため翌朝証紙(左)が剥ぎ取られ、輪ゴムで括られた状態で届きました。結局、ただの速達便扱いです(到着印なし)。青い封筒だけに剥ぎ取り痕の白さがより痛々しい限りです。最初見た時はぎょっとしました。
 取扱範囲は順次拡大され、多摩地区が取り込まれたのは第3次拡大時の平成7年11月1日からでした。郵便局員さんが鉛筆で書き加えたと思われる郵便番号「201」が実はなにげに意味があることがおわかりでしょうか。

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January 03, 2012

郵便を出そう(6)

2012010301 昨年暮にパインスタンプさんからいただいた雑品パックには左のようなコラボ物もたくさんありました。左はなら・シルクロード博の絵入りはがきに同小型印と会場内臨時出張所のシルクロード郵便局の私印のトリプル・コラボです(昭62.4.23)。右はグラバー邸の絵はがきに長崎中央郵便局の風景印と国鉄長崎駅(当時)のDJ印ことDISCOVER JAPAN印のトリプル・コラボです(昭48.12.22)。後者のDJ印との組み合わせは比較的に多く見受けられます。
 これらは分類・定義上は郵趣品の中でも郵趣記念品もしくは郵趣関連記念品とすべきもので、一般に郵趣的価値が低いものとされています。もちろん、自分もそれに異存はありません。こういった意図的に作られたものは一般に郵趣家便とも呼ばれ、こうして雑品扱いになりがちです。しかし、そんな駄物の中から輝きを見出すのがHYPER Philatelistの本懐であります。
 この手のアイテムが散在している状態では実相が見えません。常々申し上げていますように、量が蓄積してくると突然量そのものが意味を持ち始めます。それもコレクションの持つ不思議な一面です。今の時代で言えば、住んでいる都道府県に限って鉄道の駅スタンプや道の駅スタンプを最寄り局の風景印とコラボしてコンプリートするなんてのが普通に発想できます。難読局が多い鹿児島や沖縄、北海道などは読みがわかる欧文印でというひねり技もアリだと思います。観光地が多い地方では、今また復活傾向のある「顔はめ」をカシェにするなんてのもいいんじゃないですか?。そんな普通に楽しく面白いことをこむつかしい郵趣論を振りかざして卑しめるのはどうも性に合いません。面白ければ面白いということ自体に面白いという価値があるではありませんか!。
 不当に虐げられてきたため、郵便印以外の私製スタンプは、申し訳なさげにはがき裏面などにひっそりと押されることが多いように思います。下のふたつの私印もはがき表面に押されていれば、鹿児島にゆかりのある人たちはさぞかしおっ!と思ったことでしょう。そうです、意外な場所にも記念スタンプ、観光スタンプの類は存在します。そんなシークレットなハンコ類を発見・発掘するのも郵趣の集印手法が応用できるのです。そう、何も郵趣にこだわらなくてもいいのです。郵趣以外の鉄道やその他のコレクターさんたちにとって、また別の価値が発生してくるのですから。

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左:指宿市にある長崎鼻パーキングガーデン。私印なのに2色が押せる豪華印。今もあるでしょうか?(昭50)
右:松下美術館の事務印。台はがきも松下美術館のエコーはがき。普通の事務印でもこの華やかさ!。記念印がなかった時もこの手があります。(昭61)

 なお、以下は私の個人的な印象なんですが、切手が貼ってないと味気がない気がするので、やはり切手を貼った私製はがき、封筒もしくは切手を加貼した郵便はがきがいいように思います。ただし、直接関係のない記念・特殊切手を無意味に貼るくらいなら普通切手や慶事用切手などの方が好ましいようにも感じます。そこら辺は各人の感性によるものと思います。

 今年も「郵便を出そう!」ではありませんか。

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