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September 07, 2011

謎の日系人アートマスター中野秀昭

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 アメリカでは美しいカシェを描く人およびその人が自作した初日カバーをアートマスターと呼んで楽しむ風があるようですね。今ではどなたもPCを駆使してプロ顔負けのカシェを描いていますけれど、パソコンのあけぼの期に手描きで独自の世界を表現した謎の日系アメリカ人がいました。その名を中野秀昭。Hideaki Nakano Local Postと呼ばれるそのカバー群をリサーチしている最中です。
 そのタッチはおよそ専門教育を受けたものとは思えない素朴さが漂います。おそらく自己流でありましょう。ただし、水木しげる、つげ義春を想わせる丁寧に描き込まれた描線には十分な表現力があります。そして何より秀逸なのはカシェ画題のアイデアです。
 E.T.が自分の星に向けてロケットを打ち上げようとしています。「家へ届け、家へ届け」と願いを呟いています。ロケットに貼られたE切手の下には「I AM HERE(ボクはここにいるよ)」と書き添えてもいます。しかし、傍らの少年が「その切手は国内郵便限定だから使えないよ」と。
 日本とは違って比較的早い時期に図案が発表されること。切手発行後に自分で切手を封筒に貼って指定局に郵頼すれば正式に(後押しで)初日印を押してくれることなど、時間的な余裕に恵まれているとは言え、優れたアイデアを絵にしてコピー印刷し手彩色を加えるなど、相当の意欲と力量が必要です。
 実は、ナカノ・ヒデアキFDCはこのようにわかりやすいものばかりではありません。批判が激烈で公の場に出すには憚られるもの、エロティックなものの方が多いのです。それらを来る10/22の講演会の大トリとして実物を何通かご覧に入れようと思っています。もちろん、トリを飾るわけですから話はこれだけでは終わりません。時空と場所を超えた驚きの事実があるのですが、それは講演会の時にじっくりお話しいたします。乞うご期待!。

【補足説明】
 カバーに貼られている無額面E切手は、1988年4月3日の国内料金22cから25cへの郵便料金値上げに備えて3月22日に発行されました。切手にも大きく赤い字でDomesticと印刷されています。また、オリジナルの穿孔穴H.Nもあけられています。


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