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August 2011

August 24, 2011

旧谷信勝コレクション無償分配(第7回)

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 旧谷信勝コレクションのうち外国切手アキュームレーションの整理がようやく完了しました。図のようなアメリカと国連中心のカバー類と世界各国の使用済切手(オフペーパー)がゆうパック大箱にほぼ満杯詰めです。秋の郵趣シーズンを控え、各地で開催される切手展などでの有効活用に供して頂ければ幸いです。

【申込方法】
 レターパック350で発送します。1口400円(送料実費350円+FSCへの寄付金50円)で、お好みの口数分を送金してください。上限は特に設けませんが1人5口程度までにしてください。それ位で在庫がなくなるのではないかと思いますので。なお、申込者の制約も特に設けません。
 送金先はファンタスティック・スタンプクラブ(FSC)の専用口座、西京銀行・富田支店(とんだしてん)口座番号2040042 エフエスシー スギヤマテツタロウ です。送金後に左欄の「メール送信」をクリックして頂き、郵送先などをご一報頂ければ助かります。
 その他、ぱるる送金、切手代用送金など、ご都合の良い方法に柔軟に対応しますので、同じく「メール送信」で委細をご連絡ください。
 申込の締め切りも特に設けません。9月中旬頃から先着順にぽつぽつ発送します。毎度のことで恐縮ですが、どうか気長にお待ちください。
 以上、よろしくお願いいたします。

※不要品の寄贈も随時受け付けています。ジャンルは問いません。お預かりした物を上記要領で分配することもFSCの主要活動のひとつとして育てていきたいと考えています。こちらのご支援もよろしくお願いいたします。

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August 15, 2011

【続報】横浜国際切手展

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 今年7月2日、横浜で開催されていた「国際切手展」の小型印について記しました。改めて言うまでもなく催事名称が大げさだったことをネタにした冗談記事だったのですが、なんだか話が真面目化してしまったようです。この7月に行われた筑後地方切手のつどいでも、田畑裕司九州沖縄地方本部長がご講演の中で「調べてみたが当時の郵趣雑誌に何も記録がないので詳細不明」とわざわざ触れられた。

 ま、まさか、こういう展開になるとは(汗)。

 なんと、日本国際切手展2011会場で上図右の小型印押し絵入り官葉を見つけてしまったのです。郵便貯金創業100年記念を兼ねた「第18回横浜国際切手展」とあります。日付は昭和50年10月24日ですから、毎年欠かさず開催されたとして逆算すると第一回は昭和33年になります。左図の小型印は32年なのでフォアランナーか、あるいは途中に欠年があったとすれば初期に近い開催時期の印影だろうと推測されます。

11081506 さらにお笑い郵趣の神様(?)は手綱を緩めてはくださらなかった。絵入り官葉右下に記されている西暦年号がばっちり大間違い。1950年では昭和25年になってしまいます。これは明らかに1975年の間違い。訂正もせずそのまま使っちゃったようで、こうなると切手展の主催団体とおぼしき略称「J.R.P.S.」の実態はどうだったのか相当怪しい。郵便貯金創業100年の時は記念切手も発行されたくらいのビッグ・イベントだったのですから、かくもヘタレな誤植をそのまんま世に出す神経は、日本人ならまずありえない。
 もうちょい追及すれば横浜国際切手展とは一体何だったのか判明するのではないかと感じます。横浜在住の皆さま、地元の郵趣史ということでぜひよろしくお願いいたします。


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最初のふみの日イベント

11081504 日本国際切手展2011で入手したタトウ(2つ折の押印台紙)です。昭和54年から始まったふみの日キャンペーン、その最初のイベント「手紙フェスティバル」のものです。今から32年も昔、この年に高校を卒業して上京しましたが、残念ながらこの催事が行われた松屋銀座には出かけていません。
 「郵便を出そう(5)」で触れましたように、今年は東日本大震災の影響でふみの日切手の発行が史上初めて中止されました。しかし、キャンペーンが始まった最初の年にはかくも大々的にイベントをやっていたのですね。それは、ふみの日の23日をはさむ前後6日間にわたるテーマ別の風景印集中押印です。具体的に記しますと

・20日(金)=海特集
・21日(土)=島特集
・22日(日)=山と渓谷特集
・23日(月)=ふみの日
・24日(火)=歴史とロマン特集
・25日(水)=城下町特集

というラインナップ。私が入手できたのは島特集と山と渓谷特集の2点。下にその前者を掲げます。奥尻、天売(北海道)、相川(新潟)、大島、式根島(東京)、西郷(島根)、郷ノ浦(長崎)、種子島、与論(鹿児島)、西表島(沖縄)と、ものの見事に10局全部が離島です。山と渓谷特集でも立山山頂と富士山頂のふたつの季節局を含んでいるサービスぶり。集中押印でなければ絶対にありえないセット内容ですし、全国に及ぶ規模であるなど他では記憶にありません。

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 今ではとても無理な企画だねえ〜とワイワイ話していると知人の一人がなにげに「そうだねえ、この時は大変だったねえ」と仰る。まだ現職であられるので仮にAさんとしておきますが、このAさんこそがこの時の担当兼押印係だったとのこと!。そりゃ驚くわいな。
 各郵政局に新印を作って送らせたこと、押印する職員ひとりひとりに各局ごとの辞令を用意したので辞令が束になったことなど、今だから言える面白証言の数々。Aさんとは氏が郵政省に入る前から、つまりお互いが学生時代からの知り合いで、灯台下暗しというか、友だちなのにもっと暗かった的な衝撃でした。我ながら長いキャリアがこうした形で生きるというのはちょっとどころかかなり自慢したいです(笑)。
 いずれにしても風景印を集めている人にとっては稀有な集中押印事例ですから、どれか最低ひとつは入手しておきたいアイテムです。Aさんによるとかなりの数を押したらしいので、ベテランコレクターの処分品などを丁寧にチェックしていれば、あるいはご縁があるかもしれません。

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オーランド最初のフラマ、自動化切手

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 福岡県行橋市のパインスタンプさんからの電話はいつも突然かかってきます。面白半分で入札していた外国切手のロットが落ちちゃった。その中にオーランドのメータースタンプがごそっと入ってたけど要らない?とのこと。まあ、こういう地味なものはスギヤマ某しか欲しがらないだろうなとの意味でありましょう。いや全くご明察でありまして全部いただくことにしました。C.T.O.カバー類など11通余を一括で500円というありがたいお値段でありました。

 オーランドは切手収集の世界では美しい切手を発行することで知られています。バルト海入口に散在する島々の総称で、地理的にも人口構成面でもスウェーデンに近いのですが、住民自身の意志でフィンランドの自治領となっています。独自の郵便切手を発行したのは1984年10月1日で、まだ27年の歴史しかありません。発行政策も極めて健全で、今からでもコンプリートできる国(正しくは地域)のひとつに挙げられます。
 オーランド最初の切手は15種が一括発行されました。図のメータースタンプ(以下、慣例に従ってフラマ)も同月末の29日に発行されました。額面は10ペンニから9890ペンニまで10ペンニ単位で変額発券可能だったようですが、カタログでは代表的な基本額面の110, 140, 200ペンニ3種でワンセットと記載されています。図の未使用券および初日カバーもそのようになっています。つまりこれらはオーランド最初のフラマ、自動化切手です。

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 初日カバー以外にもさまざまなC.T.O.カバーがありました。図はフラマとともにオーランド最初の正刷切手のひとつ自治領旗1.40マルッカ切手とフィンランドの2.40マルッカ切手を貼り合わせたコンビネーション・カバーです。しかもこれをフラマの発行日ではなく、ちょいとずらした12月11日に書留便で差し立てているあたりがいい感じ。このハンマルランド局(HAMMARLAND)の他にもエッケロー局(ECKERO)など、局違いで複数のコンビネーション・カバーを作っていました。ここら辺の感性は、同じフィラテリストであれば洋の東西を問わず阿吽の呼吸で相通ずるものがあります。郵趣がインターナショナルな趣味であることの証拠でもありますね。
 ただし、この水準のC.T.O.カバーが作れるのは初心者クラスではありえません。それが雑多なコレクションのロットに紛れ込んでいたというのは一体どういうことなのでしょう。常々感じることですが、はるか極東の端っこのコレクターのもとへやってきたのも、何か見えないご縁のお導きと思わざるをえません。

11081503 フラマ、自動化切手に関するカタログは左のミッヘルカタログが有名です。と言うか全世界を網羅した文献はこれしか知りません。表紙に図が掲載されているように、今はなき日本の料額印字切手も採録されています。ただし、やはり一般的には人気がない分野らしく、現在は発行されていません。この2004年版もJAPEXのブックバザールで中古本を見つけて入手したほどです。これ以外に収集指針となるべき文献がないので、けっこうなお値段だったと記憶しています。
 今月中にまた世界各国の料額印字切手コレクションがまとまって入る予定です。見た目は地味でも郵便自動化の歴史から無視できない存在ですから、できる限りの取りまとめをしようと思います。


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August 14, 2011

世界最初の微小文字切手

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 バッシーくんが折々に送ってくれるアイテムの束に含まれていたものです。今も山口県光市に存在する武田薬品工業気付でキューバから送られた実逓FDCです。前年1960年に発表されたハバナ宣言の記念切手で、図案はキューバ独立の父、ホセ・マルティのちょっと独特なイラストが描かれています。発行日もマルティの誕生日に合わせた1月28日です。誕生周年は108年目にあたります。

11081402 おそらくバッシーくんは山口県ゆかりのカバーとしてみつくろってくれたものだと思いますが、表題の通り、世界最初の微小文字切手としての側面があります。
 マルティの背景にびっしり並んだ横線は実は線ではなくハバナ宣言の文言です。当時のことですから今で言うところのデジタル技術を使ったマイクロ文字ではなく、写真光学的に縮小された微小文字であろうと推測されます。文言のひとつひとつも読むにはちょっと厳しい感じで、正直、明りょうとは言えない印刷です。キューバ革命が達成されたのが1959年1月8日ですから、政治的にはまだ不安定な時期で、切手の製造に関しても具体的にはどのようなものであったのかよくわかりません。
 この3種を無目打で納めた小型シートもわずか5万シートのみ発行されています。人気の薄い国なのでカタログ評価は高くありませんが、時期が時期なのでアメリカ宛実逓カバーなどあるわけがなく、気に入ったアイテムが手に入りません。
 さらに私見では、微小文字切手としては1954年にギリシャが発行した国連キプロス支援切手の方が早いのではないかとも思いますが、そのあたりは微小文字切手の認定基準は何かから始めた根本的な検討が必要だと考えます。

 個人的にはキューバ革命前後の時期はたいへん興味があります。自分がちょうどその頃の1961年生まれであることも関係していますが、何より、カストロもチェ・ゲバラも好きで(笑)。右側に近い位置にいるスギヤマが何で?みたいにお思いでしょうが、昨今言われているように当初から社会主義革命を目指していた訳ではないことなど、反米=親ソの図式で安易に語るべきではないと理解しているからです。若き日のゲバラを描いたThe Motercycle DiariesのDVDまで買いましたからねぇ。
 何よりゲバラは革命からわずか半年後の1959年7月に訪日していることを郵趣家ならずとももっと知るべきでしょう。当時、日本国内では名前すらほとんど知られていなかったことが大きな理由ですが、広島にも足を運んでくれ、それゆえキューバではその直後からヒロシマ、ナガサキのことが教科書に取り上げられているとか。このことは率直に感謝すべきと思います。
 そんなことをもつらつら考えますと、このカバーは一体どういうルートで日本まで送られたのかも気になりますね。武田薬品にお勤めだったノムラ某氏が単に郵趣家だったのか、あるいはそうではなかったのか。中継印も到着印も書面すらも残されておらず、フィラテリストとしては忸怩たる思いで眺めるのみであります。

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August 13, 2011

初日カバー、その新たなムーブメント

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 ネットオークションでは初日カバーが盛んに取引されているようですが、一体どなたが買われているのでしょう。身近な郵趣家の間では、残念ながら現在進行形で収集している人が皆無に近いです。収集しても持て余す筆頭が広告付きはがきことエコーはがきで、初日カバーはそれに次ぐ不人気というのが郵趣家の立場での実感です。切手に比べて大きいので保管場所が余計にいるし湿気対策も深刻。自作物は切手を舌で舐めて封筒に貼っていることが多いのでシミが出る危険性も高い、とまあさんざんな言われようです。本格郵趣家でない方々であっても、初日カバーの美しさに魅かれて購入されているとしたらけっこうなことではあるものの、保存のノウハウを学ぶ機会をぜひ持って頂きたいと思います。例えば公益財団法人日本郵趣協会が開催している初級者オリエンテーションの活用などです。

 かく言う自分もまた、あらゆる催事で初日カバーをマークしています。日本国際切手展2011でも図のような連刷貼り(額面だけでも310円、400円する)が一通100円均一で投げ売りされていたので喜んで購入してきました。そんな大多数が顧みないものにこそ光を見出すのがHYPER Philatelistの流儀なので。
 右側に切手の原図となった厩図屏風と観楓図を並べてみました。その意図するところは何であるかおわかりでしょうか。答はいずれも右または左端の一面が割愛されていることです。いわゆる六曲一双の屏風ですからよく考えれば切手のような横5連などという奇数はありえません。かのJPS調布支部副支部長の故岡田敬造さんは、とりわけ厩図屏風に関して「けしからん!」と一家言をお持ちでありました。右端の一面は省略せざるを得ないほどの不出来ではなく、また省略したことで切手としてより良くなったわけでもない。切手に採用するにあたっては原図をトリミングするなどの修正は当たり前ではあるが、だからと言って何でもやっていいわけではない。この場合は単に印刷機の都合上で横5連にした安易さがよろしくない、芸術品に対する冒涜である、との論は説得力があると感じました。もしマキシマムカードであったなら、その違和感はより明りょうになりますしね。
 それ以後、連刷切手が出るたびに元図と見比べて確認するようにしています。その結果、平安遷都1200年祭の観楓図でも同様の省略が行われていることに気付きましたが、発行当時、地元である京都の郵趣界でもこれに関する異見が呈されたという記憶はありません。我々郵趣家は身近過ぎてきちんと切手を観察する感覚が鈍くなっているかもしれません。

 幸か不幸か初日カバーはたいへん安い時代になったので、おのおのが独自の視点で新たな収集指針を掲げて取り組むのも良いのではないかと思います。ベテラン郵趣家の皆さんには懐かしいあの守礼門の初日カバーを下にご覧にいれます。特印の他に青いゴム印も押されていますね。これは沖縄切手独特のもので、一般にカシェスタンプと呼ばれている印影です。そこまで揃っていながらお値段はたったの100円でした。これでは守礼門切手の投機反対運動の際に作られた模造シールの方が高いことになってしまいます。

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 安い今だからこそ子供の時にできなかった大人買いが可能になりました。どうでしょう、そんな風にポジティブ思考で取り組んでみませんか?。来る10月22日(土)に開催されるJPS調布支部ほか四支部合同例会でも、全世界を対象にした「面白FDC」と題したワークショップ(講演)を予定しています。


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旧谷信勝コレクションの無償分配(第5・6回)

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 旧谷信勝コレクションの無償分配、その5・6回目を発送しました。今回は特に量が多かったので寄託封筒を預けて頂いている方々には私の一存で2回分(2通)を送りました。よって総量がおおよそ1kgになりました。ほとんどの方は今回の発送で寄託封筒がなくなりましたので、特に私からのメモ紙が同封されていなかった場合は今回で終了とご理解ください。
 しかし、上図のようにアメリカと国連を中心に在庫がありますし未整理分もまだまだごっそりあるので、今後は発送をレターパック350もしくは同500満杯詰めのいずれかで2〜3回位発送できるよう調整したいと考えています。詳細はまたある程度整理品が蓄積された段階でご案内します。


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August 06, 2011

国立印刷局のパールインクカード

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 いやあ見事に何も見えませんね。先の日本国際切手展会場で国立印刷局さんが無料配布していたカード2枚の画像です。みなとみらい地区の夜景を描いたもので、いずれも記念銘とともにパールインクで花火がプリントされています。いや、まったく見えませんね。スキャナーで読み取ろうとしてもこのようにただの夜景にしか見えないので、これを取り上げたブログ、サイトはないようですが、しかし、それこそが意味のあることなのです。

11080602 カラーマーク部分の拡大図です。左から4つまではスクリーン印刷(プロセス印刷)のCMYKの4色がYMCKの順で並んでいます。問題はその右側の3つ。淡いオレンジ、シアン、パープルの特色にパールパウダーが混入されているらしいことが示されています。「らしいこと」と曖昧な表現をしているのは、肉眼だけで判別できるレベルのものではない最新鋭の精密印刷だからです。係員さんにパール印刷ですよと説明されたから、自分もああそうなのかと思う訳で、説明なしに解説することなどまず無理です。それだからこそ、諸外国ではこの技術は切手よりも先に紙幣印刷に使われているのです。
 印刷を業とする者は、その試作品にみずからの最も得意な表現を込めます。まず指先で触ってみてください。パールパウダーが極めて微細なために特に盛り上がりもなく平滑に刷り上がっています。パール原料の雲母は細かく砕くとその輝きが減じてしまううえ、インキの皮膜が薄くても同様に効果が減退してしまいます。そしてあえて漆黒の闇夜を背景にしたのは、いかなる濃色印刷上であってもパールインクの輝きを損なうものではありませんという同局の自信を示しています。このカードをもらった方々、今一度手許に置いて見る角度をいろいろ変えて眺めて触ってみてください。

11080603 紙幣印刷に用いられるほどの特殊技術であるため、専門的には雲母の他にさまざまな原材料が使われているもののセキュリティーの面からその詳細が公表される機会は限られています。また、肉眼で区別をするのもほぼ困難であることから、郵趣シーンでは「偏光視覚切手」という大まかな表現を使うようにしています。その実例を7点ご紹介しておきます。

(1)£5ウィンザー城普通切手/イギリス(1992)
 公表されている世界最初の偏光視覚切手。見る角度によってエリザベス2世女王のシルエットがさまざまな金属的光彩の変化を示します。スイス・ローザンヌのシクパ社(Sicpa)が開発したパール顔料入りです。同時発行された£1、£1.50、£2各高額普通切手にも偽造防止目的のために使われています。と同時に世界最初の楕円目打切手でもあります。ハリソン父子社製。

(2)£1エリザベス2世女王普通切手/イギリス
 現行のイギリス切手の例。背景全体が偏光視覚になっていることが普通になってきた感があります。特に珍しい感覚もなくなってきました。日本のメルク株式会社が開発したパールインクの一種「イリオジン(iriogin)」を使用。デ・ラ・ルー社製。

(3)真珠/オーストラリア(1996)
 真珠の部分にパールインクを刷り込んでいます。発行当時の資料によるとフォイルテックス加工と言うそうです。

(4)指揮者トスカニーニ没後50年/イタリア(2007)
 印面左と下辺にL字型で入っているオレンジの帯部分にclear-gold interference inkなる乱反射・光干渉インクが加刷方式で塗布されています。パールインクではないようですが偏光視覚効果は明りょうです。

(5)国際女性の日100年/中国(2010)
 女性の青い横顔部分が偏光視覚。見た目にはパールインクそのものですがさすが中国、何のインフォメーションもありません。この不遜な態度ゆえにレベルの高い収集家ほどうんざりして中国切手を集めなくなるという大損をしていることすらも無視しているようです。さすが独裁国家は違うねえ。

(6)蛾/フィンランド(2008)
 ヒトリガを描く第1種用無額面切手(€0.70相当)。パール顔料で羽根を開いた状態(半分)を印刷しているのですがスキャン画像には全く再現されません。実物でご確認を。

(7)漫画シリーズ第9集・炎の剣小型シート/韓国(2007)
 印面右下に馬の線図が見えます。普通シートでも同様の加工が施されています。Korea Minting & Security Printing Corporation製。

 なお、国際展会場で「このパールインクは印刷局さんで独自に開発されたものですか?」と質問しました。池上某であれば、いい質問ですねえ、と誉めてくれそうなものですが現実にはそうではなく、一瞬戸惑った表情をされた後「独自ではないです」と正直にお答えいただきました。となるとドイツ系のあの会社かな?・・・などと思う私でした。
 広く偏光視覚技術ということであれば日本切手でも既に2002年の切手趣味週間切手「賀茂競馬図屏風」2種で初めて使われたメタリックマルチイメージ印刷があります。しかし、国際展でPRをしたとなると、いよいよ日本切手でもパールインク・イリオジンインクが使われる日が近いのかな?・・・とも思う私でした。

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August 04, 2011

G20-G8フランス・ドーヴィル・サミット

11080401 フランスから新切手が届きました。図案を見る限りではありふれた国際会議の記念切手ですが、このドーヴィル・サミットのことを覚えていますか?。ほんの3ヶ月前のことです。2011年5月26・27日に開催されたG8ドーヴィル・サミットの共同宣言において、第1章で「日本との連帯」が盛り込まれました。東日本大震災における日本国民の冷静沈着で規律正しい行動が世界各国で大絶賛されましたがこれもその代表的な一例と言えます。容易に忘れ去られる種類のことですから、あえて記録しておきたいと思います。

【序文 第4項】
 3月11日に日本を襲った地震及び津波を受けて,我々は,犠牲者への心からの同情と,日本の政府及び人々に対する連帯を表明し,この災害を前にして日本の政府及び人々が示した勇気及び尊厳に敬意を表した。我々は,日本の当局は,その試練に立ち向かい,かつ,迅速で持続的な回復を成し遂げることができると深く確信しており,必要な支援を行う用意がある。

【本文 第1章:日本との連帯】
1.3月11日,未曾有の規模の地震と津波が日本を襲い,一万五千人以上の命を奪うとともに,福島第一原子力発電所を含めた大規模な破壊と混乱を引き起こした。未だ十万人以上が住みかを失い,一時的な避難所で暮らしている。我々は,日本の総理大臣に対し,この悲劇の犠牲者へのお悔やみと,ご遺族及び災害により影響を受けたすべての人々への心からの同情を表明した。日本の人々により示された勇気及び尊厳は,人々に称賛と尊敬の念を呼び起こした。同様に,世界中の人々により差し伸べられた支援と連帯は,日本の人々に,暖かさ,強さ,そして希望をもたらした。日本の総理大臣は,G8及び国際社会すべてにより示された寛大な支援と友情への深甚なる感謝の念を表明し,原子力事故を含む試練を必ず乗り越えるとともに,世界に深く関与し,貢献し続けるとの強い決意を表明した。

2.我々はまた,日本経済の強靭さを確信しており,支援と協力を提供し続ける準備があることを表明した。日本の総理大臣は,原子力事故による影響を含め,世界経済に対して今回の災害が与えうる不確実性を最小化するためにあらゆる努力を行うと説明した。日本の総理大臣は,特に,原子力に関する非常事態について,すべての関連する情報を適時提供することを約束し,日本からの輸出品が安全であることを確保するとした。我々は,物品と渡航に対する措置が科学的根拠に基づくべきであることを強調した。

3.我々は,日本はこの危機から迅速に立ち直り,より強くなることができると深く確信しており,また,最高水準の原子力安全性を世界的に推進する必要性を含め,必要なすべての教訓をこの災難から得ることを決意する。

(以上、首相官邸ホームページより)

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