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September 20, 2009

キャプテン S.ウエダ

090920


 思わず息を呑むアイテムに巡り会ったことがありますか?

 長く収集をしていると誰でもそんな体験をするものです。長年探し続けてきたものを見つけた時はもちろんのこと、予想だにしていなかったものが不意に現れた時はその驚きもひとしおです。このパクボーはがきはそんな物語を持っています。
 動植物国宝図案切手収集家ならレイモンド・ミリングなる宛名のカバー類を目にしたことがあるでしょう。昭和40年代には日本にも住み、様々な記念押印、引受消印のカバー・はがき類を作っていたようです。しかしながら、戦前の絵はがきを実逓使用してみたりとセンスの方はかなり悪い方に属し、およそネームバリューが付与されるレベルではありません。このはがきも同様で、フロリダの絵はがきをグアムのパクボーに使う無神経&テキトーぶりで、貼付切手にも何らのこだわりは見受けられません。船がグアム島に寄航した際にクルーに直接差出を依頼したものでしょう。ゆえにebayでこれを見つけた時は無入札であり、応札も自分ひとりだけでした。
 しかし、余白に押されているブルーの船舶無線電信局印に息を呑みました。KAGOSHIMA MARU/JABM局とは鹿児島大学水産学部附属練習船かごしま丸のことであり、Capt. S.Uedaという船長直筆のサインこそが重要です。1975年という使用年代といい、これは鹿児島大学名誉教授にして船切手収集家そして財団法人日本郵趣協会鹿児島支部元支部長の故・植田総一先生に間違いないものと思います。学生を乗せて世界中を訓練航海して回ったお話を聞かせて頂いたことが記憶にあったおかげで見逃さずに済みました。
 郵趣家は死して名を残すとはまさにこのこと。植田先生とこのような形で再会できるとは感激であります。そして今回ばかりはレイモンド氏にも感謝しなければなりません。

・船舶無線電信局印:KAGOSHIMA MARU/JABM 1975.12.13
・郵便印:AGANA.GU 1975.12.16(グアム島にてパクボー扱い)

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