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May 24, 2009

駅スタンプ(4):長門峡駅

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 山口県民以外ではあまり知られていないのではないかと危ぶんでいます。長門峡と書いて「ちょうもんきょう」と読みます、「ながときょう」ではありません。
 中原中也も絶賛したこの渓谷はしかし、観光地として開発された歴史は新しく、実は大正期のことでした。高千穂峡なみの断崖絶壁を描いていますが、ま、実際はそれほどの奇観でもないので、ご紹介するのがちょっと気恥ずかしいです。ここの見所は川底に累々と現れている奇岩石群の方で、なんでも学術的にもそっちの方が意味があるんだとか。
 山口線に同名の駅がある位ですから、同駅からのアクセスが最も多いのは言うまでもありませんが、個人的には逆ルートの方をお薦めします。萩市川上の阿武川ダムそばにあります阿武川温泉がお気に入りで、まずはそこが起点です。源泉のぬる湯がたいへん良く、屋内の大浴場には見向きもせず屋外の源泉湯にゆっくり長時間浸かるのを常としています。そこから阿武川ダムまで遡り、ダム湖沿いの道路を長門峡に向けて車を走らせて行くのが最も秘境感を体験できるかと思います。「このまま走っていて大丈夫か?」とか「夜中に走ってて万一事故や故障したらマジやべえな」みたいな道なので、出発前の車の整備は必須ですよ。そのうえでようやくのことに長門峡が見えてくると必ずや「おおっ!」と感動できることでしょう。

 「お気に入り」と呼ぶコレクションをしていることは何度か触れたことがあります。理屈抜きで気に入った切手を集めるもので、一見幼稚そうですが好きな切手だけが詰まった一冊のアルバムともなるとかなり壮観です。精神衛生上もたいへんよろしい。
 これもずいぶん量が蓄積されてきて、一冊のボストーク・アルバムには納まりかねるボリュームになりつつあります。そこで、お気に入りの中でも選りすぐりの「切手遺産」(仮称)という収集群を分離・形成しようかと考え始めています。ジャンルを問わず誰でもが印象強く覚えている超一流のグッド・デザイン切手だけを絞り込むものです。例えて言うなら日本切手で1枚だけ選ぶとしたらそれは何か?的な、そんな気分の選抜コレクション集をイメージしています。
 具体的にひとつご紹介しますと、1973年にオーストリアが発行した反薬物中毒キャンペーン切手です。この横3連貼り実逓FDCは、先のスタンプショウ=ヒロシマ'09でアオヤマスタンプさんから購入したものです。

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 初めて見る方には何ともグロテスクで奇っ怪なデザインだと思われることでしょう。こんな切手を貼って送ったら確実に絶交されるレベルです。それでもなお郵趣史上では突出したグッド・デザイン切手であると私はそう確信します。
 薬物中毒による人格崩壊と生命の危険を警告するキャンペーン切手として非常に高いレベルの表現力を備えています。切手の持つメディアとしての機能を正面から理解し活用し切っているからでしょう、ある種の潔さすらをも感じます。
 特に高評価できる点は、この切手のために描き下ろされたオリジナル・デザインであることです。どこぞの既存のイラストレーションを利用しただけ、みたいな安直さがありません。また、個人的にはほとんど価値を認めていないサケデリック・アート、ドラッグ・アートの技法を取り入れることに、この切手だけは成功しています。他での成功例はちょっと思い浮かびません。

 切手収集家の中には審美眼がなく、またそのことに気付いていないイモ野郎が結構います、残念なことに。わかりやすい図案でないと反射的に拒否反応を示したり、明るく楽しい図案でないと切手にふさわしくない、などと軽々しく口走っています。それらはいずれも単なる個人的な好き嫌いであって、切手のデザインを云々できるような素養も感性もないことくらい、プロの私にはすぐにわかります。が、言うこと自体は自由なので誰にも止められません。仕方なく「またあの○○○の野郎、わかったような馬鹿たれを言い散らかしやがって」と、人知れず私はひとりで罵倒しているだけです。しくしく。
 連中にそういったことどもがきちんと理解できるだけの理性も感性もないことは百も承知ですが、それでもなお、世界遺産クラスの真にグッド・デザインな切手は、必ずしも奇麗で美しいだけでは決してないことを訴えたいがためにあえてこのカバーを示したのでした。
 そして、こうしてアップしておけば、中央付近に押されている六葉のクローバーのような紫印についても、あのイイダバシくんがその正体を教えてくれるんじゃないか?、たぶん知っているだろう、いやあ確実に解説してくれるはずだ、そうだそうだ!、となることを期待してもいるからでした。

 特別サービスで同切手の拡大図もアップロードしておきます。重ねて記しておきます、この切手が世界遺産クラスのグッド・デザインであることがどうしてもわからない人たちよ、厳しいようですがアナタにはデザインの良し悪しを裁下できる能力はありません。あきらめてください。それは私がどんなに練習しても100mを10秒以下で走ることができないのと同じで、こればかりは8割がた以上は生まれつきなので誰を恨むということもできないことなのですよ。

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Comments

すみません、わかりませんでした・・・涙。

Posted by: イイダバシ | June 03, 2009 at 12:11 AM

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