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January 2009

January 31, 2009

オーストラリア映画の伝説

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 王室関係者以外の存命者の切手発行を解禁した国が増えています。オーストラリアもそのひとつですが、これには私もちょっと戸惑いました。世界で活躍する同国出身の俳優4人を真っ正面から主題に取り上げたものです。原題は"2009 Australian Legends of the Screen"です。私の感じた違和感は、やはり伝説と言うには若過ぎないか?と思うからです。そう、お前さんのことだよ、ニコール・キッドマン!。
 人物評価の定まった物故者以外は切手にするべきではないという古臭い考え方は、私もとうの昔に捨て去りましたけれど、売れ線狙いの人選がこうもありありで軽々しいと、何となく有り難みが目減りしたような幻滅感がいたします。Pスタンプだのフレーム切手だのでは何やってもかまいませんが、正刷切手ぐらいはもうちょっと勿体ぶって欲しいと思いませんか?。
 しかし、ファンにはたまらないアイテムなんでしょうからご案内だけはきちんとしておきましょう。ニコール・キッドマン、ラッセル・クロウ、ジェフリー・ラッシュ、ケイト・ブランシェットのファンの皆さん、下記URLでオンライン購入できますよ(クレジットカード決済)。そうそう、発行日は1月22日なので今日は既に発行後10日目になります。

http://www.stamps.com.au/legends

※なんとケビン・ラッド首相のお祝いメッセージが!
http://www.stamps.com.au/legends/about/message

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January 30, 2009

最低額面券種の実逓カバー

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 気になったので安値で入札しておいたら、見た目の地味さがかえって良かったのでしょう、無競争同然で落札できました。有名なシエラレオネのシール式・変形切手のひとつ大阪万博記念2c切手で、同国内KAMAKWIE在住のお医者さんあてです。消印は首都FREETOWN 1970.12.15、裏面の到着印はMAKENI 1970.12.16。
 一般常識として高額切手の実逓カバーを含む各種使用例の収集は難しいものです。それとは真逆に最低額面券種の使用例も収集困難な場合があります。貼り足し用の補助額面なので、他の切手と混貼されることはあってもそれ以外の明確な用途がないことが多いからです。ましてや図のような単貼り使用例は少ないような気がしたので。大体、見かけるのはアメリカかイギリス宛の国際郵便物ばかりで、同国内使用例自体が回収されて国際郵趣市場へ還流されている量が非常に少ないように感じられるのですが。どうでしょう?。

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January 25, 2009

GOOOOOOOOOOOOAL!

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 変形切手コレクターの荒牧さんから、またまた素晴らしい実逓カバーが届きました。昨2008年にオーストリアが発行したサッカーボール型切手の「ユーロ2008サッカー」貼りです。大会スポンサーのアディダス社、その大会公式ボールと同じポリウレタン合成素材を使った超変り種切手です。表面にはエンボス加工もなされているので、切手製造をした仏カルトール社の技量も凄いですが、これを普通に機械消印したウィーン郵便局も凄い!。切手の厚みがおよそ五円玉弱ほどもあり押印機が故障したり巻き込んだりしないのかとちょっと心配(笑)。結果は図版の通りでなにごともなく、WIEN 19.01.09の消印もばっちり可読できます。荒牧さん、いつもありがとうございます。

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January 18, 2009

切手が伝える視覚障害

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 表題の郵趣文献を著者の大沢秀雄さんからご寄贈いただきましたのでさっそくご紹介いたします。彩流社の5冊目の「切手で知ろうシリーズ」になります。JAPEX'08の時の大沢さんのご講演を思い出しながら一気に目を通しました。当たり前のことですがオールカラー本というのはいいですね。HYPER Philatelistにとって得難いネタのてんこ盛りです。表紙カバー上部に、実際に点字で「キッテ」と打たれているのも芸が細かい。こういうの好き(笑)。
 下記でインターネット購入できますのでリンクを設定しておきます。

■彩流社 切手が伝える視覚障害

 せっかくですから点字エンボス以外の特殊加工について記しておきます。印刷物の表面に凸部を形成すること、その総称を「エンボス」と言います。伝統的に金属製の凸形状版を紙の裏から押し当てる工法が主流でした。それが近年に至り、樹脂系の盛り上げ印刷なども登場し、これも広義にはエンボスのひとつです。つまり工程・工法が問題なのではないということです。まず、この基本認識を頭に入れておいてください。

【エンボスとデボス】
 そこから一歩踏み込んで、郵趣の世界では裏からプレスするのをエンボス、表からプレスするのをデボスと言って区別するようになりました。いずれも金属金型(ロール版等)が使われます。エンボスもデボスも成果品の見た目上の明瞭な違いが少ないことから、区別しない考え方もあります。私の場合も、発行元がデボス加工であると正式にインフォメーションしたものに限って区別しています。

【凹版切手】
 もともと凹版用インクはそれ自体の粘度が高く、高い圧力をかけるために"結果的"に盛り上がった仕上がりになります。下図左の「ハンガリー難民支援寄附金付き加刷」(ドミニカ共和国/1957)がそれで、赤版の加刷マークと寄附金表記が盛り上がっています。その下は同切手の裏面で、高い圧力の結果くっきりと押圧痕があります。日本の船シリーズでも盛り上がった凹版用インクを体感できますので指先で触れてみてください。ただし、これら凹版を盛り上げ印刷とは看做さないのが普通で、私もその理解で良いと思います。

【発泡インク】
 印刷後に膨らんで固化するもので、これは切手の世界では私はまだ見たことがありません。ただし、民生印刷物では以前からある工法なので、いつ何時、切手に使われても不思議ではありませんので一応取り上げておきます。

【透明樹脂】
 これが今、盛り上げ印刷と呼ばれているものの主流です。特に多いのが現Phil@poste(旧ITVF)製の仏領ポリネシア切手、仏カルトール社製のその他各国切手などがあります。その特徴はプレスして凸形状を形成するわけではないので、切手裏面に押圧痕がないことです。これがエンボス、デボス加工と大きく異なる点です。ただし、これも加工面積が広いと表面ニス塗りとどこが違うのか、厚みの違いだけでどこまで判別可能か(判別する意味自体があるのか)といった不確定要素があります。これらは今後の検討課題です。
 なお、この技術自体は意外な古切手に登場しています。かの悪名高いアラブ土侯国ラスアルカイマに見ることができます。下図右の「日本鉄道100年」(1971)の図柄すべてが暗青緑色の樹脂インクによる盛り上げ印刷です。図版の通り裏面の押圧痕もありません。往時のパケットにもさんざん紛れ込んでいた安切手ながら私が確認した最古例です。翌1972年の札幌オリンピック便乗切手にも同じ技術が使われているものの、アラブ土侯国だけに当時の技術情報がわからないのが悔やまれます。
 その後、1990年代まで空白期が続いているので、技術的な継続性があるのかどうかも未解明です。

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イタリアの"本物"の金箔切手

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 郵趣誌の連載記事に間に合わなかったアイテムです。やっとリサーチが終わりましたので遅くなりましたがブログでご紹介します。向かって左が国際切手展<イタリア2009>2種のうちの2.80ユーロ切手「真実の口」、右がクリスマス2種のうちの同じく2.80ユーロ切手「リース」です。ともに2008年の発行です。
 見た目そのままで金箔紙にオフセット印刷、ルレット目打、セルフ糊式で、あたかもヨーロッパ各国でよく目にするクリスマスシールっぽい感じです。注目点は1平方メートルあたり2gの純金を使用していると公表していることです。実際問題として純金以外の金属箔を使っているものやアルミ系の金属色インクと何が違うのか肉眼ではほとんど区別がつきません。それが、発行元の郵政当局が正式発表したのはおそらくこれが初めてで、それによりこの2種も晴れて(?)あの悪名高い『金箔切手』の仲間入りをすることになりました。
 かつてパチもん切手、いんちき切手、子供騙し切手の代表と思われていた立体切手(3D切手)が、最新のデジタル技術を身に纏って、名称もレンティキュラー切手とリニューアルして再登場しましたが、金箔切手まで同様の復活をしてきたのは驚きです。いずれこの金箔紙にエンボス加工した切手も世に出てくることでしょうし、そうなると往時のゴテゴテ金箔切手とさして変わらなくなってしまいます。どうしよう(笑)。
 なお、個人的なことですが、この手の「ひょっとして初物?」の可能性がある場合、とりあえず田型、ガッターペア、あるいは余裕があればフルシートで買い押さえることにしています。単片では得られない情報がわかることがありますし、後に入手難になることもけっこうあるので、一種の保険としてブロック買い、シート買いをしています。図版もそれで田型ブロックになっているのですが、正直、お値段はきつかったです。フトコロ具合と道楽根性に余裕がある人だけ真似してください。

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January 17, 2009

ユーロサッカー2008

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 ヨーロッパをご旅行中の荒牧裕一さんからこんなはがきが届きました。オーストリア初のレンティキュラー切手「ユーロサッカー2008」記念切手を同マキシマムカードに貼り、ウィーン空港から差し立ててくださった実逓カバー(はがき)です。はがき自体もレンティキュラー加工されているのでずっしり重いですcoldsweats01
 切手1枚で545ユーロセントもする高額券種で、それゆえに今では非常に稀になった「書留扱いのはがき」に仕立ててくださったセンスの良さが光ります。どうもありがとうございました!。

【解説】
 Andreas Herzogが1997年9月6日のワールドカップ予選・対スウェーデン戦であげた歴史的なゴールシーンを48枚の画像を使って表現。印面にその日付も表示。Andreas Herzogは同国最多出場記録保持者(通算103試合26得点)。オーストリア最初のレンティキュラー切手。ニュージーランドのOuter Aspect社製、35万枚発行。

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January 12, 2009

東京に行ってきました

 私用と郵趣行事が偶然にもぴったりはまったので急きょ東京に行ってきました。1月9日の記事は思わせぶりに「青空探しに行くんだよあの街へ」なんてタイトルにしましたが、事実この通りで、大雪予報が出ていたので飛行機が飛ぶのか心配でした。出発した10日の早朝、山口宇部空港周辺は横殴りの大雪でしたが、午前8時の出発時にはやみ、羽田空港に近付いたら雪の「ゆ」の字もなしのド快晴。何これ?。
 帰路も大雪が心配だったのでトンボ帰りの一泊二日の行程でしたが、今となっては二泊にしても良かったかなと。帰りの飛行機の中で、あ、岡本太郎の『明日の神話』を見るのを忘れたっっ!というくらい慌ただしいものでした。
 もちろん、当初の予定はすべてクリアし、あれこれ新しいネタも拾ってこれたので、わずか2日前に急きょ決めた東京行きとしては良かったとしましょう。初日はJPS調布支部現支部長の毛利康武くんの講演会→日本郵趣出版さんで担当記事の校正→切手バザール→新春切手のつどい→毛利くんと飲み会。翌日は私用片付け→切手市場→新宿切手センター新装開店お祝い訪問(旭スタンプさん)。と懸案等々も含めてすべてこなすことができました。関係各位のみなさま、どうもありがとうございました。

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 郵趣サービス社のショウルームで上をGETしてきました。「養護教育」(同社では「障がい者救済」としています)3種完貼り公式FDCです。切手にも点字エンボス加工がなされている他、カシェの題字下、赤矢印で示している部分にも点字エンボスがあります。以前にご紹介したカナダの「盲導犬」の公式FDCにも点字エンボス加工がなされています。一般にFDCはディーラーがおのおのに作成するものですから特段の扱いはしていませんが、郵政当局が作成する公式FDCぐらいは切手に準ずる程度の関心を払うべきだろうと思っています。その意味で話を進めますと、同じ点字エンボスでもカナダのそれとは違いがありました。カナダの場合、FDC製作工程の一番最後に点字エンボスをしているため、FDC封筒の裏面には凹部ができます。詳しい技術情報はわからないのですが、固い用紙2枚分をプレスするかなり強力な加工です。
 ところが、インドネシアの場合は封筒裏面に凹部がありません。これはつまり、封筒印刷後にエンボス加工し、その後に断裁→折り曲げを行って封筒を作っています。こちらの方が真っ当というか面倒臭いというか、ありていに言うとインドネシアにしては珍しく丁寧だなあというのが率直な印象です。エンボス機の性能限界もあるのでしょうが、後でも自由に加工ができるカナダ方式の方が有利な気がします。
 点字を含むエンボスおよびデボス加工切手については、公式FDCにも同様の加工を施している可能性がありますね。ドイツ、スイスあたりは切手とは無関係にカシェ部にもばんばんエンボス加工するのが好きみたいですし。郵趣誌の世界新切手ニュースでは、特別なもの以外は公式FDCを掲載しませんので自分自身で逐一確認するしかありません。

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January 09, 2009

青空探しに行くんだよあの街へ

明日からの3連休、どーかひとつお天気に恵まれますやうに・・・・夢見る約束

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January 05, 2009

Golden FDC

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 以前にも金箔押し(ホットスタンプ)方式による消印を使ったFDCをご紹介したことがあります(こちらを参照)。ごく稀にご祝儀気分のお賑やかしにやる位ならまあいいかなと思っていたのですが、手堅い郵趣施策を堅持していると思い込んでいたノルウェーが、あろうことか金箔押しを使った定番郵趣商品を開発していました。その第1弾はおそらく図の2007年6月15日発行の「第2次灯台シリーズ」2種、気付いたのは昨2008年暮のことで、あやうく買いもらすところでした。あぶない、あぶない。以下にノルウェー郵政の説明原文を示します。

The Golden FDC is mentioned as the Rolls-Royce of the first day covers. The illustration on the cover is in four colours, and the postmark and the stamp designer's signature are with gold foil print. On the back of the cover, you can read more about the issue (text in Norwegian only). In addition, Enzo Finger, the stamp designer, is presented. The Golden FDC is issued in a numbered, limited edition of 5,000 copies only.

 簡単に言いますと「初日カバー界のロールス・ロイスだ!」と、日本のおやじギャグよりたちの悪いキャッチフレーズをかましてやがります。消印や切手デザイナー(この場合はEnzo Fingerさん)のサインなどを金箔押し。カバー裏面にはノルウェー語で説明文を印刷。製作数は限定5,000部だそうで自分のは5,000番中4,776番の通し番号が打たれていました。
 これを年に数件発行すると謳っていまして、現時点では8件が発行済です。定価は95NK(ノルウェー・クローネ)で約1,300円位になります。ただし、同国郵政への支払い方法が不便で、郵便局の国際送金を使うと手数料だけで一律2,500円もかかるのが難点です。
 とりあえず初っぱならしき本件をGETできたのでこれで良しとします。後はよっぽど変り種的要素がない限りスルーすることにします。

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January 02, 2009

これもある意味では特殊印刷?

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 郵趣誌の連載記事でも取り上げましたクロアチアが2006年に発行した「レンブラント誕生400年」記念切手です。何が変わっているか再掲しますと、国名・額面表記や背景がオフセット印刷(平版)で、肖像部分がなぜか凸版印刷なのです。
 原画の「羽毛付きのベルベットの帽子を被る自画像」(ザグレブ国立大学図書館蔵・1638)はエッチング、つまり凹版印刷です。この手の細密表現は凸版の最も苦手とするところで、もし凹版彫刻する技術力がなかった場合、普通なら全面オフセット印刷にするところです。連載記事では、原画に敬意を払って真反対の凸版で印刷したのか?と、個人的な想像を書くのみで、実のところ真意は不明でした。その後もいろいろ調べましたが、あえて凸版印刷にした理由は今もって不明です。
 この切手をきっかけに、クロアチアのみならず他国でも凸版印刷はないかと注意していましたけれど、やはりまったく見当たりません(箔押し加工や加刷は除く)。今では凸版印刷は時代遅れ(とは言わないまでも)あるいは補助的な版式に過ぎません。こんな想定外の版式を用いたことも、ある意味では特殊印刷の一種なのかもしれません。

【PR:買ってね!】
 えー、正月早々、スギヤマは一体何をPRしとるんけー?と揶揄されそうですが、こういうシュミがあったとか、そこまでネタにするわけではありません。実はですね、この作者は私の従兄弟なんでございます。少年マガジンで描いていたのが相当量になり、このたび初めて単行本化されました。アマゾンでも買えますのでどーかひとつ、ご購入のほどお願い申し上げる次第でございます。

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ご購入はこちらからどうぞ

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January 01, 2009

オバマ新大統領就任式記念カバー(予約受付中)

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 来る1月20日のオバマ新大統領就任式を記念して、アメリカ郵政公社(USPS)は図のような記念カバーを販売します。オバマ新大統領とバイデン新副大統領を描くシルク・カシェ付き封筒に、USPSの誇る多色記念印Digital Coloer Postmark(デジタル・カラー・ポストマーク)を押印。これを三つ折り式のパッケージに納めて$14.95で販売されます。日本円で1,300円ほどになります。下記URLで予約受付中ですので、興味のある方はどうぞ。

◆USPS POSTAL STORE
 Inauguration Day Official Commemorative Souvenir

▼オマケ:上記URLでも見られるPVです(↓)

 新大統領就任に合わせてUSPSが公式に記念アイテムを製作した前例は記憶にありません。もちろん、私はアメリカ切手の専門家ではないので、単に知らないだけかもしれませんが、気になったものですから新年最初の郵趣情報としてご紹介します。また、どうでもいい情報としては、ワタクシメはオバマ大統領と同い年でございます。そう、今年の干支の丑年、満48歳です。

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