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May 24, 2008

スタンプショウ=ヒロシマ'08(1)

 早いものでスタンプショウ=ヒロシマ'08から一週間が過ぎようとしています。旬を過ぎそうなギリギリのタイミングになってしまいましたが、印象などをまとめておきたいと思います。

<展示作品>

 今年の展示は例年になく凄かったことを特に記しておかないといけないように思います。例年のJAPEX、全日展といった国内展上位入賞作品の他に、昨年話題になった東京スタンペックス2007展示作品と国際展上位入賞作品が加わったことで、偏差値貧乏のピュアなおばかである私でさえ手帳片手に作品のメモを取る(別名ネタ拾いとも言う)ことになったほど。具体的には井上和幸くんの『小判1883-1982』と太田泰樹さんの『ルーマニア「フェルディナンド1世シリーズ1920-26」』のふたつの国際展作品がそれで、伝統郵趣・日本と同・外国の、言わば東西両横綱が揃った広島場所みたいないい感じになっていました。と書いていて今思いついたのですが、地方展では目玉作品がひとつではなく、大相撲みたいにふたつの横綱クラスを招聘すると、日本人的にはしっくりする気がします。そんな気がしただけですが。
 おふたりとも四股じゃなくて知古なので、内容については触れません。完璧な門外漢なので下手に言い寄ってもうっちゃられてしまうからです。ただ、井上くん当人と実際に話したことでひとつ触れると、作品の印象が外人さんのコレクションっぽいことでした。井上くん自身もそれを意識しているそうで(当然だわな)、日本人にとって"いい感じの余白"感覚は外国では通用しないので、余白を埋めるくらいのレイアウトになっているとのこと。確かに迫力が違いますね。これに加え、太田さんの作品では、ちょっと離れた位置から立って見る展示会場の環境を意識されたテキストのサイズ設定(やや大きめ)が全く違和感がなかったのも自分にとっての発見でした。外国人審査員の審美眼の善し悪しはさておき、まずは外国のスタンダードを自分のものにするという明治維新以来の日本人の得意技をじかに見られる好機でした。

 その他では安西修悦さんの「ハンガリー近現代史」は面白くて引き込まれましたし、渡邊健さんの「ニュージーランドの郵便民営化の10年」は日本ではこの方しか作れない唯一無二の研究的作品でコピー集をお願いしたほどです。また、三浦正悦さんの「時空を超えた情報伝達」は、いつもながら独自研究の成果が漲っていて、そりゃもうびっしり取材記録させてもらいました(別名ネタ拾いとも言う)。さらに、スタンペックス作品として、ブース出店もされていた2ディーラーさん+1人=計3人の、ディーラーではなく郵趣家としての作品展示も興味深く拝見しました。

 ワンフレーム展では家倉猛さんの「変わった切手」を特に記しておきたいと思います。厳密に言えば「変形切手」や「変り種切手」と言うには、変わっていない切手とは何かを逆定義しなくてはならず、これがこのテーマのトピカル作品作りにおける最初にして最大最後の障害です。ジャンル分けと定義が難しいこと、前世紀末頃から変り種の種類自体が一挙に増えたこと、意外に高い切手が多いことの3点が私自身にとっても課題となっています。ですが、率直に見て楽しい作品もこれら「変わった切手」が最適です。
 家倉さんとは同じ山口県在住ということもあり、個人的に通信もあるので同じ変形切手コレクターとして応援しています。今までは「マリリン・モンロー」の作品を出されていたので、このテーマでの出品は初めてのことですね。初作品としては十分だと思います。限られたリーフ数でのストーリー立てもさしあたって無理はなかったですし、何より取材されて2日目朝のTVニュースに取り上げられたのが最大の快挙です。それだけインパクトがあるんですね、変形切手そのものに。
 冒頭の国際展作品とも共通するのですが、変り種切手系はいびつな形状をしているのでレイアウトが非常に難しく、1リーフ中の切手の数がついつい少なくなってしまいがちです。その感覚を完全に切り換えて"余白を埋める"ごとく、みっちりにする挑戦を私もやっています。家倉さんにもその点をお薦めします。具体的には種類を増やすことととともに、田型以上のブロックを見つけたらとりあえず可能な限りGETすることでしょうか。細かいことはまた近いうちに直接お話ししましょう。

 最後にぜひ見たかった作品についても触れたいと思います。昨年「藤田嗣治と戦争」を初出品された落合朋子さん、その後継・発展作品を拝見したいと思っていましたが、残念ながら今年のご出品はありませんでした(昨年の記事はここ)。作品自体の筋目がたいへん良かったし、郵趣誌でも3ヶ月おきに記事を書かれることにもなられたことだし、はっきり言って期待しています。なぜそうなのかとクドく書きますと、従来のカタログ分類的な、あるいはしっかり研究された解説的な絵画テーマ作品とは明らかに違う「想い」が前面に出ていたからです。フジタに対する想いの気合いの入り方が素晴らしかったのです。いかに偏差値貧乏のピュアなおばかな私(笑)でも、そのくらいのことはわかるぜ!ということです。来年は是非ご出品をとはっきり記しておきたいと思います。

※長くなったので収穫品等々は別にアップします。

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Comments

渡邊さん こんにちは

 5/26の23:46にメールでご返信したのですが不着だったようですね。お手数かけます。その時の返信内容をコピペしておきます。何卒よろしくお願いいたします。

>渡邊さん こんばんは
>
> 5/24付のお葉書拝受いたしました。
>私の住所は頂戴したお葉書の宛名で正解です。
>また、コピー代等につきましても私の方から
>お願いしたことですから経費は負担させてく
>ださい。郵便振替口座かぱるる口座をご教示
>頂ければ振り込ませていただきますので。
>
> よろしくお願いいたします。

Posted by: すぎやま | June 16, 2008 at 10:11 AM

SSH会場で依頼された出品作品のコピーの送り先の住所をお知らせください。はがきで富海の住所宛に問い合わせをしましたが、返事がないのでここを使いました。
私の手元の住所に2種類あり、どちらが新しくて有効なのかがわららないので、お尋ねします。

Posted by: 渡邊 健 | June 16, 2008 at 08:57 AM

三浦です。

>三浦正悦さんの「時空を超えた情報伝達」は、
>いつもながら独自研究の成果が漲っていて、
>そりゃもうびっしり取材記録させてもらいました
>(別名ネタ拾いとも言う)。

はい、喜んでいただけて光栄です。

秋のJAPEX08のことを考え始めています。

Posted by: 三浦 | May 25, 2008 at 01:46 AM

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