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April 13, 2008

立体切手をふまじめに鑑賞する

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 郵趣4月号P.68を参照ください。フィンランドが発行した「アルペンスキー」小型シートは、既発行のレンティキュラー切手に大きく差をつけるマイクロレンティキュラー印刷です。パソコン、コンピュータを駆使したデジタル処理によって、より細やかな動きが再現されています。かつてブータン、アラブ土侯国、イエメン、北朝鮮などが商魂逞しくして発行していた立体切手・3D切手が冷遇されていた時代からは想像もできなかった展開です。先進国が立体切手を積極的に発行する時代が来るとは!。

 そこでふと気付いたのです。かつての立体切手は、マトモな収集家からは一瞥もされず、その存在自体そのものを無視されていたかわりに、立体切手が持つある側面が正しく理解されていないことを。他のいんちき切手や切手まがいのラベル類にも備わってはいるものの、立体切手こそがその特徴がより顕著なのです。それは・・・・・

チープ感

 そうです、安っぽい、へたれ、クズ、お粗末・・・・・そんな軽薄なイメージである"チープ感"こそが、かつての立体切手がほぼ独占して兼ね備えている「味わい」「テイスト」なのです。これを単にマイナスイメージであると切って捨てるのはもったいないことであります。世はリサイクルの時代なのですよ!(関係ないがな)。
 実物でご説明した方がわかりやすいでしょう。最初の1枚はこれです。

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 どうです、明らかにぬいぐるみ、作り物ですね。ジオラマの背景セットを作りライオンのぬいぐるみを置いて写真撮影したものです。この時、位置を少しずらして撮影して立体切手の元画像を得るわけで、言わば光学的な切手製造法です。どこかのレンタルラボからそれらしい写真を借りてくるなどという高級なことを言ってはいけません。この方法であれば、ライオンを見たことがないお国のスタジオでも作業ができるのですから!。

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 これも素晴らしいでしょう!。背景セット(絵)の上に買って来た魚を3匹乗せて撮影しています。普通は透明のアクリル板かガラス板を1枚ひき、その上にオブジェ(この場合は生魚)を乗せます。そうすると背景画が汚れませんし立体感も出るからです。がしかし、こんなネタバレまくりのちんけな方法は、今でははすっぱな写真スタジオでさえやりません。かつてはこれも"特撮"の一種であったとの歴史を偲ぶだけのことです。
 むしろ撮影の強い照明で表面がテカテカに干からび、今にも生臭さが立ち上ってくるようではありませんか。この生気のなさを何と形容すべきでしょう!。
 さらに主題らしき一番大きな魚くんの頭(かしら)にアラビア文字が重なっていて表情が見えない配慮の無さも重要です。むしろ生きの悪い様を隠すために意図的に被らせているとの別解釈もアリですが。

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 私が所持している立体切手では、今のところ暫定1位を誇っています。アポロ11号の月探査船が再び地球を目指して月面から飛び立つ場面を、まごうかたなき"模型"で再現しています。その時の噴射を、なななな・・・・なんと毛糸の束で表現しています(矢印部分)。黄色と赤色の毛糸だなんて、なんと脱力感漂うアイデアでしょう。そこらへんの裁縫店で調達可能な素材ですから、もはや似せようという意志すら希薄で開き直った横着な態度が明らかに無茶!。

 かのように1960年代後半〜1970年代前半に流行した立体切手群には、卓越したチープ感が満載です。以上、ご紹介した3点を凌ぐ逸品があればぜひご教示いただきたいものです。

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Comments

こんにちは、荒牧です。
この記事に触発されて、私も手持ちの立体切手の図案を見直して見ました。改めて見ると、チープ感というか、おもちゃの様な感じは、昭和の香りがして懐かしくもありますね。

その際、小型シート地の図案で、ちょっとおかしなモノを見つけましたので、私のブログで紹介しております。

Posted by: 荒牧 | April 17, 2008 at 01:13 AM

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