切手収集のすすめ小型シート

ハンガリーが1989年10月に発行した「切手収集のすすめ」小型シート(無目打)は、今でもさほど高価な切手ではありませんが不思議な出自を持っています。発行当時の資料によると販売されたのではなく、手持ちの切手と額面交換されたとあります。
同年2月・ハンガリー政府は1956年の「ハンガリー動乱」を肯定評価、5月・オーストリアとの国境に設けていた高圧電流が流れる越境防止鉄条網(鉄のカーテン)を撤去。これを知った東ドイツ国民が8月頃からハンガリー経由で西ドイツに脱出・・・・・と時代がめまぐるしく変化したまっただ中での発行です。この時のハンガリーの民主化は暴力革命を伴わなかったおかげで、記念切手が発行されるとか国名表示が変更されるなどの動きはありましたが、インフレを思わせる極端な額面の高騰や切手そのものの品質劣化、取り上げるテーマの急激な右傾化といった、革命期特有の表情には乏しいものがあります。それゆえ、本券がなぜ一般販売されなかったのか、あえて額面交換された理由、逆に言えばなぜそうしなければならなかったのか、がいまだにわかりません。
額面50Ft(フォリント)はまぎれもない高額面です。通貨不安の予兆でもあったのでしょうか。国体の変化を見越して、国内の切手収集家が持っていた記念切手類を額面交換によって回収しようと考えたとか?。いやいや、政治的な側面はまったく関係なかったのかもしれません。つまり、委細はわかりません、ということであります。だれか聞いて来て(笑)
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