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August 18, 2007

現代美術:ヘルマン・ニッチュS/S

070818

 郵趣8月号の連載記事に取り上げられなかった補遺です。

 オーストリアが発行した表題の小型シートは変り種度のレベルがかなり高いです。まず、目打ですが、これは白抜き印刷であって実際に穿孔はされていない擬似目打です。ドローイングの黒い描線が、この目打穴風の図柄の上を通過していることではっきりそれとわかります。他の国々の先例でも、擬似目打部分に絵柄を重ねること(オーバー・レイ)はほとんどなく、あたかも目打穿孔されているかのように絵柄も白抜きにすることが多いのですが、本例は意図的にそれをしていないものと思われます。もっとも、このデザインの場合、黒版から目打穴部分だけ抜くと、描線の勢いを削ぐデザイン上の欠陥もさることながら、実際に印刷する時に刷り合わせが面倒になることも問題なのですが。
 さらに、目打穴風図案の中には額面数字がありません。よく見ると、題字の右側に「100」とありますね。これが額面で100ユーロセントの表示です。ですから、目打も実際に穴は開いていないし、額面表示もシート地部分(のように見える場所)に表示してあることから、小型シートのように見えて小型シートではなく、これ全体が無目打の単片切手であるとも言えるのです。オーストリアほどの国が、ここまでトリッキーなことをやるのも相当面白い現象だと思います。
 ヘルマン・ニッチュ自身が原画制作だけでなくデザインまで行ったとすれば、そしてかのようなトリックを意図的に仕込んだのだとしたら、ひょっとすると彼自身もフィラテリストではないか?、とさえ思われます。

 ついに$1=114円台に突入しましたね。タイミングを見計らってアメリカの業者さんへ色々まとめて注文を出しましょうか。

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