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May 04, 2005

謎の多い切手

050504

 「郵趣」6月号用の連載原稿の入稿を終え、改めて日本郵政公社の報道発表をじっくり眺めていました。のっけから結論めいたことを書くのはナニなんですが、このアニメヒーロー・ヒロインシリーズ第1集「ポケットモンスター」は、ひょっとすると日本切手史における大きな転換点になるかもしれません、勘ですけど。

 いずれ年月を経て「実はこういう理由だったんだよ」と、様々なことがらが徐々に明らかにされるにつれ、この切手に対する意味付けも少しずつ確立していくことでしょうが、現時点では情報が少ないこともあって、わからないことがたくさんある不思議な切手に思えるのです。いちばんわからないことは、著作権者がよくぞ切手化の許可を出したものだという点です。
 この純国産ポケモン切手は確実に売れると思います。日本国内のみならず外国にもわんさか輸出されることと思います。でも、それでメリットがあるのは日本郵政公社さんだけのような(笑)。ポケモンはゲームもアニメもカードなどの関連グッズもとっくに世界的な規模で席巻しているわけで、今どき切手になったからといって、切手になったこと自体を名誉と感じる前世紀的価値感が満たされること以外に著作権者が得るメリットはほとんどないのではないかと思えるのです(切手化に伴うライセンス収入がナンボかはわかりませんが)。
 ebayの切手カテゴリーで"pokemon"のキーワードで検索をかけると、正規のコピーライトを得た外国製ポケモン切手の他に無許可ポケモン切手もぞろぞろ出てきます。本家本元の日本できちっとした切手を発行することによって、無許可切手類との差別化も計れるかもしれませんが、ま、大して効果も意味もあることではないです。切手の市場なんてちっちゃいもんですから。
 ポケモンの世界進出については大変ち密な販売戦略がとられていることでも有名です。各種グッズの価格体系についても、それらを子どもに買い与える親の収入水準まで考慮して決定されているくらいですから"最低でも切手1枚50円"の制約がある郵便商品は不利です。それでも単片5種完で340円、シートで680円という額面設定は工夫された結果だと思います。現在の切手発行政策は基本的に子どもは相手にしていないのですけれど、これならギリギリ、お小使いの範囲内で買える児童もいるでしょう。(第2集が機動戦士ガンダム、第3集が銀河鉄道999と聞けば今の子ども相手の切手ではないことは明白です)

 ゴールデンウイークが終われば、郵便局でもポスター掲示に始まる販売促進活動も本格化することと思います。当然、それらPR活動も日本郵政公社が勝手にやっていい次元のものではなく、著作権者あるいはキャラクター管理会社がプランニングしているはずです。そうですね、切手そのものより切手が発行されるまでのことがらの方に興味があります。そんなことども全体をリアルタイムに記録しておかなければ忘れ去られるのではないかと敏感に感じ取っているのは、たぶん内藤陽介さんだけか。

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Comments

どうもです。
果たして、ポケモン切手の発売初日の売れ行きがどうなるのか、一応ちょっとはコレクションをしている側としては、ちゃんと入手できるか気になるところです。
ま、メディアがそんなに大きくとりあげなければキティちゃんシール切手みたく、すぐに完売とはならないでしょうけど、無難に休みをとって朝、買いに行きたいところです。
なにせ発売枚数がわずか130万シート。20世紀デザイン切手のときが700万シート。ボヤボヤしていると、間違いなく買いそびれてしまうでしょうね。

Posted by: yua | May 07, 2005 at 10:40 AM

確かに驚きですね。まーポケモンが選ばれた理由は、"男の子女の子問わず"人気があり、
ヒーロー・ヒロインと題した第1集にふさわしいってことがあるんでしょうけど。
ただ、思うんですけど、確か日本の切手の場合、存命中の人物は図案に採用できないことになっているんでしたよね。
もしそうなれば、著しく公平性を欠くからとかそんなような理由だったと思うのですが、だとすると今回のポケモンの採用って、
人物じゃないにしても、同じように公平性って観点からするとどうなのでしょうか。
確かに、これまでもいくつかアニメキャラクターが図案に採用されてますけど、たとえば、
ドラえもんとか、アトムとか、キティーちゃんなどは長年親しまれたキャラクターであって、
ある程度、普遍性があるキャラクターであるから、図案に採用されても、まあいいかなと思うのですけど、
ポケモンの場合、長く親しまれているキャラクターではあるけれど、
普遍性と言う点ではドラえもんなんかと比べるとまた別のように個人的には思うのです。
まして、ポケモンは現在放映中なわけですから、まー図案にされても、昔ほど影響力がないとは言え、果たして公平だと言えるのでしょうか?

ま、でもだからといって、別に発行するなというつもりはないです。公社も形振りかまっていられないのでしょう。
また、確かこちらでも書かれていたと思うのですけど、オーストリアが、シユワルツネッガーとか小沢征爾さんとか、存命中
の人物を次々図案に採用したりなんて流れも、もしかしたら、今回決断に影響してるのでしょうかね。
長々すいませんでした。

Posted by: firo | May 04, 2005 at 11:21 PM

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