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January 05, 2005

写真付き切手を誉める

050105
 報道各社のニュースによると坂本龍馬の写真付き切手の注文が殺到しているとか。他に比べれば非常に安い1シート1,600円という頒布価も後押ししているとは思いますが、まず間違いなく坂本龍馬その人の人気によるものでしょう。今頃はJPS高知支部のクボタさんも会報発送に使うために入手に奔走されていらっしゃることと思います。

 そもそも「切手になる」ことは非常にステータスの高い名誉あることでした。今もその共通認識はありますし、それゆえ、たとえ切手本体ではなくとも自分や自分の好きな対象を切手化できることは、基本的に喜ばしいことだと理解されていると思われます。プロパー郵趣家である自分自身の見識の無さを正直に言うと、これほどまでに一般の人たちにとって魅力ある郵便商品だとは予想していなかったことです。おそらく日本郵政公社さんもそう思っているに違いありません。愛知万博の寄附金付き切手が半分も売れなかったし、今後は寄附金付き切手はやめて写真付き切手に方向転換しよう。多少上乗せした売価で販売した方が実質的により多くの寄附金が集まるのではないか?と、そう考えても不思議ではないし、私もその方が現実的だと思います。
 カスタマイズ可能なラベル部分がちょろっとくっついただけでこんなに売れ方が違うのは、本来の切手そのものに魅力がないからだ!、みたいな辛気臭い批判は致しません。この際、切手部分は限り無く目立たない存在になってもよろしゅうございます。好きな写真や絵が入れられるカスタマイズ部がより大きく、より鮮明に印刷できるよう開発を推し進めてください。たとえ切手本体ではなくとも、これほどまでに切手が一般に受け入れられて身近な存在になったのは、大阪万博の切手ブーム以来、実に30余年ぶりのことなんですから。郵趣家が写真付き切手がなかった時代のモノサシ(郵趣的価値体系)を基準にしてこれを批判するのではなく、むしろ新しい時代の新しいモノサシをクリエイトしていくポジティブな思考が望ましいと考えます。
 ま、しかし、私とて「新しい時代の新しいモノサシ」とは具体的にどんなものか全くわかんないんですけどね。せめて写真付き切手が存在しなかった時代の古めかしい「郵趣のモノサシ」で批判することだけはしないようにと思っています。というのも、過去の切手ブームと決定的に違う点があるからです。今の写真付き切手の人気は、かつてのように「買っておけば値上がりして儲かる」といった射幸心を煽る側面が全くないからです。あくまでも「お楽しみ」として一般に受け入れられているわけで、こんなに純粋な購買動機(あるいは作成動機)は、本来の切手収集にとってもうらやましい限りではありませんか。

 おまけにこの写真付き切手は封筒に貼ると実際の郵便物として送ることもできるんですよ!(笑)←たぶん一般の人たちはマジでそう思っていると思います。

 おしまいに、カナダのチャールズ・コンネルさんをご紹介します。この方、New Brunswickの郵政長官でした。確信犯なのかどうか今となってはよくわかりませんが、1860年にご自分の肖像を5c切手の図案にしてしまいました。結局、物凄い批判にさらされて切手はもちろん発行中止、職まで罷免されてしまいました。今なら写真付き切手なんてナンボでも作れるのに〜。生まれてくるのが150年早過ぎた?。

(参考文献および画像出典:The Guinness Book of STAMPS/James Mackay 1988)

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