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October 14, 2004

アメリカ最初のシール式切手は大失敗

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 Post Office Freshなる言葉を見聞きしたことはありませんか?。郵便局で売り出された時のままのきれいな状態です、という意味ですが、お察しの通りかなりあやしい表現です。タイムマシンでもあれば話は別ですが、発売当初の時代に戻って見比べることなんてできっこないんで、郵趣用語として定着して欲しくない言葉のひとつです。
 言葉からしてあやしいうえに、この切手は切手自体に問題を抱えているので、なんとも困った存在です。アメリカ初のシール切手「クリスマス・1974」は失敗作だからです。年が経るとともに裏糊が変質し、油ジミがじわじわ切手表面に浮き出してくるのです。上掲図はまさにその典型的な姿と言っていいでしょう。もともとは真っ白だった紙がこんな茶色の斑(まだら)状態になります。どんなに保存に気配りをしたところで、程度の差こそあれ、この現象は避けられないのではないかと思います。
 一方、パチもん切手のトップランナーとさえ揶揄されたシエラレオネが発行した世界最初のシール式切手「ニューヨーク・ワールドフェア1964-5」では、こんな不様な現象はほとんど見受けられません。アメリカはこの大失敗のためか、同国で2番目のシール式切手が世に出たのは実に15年後の1989年まで待たねばなりません。その間に裏糊の品質改良の研究が繰り返されたと聞いています。
 切手自体に問題があって決してPost Office Freshではありえない券種は他にもあるように思います。ソ連が発行したアルミニウム箔切手も擦過傷やサビに弱いし、ブータンのレリーフ切手(プラスチック成形切手)も裏糊の変質が激しいです。日本の田沢型切手の大正白紙も日本で保存されたものはカチカチで、あたかも薄いガラスのように割れかねない紙質ですが、逆輸入ものは必ずしもそうではありませんでしたし。各分野の専門家の方々に研究していただきたいテーマのひとつです。

(アメリカ1974年発行/購入参考価格:150円)

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